「緊急人道支援学会」創設記念集会に登壇しました
2023年9月12日(火)、近畿大学東大阪キャンパスにて緊急人道支援学会創設記念集会が開催され、大西も設立呼びかけ人の一人として登壇しました。
本学会は、書籍『緊急人道支援の世紀』(内海成治・桑名恵・大西健丞編、2022)の出版を契機として、国内外で緊急人道支援に関わる研究者・実践者らの呼びかけによって設立された学会です。
日本初の緊急人道支援に特化した学会で、「絶え間ない災害・紛争などの人道危機に直面している近年の情勢を踏まえ、多様なステークホルダーが交流・協働し、変容する危機への新たな対応の土台を創出すること」を目指しています。
当日は人道支援に関わる研究者やNGOワーカーなどの実践者、企業、メディア関係者など様々な立場の方々が集まり、それぞれの抱いている思いや、緊急人道支援学会への期待について話しました。
アカデミズムも、外部セクターと連携して成果を出していくべき
人道支援の活動における重要な概念として、コレクティブインパクトというものがあります。
コレクティブインパクト(Collective Impact)は直訳すると"集合的な影響・成果"という意味ですが、主に、"企業・行政・NPO・自治体など複数のセクターから集まったメンバーが、社会課題の解決に向けて知識や技術を持ち寄り、協力すること"を指します。
大西が本学会の設立を通して伝えたいことの一つが、学問や理論として人道支援を重んじているアカデミズムの立場も、コレクティブインパクトの創出に向けて外部との連携を進めていくべき」ということです。
大地震など日本において災害が増加していくことが明確な中で、アカデミズムも積極的にいろいろなセクターと連携し、政策提言などを通して価値発揮していくことが必要だと考えています。
政府や国際機関への政策提言を通じて、人道支援を改善したい
また、大西は本学会に対して「政府や国際機関への政策提言などを通じて、人道支援を取り巻く環境の変化・改善を加速させていくこと」を期待しています。
現在の政府や国際機関では、災害・紛争発生時の緊急対応について事前の備えを促す政策が十分ではなく、現行の制度を改正するという動きもなかなか起きません。大西はこれらの状況を改善しようと現場に関わる実戦者として提案するも、NGOという立場ではなかなか聞きいれてもらえない、という困難に直面してきました。
緊急人道支援学会ができることによって「研究者」と「実践者」が協働しながら政策提言できる状況をつくることで、NGOの信頼性や正当性を高めるだけでなく、今後の人道支援の環境も変えていけると、大西は信じています。
おわりに
緊急人道支援学会に参加しませんか?
緊急人道支援学会では、研究者・学生、NGO/NPO関係者、医療関係者、企業、メディア等、緊急人道支援に従事または関心を寄せる幅広い方々の参加を呼び掛けています。
ご関心をお持ちの方は、以下よりぜひ詳細をご確認ください!
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