転職日記: 転職は現職の活性剤
昨晩、大好きな取引先の縫製工場の工場長さんより電話があった。
「御社のヤマさんに、"オミソさんにうちの部署に来て欲しいからオミソさんを説得してぇ" 言われましたよぉ。ヤマさんの部署の方が生産数多いし、うちもオミソさんと一緒に仕事がしたいんですわぁ。ヤマさんから部署移動の話来たら断らんといてねぇ?」
なんとまぁ青天の霹靂。
ヤマさんの部署はファーストラインを生産していて、ブランドのメイン製品を占める。私の今の部署はセカンドラインだから、ファーストの方がセカンドよりも、生産数も価格帯もずっと多いし高い。素材もいいものを扱ってる。ヤマさんはその部署のマネージャーで、人事の裁量を握ってる。
ただ、
セカンド部署の誰も、ファースト部署に行きたがらないのは理由がある。
お局のいじめだ。
今まで何人もの人が、お局に気に入られなかったために、干されるなどのいじめにあい、会社を辞めていった。ヤマさんはお局のほぼ唯一のお気に入りで、かついじめ構造を知ってるから、いつも人事には本当に困っている。
3月で、またヤマさんチームの一人が辞めるので、そこに私に入って欲しいというのだ。工場長は「オミソさんはアシスタントでくすぶってたらあかん。バリバリできる人や。もっと仕事したいやろ?」
ヤマさんも、工場長から根回しするなんて、上手くやるなぁ。
工場長と電話しながら決めていた。
私はこの話を受けることにした。
もともとこの会社を辞めるつもりだったから、どうせ辞めるんなら、ファーストラインも経験して、がっつり学ぶだけ学んで辞める。生産数も多いし、業務内容もいまよりずっと生産の中核に近いものになる。これはむしろ、チャンスなんじゃないかと思う。いじめにあってどうしても辛くなったら、その時はすたこらさっさと辞めればいい。
というわけで、転職活動はしばらく休止することになった。
でも、これも転職活動の延長なのかもしれないと思う。転職活動をきっかけに、私は自分がもっと学びたい、もっと働きたいと思っていることに気づいた。会社を、ビジネスを、自分で調べて読んで、広く客観的に考えるようになった。他社と比べた現職の良さも知った。
今回の話も、きっとチャンスとは捉えられなかったと思う。工場長からの話を聞いて最初に頭に浮かんだのは、「職務経歴書の実績に書ける…!」だった笑。実際書きます。それに、新しい部署に移っても、職務経歴書に書くことを意識して仕事をすると思う。それはつまり、実績を積むこと、結果を出すことを意識するようになったということだ。
これは、とても大きな収穫。
転職活動の実りは、結局は現職を現在進行形でがんばることだった。現職のつらさを解消するためではなく、現職のつらさを現職で乗り越えるための活性剤だった。
一夜明けて今日、ヤマさんから内線があり
「昨日工場長さんとお話ししたと思うんですが、ぜひ来て欲しいと思ってるんですよ。」とオファー。「ぜひ詳しい内容を聞かせてください。」ということで、火曜日にランチミーティングです。
誰かのやる気を削がれたり疑心暗鬼を招くことなく、丁寧に進めたい。特に、私を入社時からずっっっと面倒見てくれた先輩に、どのタイミングで、なんて話そう。丁寧に、丁寧に。周りの人々への尊敬の念を持って、進もう。
がんばれ!!わたし!!