夢物語は終わらない~影と光の”ジャニーズ論”~を読んで
著者の霜田明寛さんに届けたいような、読まれたくないような
微妙な気持ちですが、書いていきます。
多分、いち一般人の文章能力なんて何も期待されてないと思うので
まとまってないけど下手ながらつらつらと。。。
まず、p7で「ジャニーズ」という言葉を使用する理由が書いてある。
被害者の方への配慮であり、そういうところが本当に誠実というか、
好き好き。
私が、ジャニーズ関係の舞台を見たのは東山紀之さんの1回だけで、
この本の中で表現されている「芸能界」と「芸事」の芸事の部分は
それだけだ。
あとはもう、無料で楽しめるバラエティとか音楽番組とかSNSでしか
ジャニーズを楽しんではいないんだけど、でもジャニーズは大好き。
すごく浅い浅い、薄っぺらいファンです。
冒頭、東山紀之さんの名前が出てきたのは嬉しかった。そして唯一の舞台でとても感動した私は、彼の引退が本当に残念でしかたない。
たくさん、東山さんや少年隊の話も出てきて嬉しかった。
霜田さんの事は、ファン歴も長いほうになるかもしれない私は、割と知ってると思ってたけど、それぞれのエピソードが深く掘り下げられていて読んでいて辛かった。
p155の、舞台袖から岡本さんに手招きされたシーン(もう勝手に映像化しちゃって脳内に流れてしまう)では、最高に私の中でそのエピソードが盛り上がったんだけど、そのページの最後から2行目が痛烈に心に響いちゃって泣けて続きが読めなくなった。嗚咽。そしてこの本のタイトルとの対比を勝手に感じ取って、数日読むのを休憩する。
霜田さんて、ホント社会の背景を絡めての表現というか描写?が上手くて
私みたいなよく分からない人間にもわかりやすくいろんな方面から説明してくれてすごいなぁと思う。
普通、頭の良い人は悪い人の理解度が分からないものだと思うけど
何かこう底辺まで下りてきてくれる感じがする。
上手く言えないけど、バカを置いていかない感じがする。
p141のNHKの「あさイチ」の例とか、良く調べてるなぁと。「推し」を説明するのに「あさイチ」のこともってくんだ!と。
広い層に読んでもらいたいというか、広い層で読んでもらった場合により伝わりやすいように、って事かなぁとか勝手に深読み。
p148の「ファンを辞める」ということは「自分を辞める」ということと同義、のところでは、芸能人の自殺が一般人の後追い自殺につながることを思い出す。きっとそんな感じ。もう生きていても、なんだと思う。本当に霜田さんがジャニーズとともに人生が進んで今に至ることがわかる。
p158「マネージャーなしでやれる人間ばっかりだ」に関しては、霜田さんもそうじゃないのかな?と思った。
霜田さんが思う「売れたい」の結果の「売れる」状態がどんな状況を意味するのか明確には分からないけど、有名な友達との2ショット写真を別の友人が見た時に「こんな写真をSNSに投稿するとみんな喜ぶんだよ」と言われてもしない、なんか違うと思ってしない(原文ママのコメントじゃなくて意訳入ってますすみません)。そういう軸があるところは霜田さんにマネージャーが居てもきっと違うと思うことはしないだろうし、自分でプロデュースできる人じゃないのかな、と思ったり。=ジャニーズイムズだと思ったり。
霜田さんにとっては「芸能界」は「芸能界」で「芸事」は本を書いたり自分の好きに喋ったり、ジャニーズで言う舞台のようなものかな、と思う。お金出して得たいと思う人だけで構成される世界てことかな。
スポンサーが居て台本があってNGの言葉があって忖度がある世界は霜田さんは合わないよね、ギャラは高いかもしれないけど。
でも芸能界にたくさん登場することになったら、心底応援する。
霜田さんが望む世界での活躍を応援したい。
p172で少年隊の時代には「CDデビューは(中略)”芸能界の入り口”と言ってもいい」とあるけど
p203のKinki kidsは、CDデビュー前にドラマに武道館コンサートってどゆこと?って驚く。私なんて、テレビに出たらもう「デビュー」と思ってしまう。デビュー前で武道館とかドラマ数本とか、もうデビュー前・後とか関係ないやん?と思ってしまうけど、ジャニーさんには明確な違いがあったんだなぁと読んでて知る。
テレビを見てる側だと、デビューしてるしてないは全く関係なくて、その頃の活躍も知ってるけどCD出してないとは知らなかった。
p269でもまた泣いてしまう。
阪神・淡路大震災のチャリティから始まった様々な支援活動がたくさん書かれている。私も2016年に被災し、助けられた一人(具体的な活動はその辺の記憶があいまいで覚えていないのが本当に残念だけど)。
そんなたくさんの支援活動があればあるほど、性的被害者の方の怒りは沸騰したんじゃないかな、と思ってしまった。
せっかく素晴らしい活動なのに、そうなってしまう。もうなんかたまらなくなって嗚咽。もうほんと、何してくれたんだよ、、、と無関係でも思う。薄いファンでも思う。あーもう、東山さんを芸事に戻してほしい。
そんなに支援してるなら、と被害者の感情はそうなっても仕方ないとか思って泣けてくる。
私はずっと感謝し続けるけれども、ジャニーズの活動がマイナスに反転してしまうのが本当に苦しい。加害者じゃないのに。
あと残り数ページで、また辛くなる。
加害者家族になっちゃってる(気持ちは)。
本当の加害者家族の気持ちも知らないくせに。
でも、霜田さんが言いたい事、書きたかったことすべて読んでこそ、だから
しっかり読む。
p274エピローグ、そう、これが一番読みたいよね、と思う。
文藝春秋はさ、なんていうの、、、節操ないと言うか、もちょっと汚い言葉で言うのがしっくりきそうだけど(書かないけど)
売れるものだから出版したんだよね?と思う。
売れればなんだっていいわけ?良いものを世に出すのは素晴らしいことだけど、この利益すら、文藝春秋の燃料となると思うとすごく歯がゆい。
でも出版されなければ読めないわけで、矛盾の中、もやもやする。
きっともっともっと
霜田さんが書きたい事あったんだと思う。
長い時間をかけて、騒動も起こった中で、
かなり削って削って表現を直して、だったんだよね。
最後、このエピローグでまた泣いてしまいました。
霜田さんの苦しかったことを一緒に背負えた、という点では
読んで良かった。
ただ一点、いちファンとして
今の霜田さんを好きになって、霜田さんの今までの要素の何一つかけても
出会えなかったと思うので
今の霜田さんが私には満点で、今そうして書いて喋ってくれるだけで
私の人生にとても素敵な楽しさを与えてくれていて
だから、ジャニーズに入れたとしての悪い可能性があるのなら
もし、霜田さんがジャニーズになって
その後の人生を大きく揺るがす出来事が起こる可能性が
あったとするなら
ジャニーズに入らないでいてくれた今のほうが何倍も何十倍も
何万倍も嬉しい。
でもエピローグにある「ジャニーズに落ちて良かったね」とは
私は言えないかなぁ、とても。
あと、補足。
松居大悟さんが出てきたところは愛を感じたなぁ。ふふふ。
まだまだ全然細かいところ書きたりないけど、
これからも応援していきます!!