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バイアスの落とし穴と課題の見つけ方

皆さんこんにちは、スタートアップスタジオの板垣です。

前回は「真の課題・ペインを押さえる」で顧客の課題やペインを押さえることがどれだけ重要か、課題の質を上げる重要性について書きました。


今回は、そのユーザーの課題を見つける際の落とし穴や具体的にどのようにして課題を押さえるかをお伝えしていきます。


バイアスの落とし穴

バイアス=思い込み

よく事業検証や立ち上げで起こるのが、
思い込みによる失敗=バイアスの落とし穴です。

前回のブログでも書いた通り、プロダクトやサービスは顧客の課題を解決できるものでなくてはいけません。
しかし意外にも多くの起業家が気づかないうちに、自分の考えたアイディアや事業が可愛くて、自分に都合の良いように解釈しようとします。特に、起業家においては自己主張が強い人が多く、このバイアスの落とし穴にはまる人が多いと言われています。

つまり、「自分の仮説を支持するだけの証拠を探し、自分の仮説を反証する証拠を探そうとしない」ということです。

恥ずかしいことに、実際に私もインタビューの中で、自分の仮説に対して反対的な意見を貰うと反論したくなったことがありました(m--m)
この行為は事業を進める上で非常に危険です。

もし課題が無いのにも関わらずソリューションを作ってしまったら、その時点でサンクコストが発生して課題ありきで進めることになります。その結果、誰も求めていないプロダクトやサービスを市場に提供することになり、誰からも指示されずに失敗に終わってしまいます。


人は誰しもバイアスを持っています。

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この画像は、若い女性にも見えれば老婆にも見えます。
しかし、確証バイアスが掛かると一方にしか見えなくなります。
このように、自分の見たいように現実を見ている状態=確証バイアスになると
本来顧客が持っている課題やインサイトを見つけることが出来なくなります。

これが「バイアスの落とし穴」です。

以上のことから、起業家に必要な力の一つとして「客観視力」や「メタ認知」が非常に重要だと実感しています。
私は、客観的に事業検証をするために実験だと思って取り組んでいます。

※成功体験が多い人ほど、バイアスの落とし穴にハマりやすいのでご注意を!!


ペルソナは仮面

ペルソナは仮説を立てる際の、「誰の何をどのように」の「誰の」の部分です。
その課題を持っている人、顧客となり得る人の予想としてペルソナを作ります。

ペルソナを作る理由の一つとして、
『プロダクト設計を人間中心、課題中心にする』があります。
なぜなら、課題があってのプロダクトだからです。

ペルソナはラテン語で仮面という意味です。
バイアスの落とし穴のように、
ペルソナにおいても『自分が期待する顧客像』=仮面を押し付けると失敗します。

架空の顧客の架空の課題に対してサービスやプロダクトを作っても誰も使ってくれないということです。
実際に私も、PROCALのペルソナとして「日本に何回も訪れているリピーター」という仮説を立てていましたが実際にインタビューしてみて、初めて日本に訪れる人でも現地のマニアックな部分を知りたい方や現地の人にオススメを聞きたいという人がいました。最初のペルソナが間違っていた訳ではありませんが、新しく顧客となるペルソナに気づくことができました。

また、そのペルソナの精度を上げるには、私が実際にインタビューしたように顧客の体験や感情に寄り添うことが必要だと学びました。


顧客の体験や感情に寄り添う

顧客の体験や感情に寄り添うにはいくつか方法があります。

実際にPROCALの検証で私がやったことです。

・実際に旅行している訪日外国人にインタビューする(ゲスト)
・海外の方が集まるミートアップに参加する
・平和記念公園、広島駅で活動するボランティアガイドにインタビューする
・実際に、ボランティアガイドと活動する
・ゲストハウスに実際に宿泊して、訪日外国人と行動したりインタビューする
・元留学生にインタビューする
・Facebookの旅好きのグループに参加してインタビューする

ここで非常に重要なのが『インタビューの仕方やコツ』なのですが、
それは次回お伝えします。
まとめると、実際に顧客となる相手に徹底的にインタビューしたり、実際に自分も同じ体験をしてみたりすることです。

そうすることで、より現実に近いペルソナが浮かび上がったり、カスタマージャーニーを作ることができます。

カスタマージャーニーができると、PROCALの場合
訪日外国人が日本の空港についてから母国に帰るまでの具体的な行動や、それに対する感情を知ることができ、より具体的な点で課題を見つけたり確認することができます。

例えば、
・広島駅から平和記念公園に行く時に、どちらにもボランティアガイドがいるから安心するが、その間の移動でアクシデントがあった時に助けてもらえない。
・ある程度計画して、観光地を回るがいつも予定より移動までに30分以上時間が余る。
・飲食店は現地について決めるけど、いつもネットの情報が多くて調べるのにストレスがかかる。

などなど、具体的なタイミングや場面での課題を知ることができます。

以上のように、顧客の体験や感情に寄り添うことで、より質の高い課題を発見することができ、その課題に対してアプローチすることができます。


皆さんの貴重なお時間を使って読んで頂きありがとうございました!!
少しでも学びや発見があったら嬉しいです!

https://twitter.com/shotadesukedon2
いつでも質問、相談受け付けます!

では、また来週。リクエストあったらDMください!!



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板垣翔大 / Mond inc.
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