銅臭塗れ
寄ってらっしゃい
見てらっしゃい
ここに座すは「鬼」を宿した
博打に興ずる女が1人
お外ジリジリ炎天下
盛夏に逃げ込む寒処
ほんの一寸のつもりでも
今日に限ってツキまくる
車の中には眠った我が子
今日に限ってツキまくる
紫煙燻らせのめり込む
気付いた時には夕焼け小焼け
灼けた車はファラリスの
雄牛さながら拷問具
車内で我が子は事切れる
純真無垢な幼な子が
苦しむ道理が何処にある
悪銭拾って我が子を捨てて
思い巡らす自己保身
同じ目にあえ碌で無し
賽の河原の獄卒の
赤オニですら青褪める
オニでも我が子を慈しむ
オニより下衆な外道の極み
車内放置の根絶と
亡児の冥福を祈って
「鬼」は外