ベリーズ旅行記2023 Vol.2 ~修羅の国・羽田編~
なあ、大谷くんよ。
アンタは今の私を見てどう思う?
情けない奴だなって笑ってくれるかい?
こんな時、世界の大谷ならどうする?
まあ、私の絶望なんて大谷くんからしたら屁でもないんだろうな。
羽田空港。23時。
私は大谷翔平と会話していた。(1人)
遡ること3時間…
前回のお話はこちら!
おにぎり、羽田空港着。
20:15 私は羽田空港に降り立った。
大阪から飛行機で一時間。
色々あって、パニック&ハイになった頭を冷ますには、十分な時間だった。
頭を冷ますということは、現実を受け止めるということだ。
Wifiのない機内で、現状を受け止めて、本日何度目かの絶望をし、
どこに行っても闇の中の道を選んで進まなければいけなかった。
さて、どうしますかねえ。。。
私にはひとつ、考えがあった。
薄れていくWifiのなか調べてみると
どうやらトランジットが短いルートで行けば予定の11/9、むしろ予定よりも早い時間に到着できる…らしい。
こういう時、人間の本性が出ますね。
きっと私はものすごくプライドが高いんだろうなと思った。
現地で会う予定の人たちや、予約に間に合えば、
35万もロスしたことは自分だけの秘密にしておける。
さすがにこんな話したら、聞いた人全員に馬鹿にされる。
え、おにぎりさんってそんな大きなミスとかしちゃうんだ、仕事できてんの?
え、一人で海外旅行行くとか言ってて結局いけないんじゃん、ダサ。
え、さすがに35万は笑えなくない?
え、忙しいなか予定たててたのに今更変えんの?自分勝手すぎん?
未来に浴びるであろう数々の罵詈雑言が頭の中で繰り返される。
そんなことはアタイのプライドが許さねえ。(アタイ?)
こんな恥ずかしい話、一人で抱えて墓場まで持って行ってやるぜ。
そう思い、飛行機の中で作戦を立てる。
完璧だ。
私、失敗しないので!!!!!!!(すでに大失敗済)
飛行機から降りると、「2時間でできまっせ👍」って言ってたESTAの代行会社から、「承認したったで👍」とメールが入っていた。
申請から4時間。
2時間で完了すると信じていたあの頃が懐かしい。
遅…
どーこーが「2時間でやりまっせ👍」やねん3000円ちょいのところを22000円出して急いでもろてんのになんで間に合わんねんアホおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお許"さ"な"い"か"ん"な"ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(橋本環奈?)
※これはさすがに納得いかなかったので、抗議したら優先対応分の手数料を返金してくれました。
※ESTAは代行会社使わずに正規で申請がおすすめですよ。
何はともあれESTAが承認された。
アメリカに入国できる。
真っすぐにANAのカウンターに向かう。
私「すみません、ベリーズ行きの航空券を取りたいんですけど。」
ANA「ベリーズですね。何かネットなどで調べられていますか?」
私「はい、この、19時間で到着する、乗り換え1回のやつに乗りたいんです。(ドヤァ」
ANA「あ~~…」
何かを調べだすお姉さん。
お姉さん、頼むぜ。
こちとら疲労困憊心神喪失状態しかもこの便まであんまり時間がないんだ。
いますぐ予約頼むぜ…。
どうしても、失敗しない人を演じ切りたい、おにぎり。
ANA「68万かかりますがよろしいですか?」
ろ…68万????
勘弁してくれお姉さん。ぼったくりBarみたいなこと言わないでくれ。
オプションはいらないぜ?
一番安いプランで、エコノミーでええんやで??
私「68万ですか???ネットには35万て書いてありますけど…。」
ANA「そちらはユナイテッド航空ですでに予約を締め切っているプランでして、当日ですとANAがイタリア経由でうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬんうんぬんかんぬん
……なので68万円になります。」
もはやお姉さんの声は何も聞こえない。
私の完璧なプランが崩れていく音だけが聞こえる。
私「68万円ですかあ…。」
さすがに今すぐ「これで!」と返事はできない。
私の手取りいくらや思てんねん。
イタリア経由て、またビザとか要るんちゃいまんのん???
