美術館へ行った記録(二月終了




千葉県立美術館にアーツ・アンド・クラフツを見に行ってきました。
息子と娘がびじゅチューン!でいちご泥棒を見てとても気に入っていて、本物が見られるチャンスがちょうどよくあってラッキーでした。
最近は100円ショップでモリス柄がたくさん売られていて、すごく親しみを持っているわりに、本物を見る機会ってそうそう無いです。
本物のテキスタイルを眼の前で見ると、びっくりするほど生々しく手作業の精密さが伝わってきます。


モリスはアニリンやピュアインディゴなど合成染料を嫌い、天然染料と手染めにこだわったそうです。アーツ・アンド・クラフツが効率化や大量生産に反対していたことがよく分かりました。

息子とキース・ヘリング展へ
キース・ヘリングはユニクロやコストコなどの量販店でTシャツの柄としてたくさん売られていますので、町中でよく見かけます。
これも本物を見られる機会はなかなかありませんので、(中村キース・ヘリング美術館がとてもありがたいです!)森アーツセンターギャラリーへ。
自分のなかでは、フランシス・ベーコンやディビッド・ホックニーからアンディ・ウォーホル、ジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリングと何となく芸術の中心地が移動していく流れのひとかたまりになっていて、そのセルアウトの仕方もかっこいいなーと思います。


キース自身がグッズやプリントを大量に売りながら、上の連作「アンディマウス」のようにセルアウトに疑問は強く持っていて、そのことに全然矛盾を感じませんでした。

キース・ヘリングを見たあと、ほんのちょっと時代を遡りたくなって、息子に何か常設展を見に行こうと言うと、アーティゾン美術館の常設展が見たいと言うのでマリー・ローランサン展を見に行きました。
ローランサンは日本各地の美術館にあるのでよく見る機会があるのですが、特徴的な白い人物を中心としたキャリアの成熟期の作品がほとんどです。

しかし、ローランサンはピカソやブラックらと洗濯船でキュビズムからキャリアを始めていて、成熟期のローランサンらしさとは違った作品もたくさん残されています。個人的にローランサン作品にはlaw-lightなイメージがありましたが、初期作品のdark-chaosなイメージがとても面白かったです。


アーティゾン美術館のコレクションは、錚々たる作家陣が揃うだけでなく、作品選びも凄く好みで、展示替えがあると必ず見に行きます。常設展でカイユボットが見られます(現在は展示していません)。

上の尾形光琳の展示を見てください。フロアと作品の間に、「ガラスがある」ことを信じられますか?写真で見ても全くガラスが見えないですし、肉眼でも冗談抜きで全く見えないほど透明なガラスがあります。

そのことをxで呟いたら、専門家のフォロワーの方にそのガラスがなぜとてつもなく透明なのか、仕組みを教えてもらいました。理解しはもちろんできないのですが、とにかく凄いことだけは感じました。ありがとうございます!

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