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グラレコで"人生の壁"を超えた日

人には苦手なものがあるはず。
それは人生のなかで"壁"となって様々な場面で立ちはだかる。誰しもそんなものがひとつやふたつはあるのではないだろうか。

とある平日の夜、私はその壁をひとつ越えた。32年間越えられずに常に行く手を阻んでいた壁を一つ越えた。その壁は、ある人から見れば、限りなく低い壁かもしれない。というよりも、壁ですらないはずだ。TV番組「アメトーク」の運動音痴芸人特集を見て、「なんでそんなこともできないの?」と思うように。でも私にとってはどうしても壁であり続けた。

私にとってのその壁とは「絵」であった。

子供の頃からうまく絵が描けなかった。絵が書けないレベルは、それが何なのか「?」と首をかしげるようなレベルである。
先述したアメトークの絵心ない芸人特集を思い浮かべてもらえるとわかりやすいかもしれない。
見たものをイメージとして紙に表現するということが、恥ずかしいくらいからっきしなのだ。笑

自分には絵を書く才能がないんだ。そう思って生きてきた。(後に、これは間違いだったことに気づくのだが、それは後半で)

絵を書けたらいいのにと思うシーンがこれまで何度もあった。

ー小学校の絵日記
ー何かうまく言葉で伝わらない時に、さっと絵を書いてイメージを伝える
ー動画の絵コンテ

などなど、挙げると切りが無い。

「絵」に対する苦手意識がずっとあり、それを克服しようとすることも、もうこの10年くらいは考えたことがなかった。正確には、一瞬考えても行動に移すことはなかった。

こんな人生を送ってきて、たまたま普段お世話になっている先輩が主催しているオンライン番組「世界レベチ図鑑」のスピンオフ企画として「グラレコ体験~グラレコマスターの道~」というオンライン体験会が開催され、参加させてもらえることに。(世界レベチ図鑑についてはこちらからどうぞ。これはこれで味がある番組なのです)

そもそも、グラレコとは、「グラフィックレコーディング」の略。(グラコロとか食べ物ではない)
議論や会話の内容を、進行に合わせてその場で、イラストにしてだれにでも分かりやすく記録する手法。言語だけでは伝わらないイメージとしての世界観や雰囲気までもをビジュアル化するということで、会議やセミナー、講演会などで重宝されている。

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グラレコのイメージ(世界レベチ図鑑より)

そんなグラレコを学ぶ体験会に参加したのだが、思い越してほしいのだが、「絵」は私にとっての"壁"である。ということで、正直かなり緊張して参加した。

「周りの人にバカにされそう・・・」
「そもそも、絵が下手でグラレコとかできんの?」

湧き上がってくるドタキャンしたい気持ちたち(笑)

とは言いながらも、経験だしと思って参加してみたのだが、約2時間ほどの体験会でこれまで越えられなかった"人生の壁"を一つ越えた。

百聞は一見にしかずなので、見てもらった方が早いだろう。

体験会のはじめに描いたのがこれ。
「コロナウイルスについてパソコンで調べて悩んでいる人」

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まず、なぜか後ろからの構図。。。だから表情がない。しかも、コロナはよくわからないぐちゃぐちゃな感じに。そして、パソコンなのかがよくわかない。ただ、自分ではこれの絵は、まだマシな方だと正直思った。

そして、2時間のレクチャーを受けて描いたのがこちら。
「ヒヨコの本を読んでひらめいた人」

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まず、表情ができたこと。ひらめきの表現方法も覚えたので描けたこと。
ただ、ヒヨコの描き方は習ってないので、ちょっとよくわかない生物に・・・。笑

絵としての変化もあったが、気持ちの変化が大きかった。

「グラレコってそこまで難しいことでもないかも」
「絵って描けるんだ」

こう思えたことが大きかった。
こう思えた理由は3つくらいあった。

①絵が描けることは才能だけではないこと

体験会の講師のせなさんが言われた。
「グラレコを描くのは、練習なんです。練習さえすれば誰でも描ける。」

何か勘違いしていたのは、絵がうまいのは才能のある人、いわゆる「絵心のある人」だと思っていた。でも、絵が描けることは行動の結果だった。
絵が描けるまでには、何千、何万枚も絵を描いてきたいという行動があったから。それを自分はしてきたのか?答えは「No」である。なので絵が描けない。いたって単純なことに気づけてなかった。

②グラレコはイメージを伝えること
グラレコは、心を震わすような絵を書くことではなかった。イメージを「絵」として伝えることが目的だ。なので、描くイラストに細かい表現はいらない。
私が「絵を描けること」に求めていたのは、まさにこのことだった。自分の思っている頭の中のイメージを伝えたい。そこに、ゴッホやマリーのような心を震わす感性まではいらない。

③イメージは線と丸、三角などの組み合わせで描ける
グラレコでは、シンプルなイメージとして伝えればよい。だから、線や丸、四角などで描けると体験会で教えてもらった。なるほど、これであれば、私にも描けると率直に思った。そして、描いたのが上の絵だった。それなりに何となくわかるものになっていたことに自分でも驚いたくらいだ。

「絵」はもう正直、自分には無理だと半分諦めていた"人生の壁"だったけれど、この体験会で「絵」に取り組んでみようと思えた。「絵」と言っても、感動させるような絵ではなく、あくまでイメージを伝える絵である。私にはそれで十分なのだ。

たった、2時間でここまで、進化させてくれて、グラレコの真髄を教えてもらった講師のせなさん。説明がわかりやすく、かつ、私が描いた絵を見て、その場でより上手く描ける方法も伝授してくれるなどきめ細やかなサポートで教えてくれた。

こうして、この日私は「絵」という"人生の壁"を一つ越えた。

特に、私のように、絵を諦めて描けている人。チャレンジしてみてはどうだろうか。せなさんが講師の体験会はぜひ一度参加をオススメ。
(せなさんについては、こちらを見てください。)

また近々、次回開催もあるようで、こちらのレベチ図鑑のなかで発表されるとのこと。




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