そういえば先月末で退職したWebrydayの同僚が、イタリアに移住するのに
11月末のフライトで行くんや~~言うてたな。
先行って待っといたろかな。
なぜかコテコテの関西弁の心の声でひとボケかましながら、
頭の中はもうしっちゃかめっちゃかだ。
私「うーーーーん…。」
ANA「あ、でも明日の便なら35万円で取れますね。丸一日遅れちゃいますけど。」
私「え???あ、、、、そうですか?????取れますか??????」
ANA「そうですね、68万円出すよりもこちらで取っていただいた方がいいかと。」
35万?????
やっすぅ!!!!!!
人間とは不思議なものだ。
さっき68万と聞いたら、35万がえらい安く感じる。
え、さっき35万ロスしてしまったけど、これでプラマイ0になるやん??????(???????)
これはボケでもなんでもなく、本当に訳の分からない方程式を思いつき、
そのまますぐに返事する。
私「これで行きます!!!!!!!!」
ANA「承知しました。ネットで取られた方が安いので、ご自身で取ってみてくださいね。」
私「はい!!!!!!!!!!!!」
お姉さん、おおきにやで。
手間取らしてしもうて堪忍な。
こうして私は、ESTAとベリーズ行きの航空券を手に入れるのであった。
修羅の国・羽田
ひとまず目途が立ったので、現地で会う予定の人や予約していたドライバー、ホテル、アクティビティに、日程変更したいんや~とメールを送る。
が、ベリーズとの時差は15時間。
現地は朝の5時くらいなので、もちろん誰からも返信はない。
(あとのんびりな国民性なので基本すぐには返事がこない)
とりあえずベンチに座る。
疲れた。
とても疲れた。
はぁ……
もう…
なんて日だ!!!!(CV:小峠)
このセリフがこんなに似合う日もなかなかない。
そういえば今日何も食べていない。
のに、まったくお腹がすかない。
極限状態だ。一度座ると動けない。
羽田空港の中には、やたらと大谷翔平の広告がある。
大谷くんからしたら35万で絶望している私はどう見えるんだろうなあ。。。
…
…
それから2時間半。
私はずっと大谷翔平と見つめあっていた。(怖)
なあ、大谷くんよ。
アンタは今の私を見てどう思う?
情けない奴だなって笑ってくれるかい?
こんな時、世界の大谷ならどうする?
まあ、私の絶望なんて大谷くんからしたら屁でもないんだろうな。
2時間も見つめあっていると、会話ができるようになってくる(1人)
土みたいな色でテッカテカのどこからどう見ても疲れた顔をした30代女性(私)は、23時頃になってようやく、今日の宿を探し始める。
さすがにお風呂に入りたいし、今日ぐらいはゆっくり寝たい。
はぁ…家に帰りたい…
予約サイトで、羽田空港近くの、今から予約が取れる場所を探す。
それまで散々、予約したホテルやドライバーさんに英語でキャンセルの連絡をしていたので、なぜか英語表記のまま日本のホテルを探すわたし。
もはやアプリの言語を変えることすらも面倒くさい。
よく読まないまま、とりあえず一番近くて、安くて、評価が高いところを予約する。
当たり前だが、英語で予約完了メールがくる。
…
う~ん…
読めない😇
これだけ翻訳機能が発達しているこの時代に、
色々ありすぎて思考回路が止まっている私は、
自力で英語表記の住所を解読して、
一週間分の大荷物を抱えながら、
ホテルに向かうのでした。
(夜道だし駅から遠いし荷物重いし本当に泣きそうだった)
ホテルについて、カオナシみたいなお兄さんに受付してもらい、
やたらとクレジットカード決済に時間がかかり、
ようやく部屋の鍵を受け取る。
部屋の説明をされたがもちろんろくに聞いていない。
はあ…ようやく寝れる…
部屋の鍵を開けて、
