![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137295743/rectangle_large_type_2_aa30fa113acaa98cb0b78125affdd5b7.png?width=1200)
枠組みをぶちこわす越境人材、インタープレナーと、これからの価値とは
SUNDRED社が2019年より毎年開催している国内最大級の新産業共創のための交流の場・越境人材の祭典「Industry-Up Day」に参加したので、レポートします!
![](https://assets.st-note.com/img/1712881673628-uYnYFQP0LQ.png?width=1200)
このイベントは、新産業共創の主役となって活躍するインタープレナー(越境人材)たちによるピッチおよびパネルセッションなど、次の時代をつくっていく新しい価値創造の仕組みを様々な角度から紹介しているイベントです。
インタープレナーとは?
「社会起点で越境しながら働く人=越境人材」を意味する。 組織や所属の枠を越えてオープンかつフラットに対話し、共創(コ・クリエーション)しながら価値創造ができる個人のことを指す。
従来は、世の中が求めるものが共通的で明確な傾向にありました、今では個々のニーズが複雑化し、一社や一個人だけでは解決できない問題が増えています。(いわゆるVUCAな世の中というやつですね)
いま、未来を見通すことは、企業や政府、学術機関のどれもが単独では難しい時代です。そこで必要になるのが、異なる人々や組織を繋ぎ合わせる存在、それがインタープレナーです。
この言葉は、SUNDRED社の方が発言されている私の好きな言葉です。
「会社員」ではなく「社会人」であれ
無意識に「会社員」と名乗っていたかもしれない自分・・社会の一員である自覚を持つことがインタープレナーの第一歩なのかもしれませんね
![](https://assets.st-note.com/img/1712882915207-YzOyOyTVg8.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1713010662670-lUTWn9lmu7.png?width=1200)
ここからは、キーノートセッションの内容です。「次世代の価値創造の仕組みの夜明け!新産業共創が生み出すリジェネラティブな社会」というタイトルで、早稲田大学の入山章栄教授、Forbes Japanの谷本有香執行役員、そしてイベント主催者代表の留目真伸社長の3名が登壇し、独自の視点から次世代の価値創造について語り合いました。
タイトルを見た時の印象は、「私と接点ある話かな・・・?」でしたが、さすがのお三方の、トークの面白さも相まって共感できる要素や学び要素も多く、あっという間の時間でした。
人間が生み出した枠組みは時代遅れ?
近年、日本の価値を単にGDPといった枠組みだけではなく、より感情的な面で評価されるべきではないかという声が高まっています。概念としての「儲かる/儲からない」といった枠組みや、SDGsやジェンダーといった人間の多様性に関わるような、「枠」そのものの考え方が、時代遅れになりつつある、人間をダメにするという指摘もありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1712965359731-iL1ubSDgMh.png?width=1200)
ここで、注目すべきはインタープレナーの存在、彼らは、古い概念をぶちこわす存在であり、新たな価値観を生み出す存在になるだろうという話がありました。
一方、野中郁次郎氏のSECIモデル「野中理論」に代表されるように、「感情や感覚を言語化する」ことが重要だという観点も重要です。Forbes Japan社では、「働く」という言葉が今の時代にしっくりこなくなっていることから「スモール・ジャイアンツ」と呼び、対話型のコミュニケーションを図る取り組みを行っています。「会社としての期待価値」を高めることに価値を置き、新たなネーミングや対話を通じて価値を創造していく姿勢が示されました。
スモール・ジャイアンツとは「小さくても偉大な会社」。規模の大きさ(売上や利益の拡大)を目指すのではなく、「従業員が活き活きと働ける最高の職場づくり」「お客様を喜ばせる優れた商品やサービスの提供」「地域社会とともに歩む姿勢」「唯一無二の企業文化の育成」などを最優先に実現すべきこととしている企業のこと
課題を解決するよりも、意味づけで価値を生み出すことが大事
人はなぜ信頼し、集まってくるのか、という話に関して、二つの面白い話がありました。
これは入山教授の話。とある企業が、ある街に人を集める方法についてコロナかで相談を受けたそうです。そして、人の信頼を得るためには五感(視力、聴覚、嗅覚、味覚および触覚)があれば人が集まると回答したそうです。結果、レストランで人は集まるという結論になったそうです。
もう一つは、関係者の数を増やすという話。広島カープはカープ女子という存在が、関係者の数を拡大しました。また、ラグビーの試合の時期には、街中の飲食店が店頭にラグビーの旗を掲げ、町全体で活気溢れる雰囲気を醸し出しました。
つまり、雰囲気づくりが人を信頼させ、人が集まり、価値が生まれるということでした。
では、私たちはどうしていくべきか。については以下のポイントがあげられました。
【個人】
・自分が大事にしており、実現したいことをやる
・課題を解決するより、意味づけで価値を生み出す
・思いついたらすぐにやることが大事(戦略、計画は不要)
【企業】
・価値になるのではないかと気づいた人間にやらせてみるのが必要、そういう人間に権限を渡していく
会社員にとっては、戦略と計画は切っても切り離せない要素ですよね。私の活動に立ち返ると、多少、企業戦略と一線が敷かれているコミュニティ活動をしているところもあり、「価値になりそうなことをまずはやってみる」を実践させてもらっていると感じています。
これからの企業は思想でつながる団体になる
最近の学生の動向では、ベンチャー企業への就職が人気です。その理由は、学生たちが、思想を持った企業で働きたいと考える傾向が高まっているから。
これからの企業の在り方は、ますます宗教化していくとのお話がありました。
当社の組織やチームのあり方も、Afterコロナを経て大きく変わりました。様々な活動やチームが組織横断で立ち上がり、それぞれのチームに叶えたいビジョンや使命をメンバーが主体的に考えて言語化やネーミングするチームが増えてきています。在宅や多様性、状況の変化を経て、チームの存在意義でつながることへの必要性を日に日に強く感じています。
移動と発想力は比例する
セッションの最後に、参加者に向けて力強いメッセージが伝えられました。
課題が多い「地域」の取り組みは、最先端の挑戦の場になるということ。なんと、移動と発想力は比例するそうです。「移動するしかない」との言葉が印象的でした。
また、「住みたい未来は自分自身が行動してつくること、半径1mの人々を幸せにする努力をすること」といったメッセージもありました。
日々の行動を習慣化し、少しずつ取り組むことで、失敗が怖くなくなり、前進できるという力強い言葉で、セッションは幕を閉じました。
心にとめておきたいメッセージまとめ
・移動と発想は比例する
・意味づけで価値を見出そう
・思いついたら即行動
・会社員ではなく、社会人であろう