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総資金1%のリスクで利益を取る(ポジション管理)

長期的な投資成功の鍵は、リスクを超えるリターンをもたらす取引を継続することです。市場の状況に応じて期待されるリターンは変動するため、それに適したリスクを取ることが重要です。

パフォーマンスを最大化するためには、適度な分散が重要です。過度な分散は逆効果となることがあります。多数の銘柄に分散しすぎると、各投資の分析と追跡に多大な時間がかかり、効率的な投資ルーティンが疎かになる可能性があります。長期的な投資戦略では、管理可能な範囲内で分散を行うことが望ましいです。オニミネ本では4~6銘柄への投資が推奨されています。

今回は総資金を50万円と想定し、10万円ずつ5銘柄に分散した例を記載していきます。


トレードのルール案

資金の配分:

総資金を5銘柄に分散投資。

勝率の設定:

5銘柄中2銘柄で利益を得ることを目指す。これは40%の勝率を意味します。※勝率=利益に繋がった取引/全取引×100

損失目標:

総資金に対して各銘柄の損失限度を1%に設定します。この場合、各銘柄の目標損失率を-5%(5,000円)にすることで、総資金の1%の範囲内に損失を抑えることが可能です。連続した取引での損失が発生しても、口座の一部を回復させるだけで全体の損失を管理できます。

利益目標:

利益の目標は+15%(15,000円)と+20%(20,000円)です。これは総資金に対してそれぞれ3%と4%の利益に相当します。
※+15%の場合は3回失敗でも1回の成功で損益ゼロ(勝率25%)。+20%の場合は4回失敗でも1回の成功で損益ゼロになります(勝率20%)。

全体的なリターンの計算

パターン1

-5%×3銘柄、+15%×2銘柄の場合

+15%の利益×2銘柄: 15,000円×2 = +30,000円 
-5%の損失×3銘柄: 5,000円×3 = -15,000円

総リターン: 30,000円 - 15,000円 = +15,000円(総資金の3%)

パターン2

-5%×3銘柄、+20%×2銘柄の場合

+20%の利益×2銘柄: 20,000円×2 = +40,000円
-5%の損失×3銘柄: 5,000円×3 = -15,000円

総リターン: 40,000円 - 15,000円 = +25,000円(総資金の5%)

各パターンで総資金を2倍にするために必要なトレード回数

パターン1 (-5%×3銘柄、+15%×2銘柄)
資金を2倍にするには約120回のトレード(24セット)必要です。
資金を1.5倍にするためには約70回のトレード(14セット)が目安。

パターン2 (-5%×3銘柄、+20%×2銘柄)
資金を2倍にするには約75回のトレード(15セット)必要です。
資金を1.5倍にするためには約45回のトレード(9セット)が目安。

※この計算は複利の影響を考慮したものであり、実際のトレード結果や市場環境によって異なる可能性があります。

-5%の損失に抑える工夫

分割売りでの例

・全保有株数の1/2を-3%で売却し、残りの1/2を-7%で売却。
・全保有株数の1/2を-4%で売却し、残りの1/2を-6%で売却。

これで合計-5%(総資金の1%)の損失になります。
このような工夫で、逆指値(支持線)の位置が遠い銘柄を売買してみてください。

注意)半分は支持線の手前で逆指値を置くことになります。

半分売るの良い点
半分を売ったあとに株価が上がれば、「半分持っていて良かった」と思う。下がれば、「半分を売っていて良かった」と思う。心理的にはどちらに動いても満足できる。よって、悔いを残さない唯一の方法は、ポジションの半分を売ること。

株式トレード 基本と原則

購入額の調整

逆指値(支持線)が-5%を超えて-7%に設定された場合、各銘柄の購入額を約71,429円にすることで、1銘柄における-7%の損失が5,000円(総資金の1%)に抑えられます。

計算方法:損失額(総資金の1%) = 投資額 × 損失率
-6%の場合→5,000円= 約83,333円 × -6%
-8%の場合→5,000円= 約62,500円 × -8%

オニミネ教室では、テクニカル分析に役立つインジケーターを配布しています。目標損失を考える際に役立つ、高値からの乖離を知ることのできるオニミネLINEインジケーター。赤点線が買いポイント。黒点線が逆指値(支持線)ポイントです。※逆指値設定には支持線を知る必要があります。

画像のは黒‐5%、灰色-6.25%
※数値は変更可能。
カーソルで支持線までの距離を把握できます。
分析時間の短縮につながります。

総資金に対してのリスクを引き上げる

ミネルヴィ二の本では一銘柄の最大リスクは総資金の1.25~2.50%が推奨されています。私は基本1%を目指していますが、1.25%までは許容範囲と考えています。
損失目標を1.25%にする場合、1銘柄あたりの損失目標を-6.25%(6,250円)に設定するなど、利益目標や全体的なリターンの計算も変更されます。

全体の資金に対する損失目標を1.25%にすることで、利益目標もそれに見合うように広げる必要があります。この際、自分の平均利益率を考慮に入れ、リスクとリターンのバランスを適切に管理することが重要です。

自身があまりない方は総資金の1%を目指すのをお勧めします。

実際の取引例(AMD)

AMDの株価は、1/10付近でタイトアクションを示しました。この時点で、直近の高値抵抗線と直近の支持線の間の乖離率は約-4.71%となっており、これは-5%のリスクを取らずに取引するには適切な範囲内です。その後、株価は約+15%の上昇を記録しました。
このような銘柄は市場に多く存在しており、総資金のわずか1%のリスクを背負うことで利益を得るチャンスがあります。AMDの例のように、適切なリスク管理を行いながらも、十分なリターンを追求することは十分に可能です

まとめ

トレードでは、実際の成績からルールを作成することが重要です。勝率が低い場合でも利益を得ることは可能ですが、相場の動向を把握し、トレンドに乗ることで勝率を向上させることもできます。リターンが見込めない相場状況では、積極的に取引に挑むことを避けるのが賢明です。市場を静観し、適切な投資機会を待つことは、成功する投資戦略に不可欠なスキルの一つです。
また、ミネルヴィ二のVCPの考えではボラティリティが収束した銘柄を選定します。損失を抑えるためのポジション管理との組み合わせは効果的です。
数学的な考えを取り入れ、ギャンブル的な要素を減らすことを目指したルール作りを楽しみましょう。

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