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帰国トランジッション #5 - 上陸から滞在先まで

 帰国後なかなか時差ボケ(たった4時間なのに)と倦怠感が取れず、記事を書く速度が思うように上がりません。とは言え、投稿に使える時間があるのは隔離中の空虚な時間しかないと思われるので、できるだけこの時間も無駄にしないようにしたい所存です。
 今回は、日本上陸後から入国、自主隔離場所へ到着までを思い返してみたいと思います。

上陸後から検査列は始まっている

 30分遅れで到着した機体から重い体を起こし手荷物を整理している中、多くの方は素早く移動準備を済ませ、ready, steady.. の状態で待たれている。私たちは悠長にもお急ぎの方々をお見送りしてから機体を後にしました。
 空港に足を着け、はじめに目にしたものはイチローのポスターとパイプ椅子の長い列。空港スタッフの案内に続き私たちもそのうちの1つ(2つ)に着席。ここで、検査の順番はフライトの客席順ではなくfirst come, first served だという事に気がついたのでした。先の見えない検査待機が気づかないうちにスタートしていた事を知り、「Damn it..」とサモサ氏と笑っていました。
 待機中にスタッフの方々が検査手続きの前準備を一緒に行ってくれます。機内で渡された誓約書(厚労省リンク)とスクリーニングシート(PDF)と一緒に手早く書類をまとめてくれました。

 パイプ椅子で待機している間はまだ唾液検査前なので、飲食が禁止されています。水も、検査の30分前はダメです。この時点でトイレに行きたい場合はスタッフに申し出れば近くのトイレへ行かせてもらえましたが、これより先は検査結果待機場所(約1時間後)までトイレの案内は無かったと思います。


唾液検査

 30分強を上記の最後尾で待機し、いよいよ検査の受付へ。受付から検査までは非常にスムーズで10分ほどで検体採取のブースへ案内されました。レモンや梅干しの写真を見ながら口の中がパサパサになるまで唾液を絞り出します。
 この時に唾液を十分に提出できないと、ニュージーランドでお馴染みの鼻腔スワブが行われると、空港で知り合った方に教えて頂きました。


MySOS

 ここからは隔離生活を始めるにあたっての教育をスタッフが次々と説明してくれます。日本帰国をお考えの方はMySOS(厚労省リンク)についてご存知かと思いますが、一言で言えば入国者健康確認という名の監視アプリですね。出国前にお手持ちのスマートフォンへのインストールをすることが勧められています。
 このアプリの使い方は冊子に英語で印刷されており、スタッフの中には英語を話せる方もおられたのでサモサ氏には大変助かりました。

英語版MySOSガイドブック


最終確認

 10箇所程のブースを巡った後、ここではQuestionaire(質問票)で作成したQRコードの提示と、その情報をもとに自主隔離の詳細確認をされます。Questionaireは厚生労働省の質問にオンラインで回答すると、最後にQRコードが出現するのでそれをスクリーンショットでスマートフォンに保存、もしくは印刷しておくだけです。
 ここのステップで自主隔離についての質問も同時にできるので、2つの質問をさせて頂きました。

  1. 自主隔離中の行動範囲

  2. 市役所や病院等の公共の施設への訪問

1.については、公共交通機関を利用しなければ必要最低限の範囲で外出しても良いとのことでした。”必要最低限”というのは個人差が大きいような、なんとも曖昧な表現ですが、他人との接触をできるだけしないでね、という解釈に至ってます。なので、散歩や軽い運動は適当に行ってもokかと思います。2.については明確なガイドラインが無いようで、公共交通機関を利用せずに行ける範囲であれば施設に事前に訪問の可否の確認をとると良いとのことです。このあたりは各施設に判断を委ねているんですね。


検査結果〜イミグレーション

 ベルトコンベアに乗った芋のように次々とチェックポイントを周り、あとは検査結果を待つのみ。事前に割り当てられた番号がアナウンスで呼ばれると最終窓口で陰性証明書が配布され、ようやく通常の入国手続きに戻ります。番号を呼ばれる瞬間は受験番号を待っているようで祈るような気持ちでした🙏

一瞬ドキッとした赤い陰性切符

 さて、いよいよ入国管理ゲートです。日本人の私は機械化されたゲートにパスポートと顔面を晒すのみ。念の為、係員の方に帰国スタンプをパスポートにもらっておきました。後で知ったのですが、帰国スタンプか、航空券の半券が住民票の転入届けの手続きに必要だそうです。航空券はすぐに捨ててしまうタイプなのでスタンプもらっておいて良かった〜
 こちらはサモサ氏のドキドキの入国。私は別ゲートを通ったので詳細は聞こえませんでしたが、どうやらスタッフに「CoEは持ってないのですか?」と何度も聞かれていたそうです。しかし、「CoEは無いけど戸籍なら持ってる。」と見せたところ「Ah~! ok, ok!」と一瞬でコトが済んだようです。戸籍強すぎ!
特別な質問も等もなく無事に在留カードも発行してもらい、晴れて入国完了です!🎊


自主隔離場所へ移動

 あとは物理的な移動のみ。重すぎる箱詰め荷物をヤマトさんにお願いし、予約していたハイヤータクシーと待ち合わせです。日本の電話番号を持っていなかったので公衆電話からドライバーさんの場所を確認。人生で公衆電話を再び使う日が来るとは夢にも思いませんでした☎
 今回利用したのは平成リムジンさん、Twitter でお知り合いになった方が利用された経験からこちらのタクシー会社を選びました。厚生労働省がハイヤーを調達できる会社を紹介しているので、そちらから選ぶのが無難かと思われます。(厚労省リンク) 平成リムジンさんも、もちろんそのうちの一社です。
 だいたいどこの会社も、成田空港から東京都23区内までの料金は25,000〜30,000円程。疑いたくなるような料金ですが仕方ありません。料金に伴ってか、送迎をしていただいたドライバーさんはとても親切で、タクシー車両(アルファード)は広く清潔、褒めどころしかない送迎サービスでした。サモサ氏も「ジャパニーズホスピタリティ」と感動していました。

 そこから滞在先に到着したのは70分後の午後10:30、簡単な荷解きをしたらお風呂に入る気力もなく夫婦共々 泥のように眠り付きました。


おわりに

 上陸から滞在先の到着まで、全ての空港スタッフ、検査スタッフ、タクシードライバーさんは最高級に親切でした。(海外生活の後だからそう感じるだけ?) 空港での長時間の待機はハッピータイムとは言い難いですが、スタッフの方々には本当に良くしていただけました。

 これでひとまず、国境跨ぎの旅はおしまいです。あまり長くなりすぎないように纏めたいと思ってもなかなかできないもんですね。次回は色気のない自主隔離生活の紹介をしようかと思います。

 

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