心臓が止まるかと思った。
人がいる。(ホラー)
しかも男性。
え、ちょ、え、
とりあえずドアを閉めて、カオナシ兄さんに聞く。
私「あの、私の部屋ってここで合ってますか…?」
カオナシ「はい、合ってますよ。」
私「あの、誰かいるんですけど…。」
カオナシ「はい、当ホテルは男女混合のドミトリーとなっておりますので。お客様のベッドは右奥の下段です。シャワーの際は鍵を閉めてください。」
英語表記のまま、ドミトリーということに気づかず予約を取っていた。
そりゃあ安いわけだ。。。
さすがに今から別の場所に予約を取り直す気力も体力もない。
諦めて部屋に入る。
みんな個室(というか個ベット)に入って、仕切りを閉めていたので助かった。
とりあえず端に荷物を置いて、湿気たベッドに座り、仕切りを閉める。
隣と、前のベッドから、デカめのいびきが聞こえる。
はあ…
なんでこんなことに…。
疲れと、孤独と、絶望で、
膝を抱えて泣いた。
ユートピアなんかじゃない。
ここは、修羅の国だ…。
結局シャワーも浴びず、一睡もせず、朝がくるまで泣いた。
始発が動き出す頃、まだいびきが響く部屋を、そっと後にした。
おにぎり、ついに出国
たまーに、
飲みすぎて、
歯も磨かず、化粧も落とさず、寝ちゃうことがあるんですけど、
朝起きた時に鏡見て「きったな~…」って思うんですよ。
皆さんもあらはるでしょ?そんなこと。
それに加えて、泣きすぎて腫れた目とむくんだ顔、ひどいクマのまま、私は朝の川崎にいた。
不思議なもので、たくさん泣いたら気持ちがすっきりしていた。
涙活の効果が十分に発揮されたところで、落ち着いて今日の計画を立てる。
フライトは19:40羽田発。
少なくとも17:00には空港についておきたい。
それまでに。
とりあえずお風呂。
そして荷物の整理。
そして何かを胃に入れなければ。(昨日ほとんど何も食べなかった)
そんな気持ちで、朝から開いている銭湯を求めて、川崎に来ていた。
おばあちゃん達に混じってゆっくりお風呂に浸かり、
ガラガラの脱衣所で荷物をまとめてパッキングし直した。
まだ日本にいるのになんで洗濯物が発生しているんだというもやもやは無視して、
とりあえず先だけを見て、準備する。
必要最低限のもの以外はスーツケースにしまい、飛行機の中で使うものだけ、持ち込み用のバッグに入れる。
ロサンゼルスで会う予定の知人がえらく心配して連絡をくれた。
「とりあえずやな、楽しむことだけ考えとき。」と、
LAからきたとは思えないコテコテの関西弁のLINEに救われて、
なんとか気持ちが前を向いていた。
大丈夫だ。
皆さん、涙活ほんまにおすすめですよ。
こんな状況でもリフレッシュして前を向けるんですもの。
銭湯ですっきりした後、ぶらぶら歩いていると
川崎大師と書かれた大きな宮殿みたいな建物が見えた。
自動車交通安全祈祷殿という場所らしい。
なんだかよく分からないが、今の私ほど交通の安全を祈っている人もいない。
広い駐車場を抜けて、お賽銭箱があったので、1万円を入れる。(なんで)
人間とは不思議なものだ。
昨日35万円ロスしたのに、心の底から願うことには、1万円を迷いなく入れている。
今思い出しても、
ほんっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっとうに、
ここで1万円入れる必要はなかった。(神様ごめんなさい)
でもそのくらい、あの時の私は追い込まれていた。
そして、涙活が効きすぎてハイになっていた。
まあ、何はともあれ、無事に帰国してこの記事を書いているので、あの1万円のおかげかもしれない。(神様ありがとう)(自動車安全祈祷…?)(5円とかで良かったようn(ry
ツッコみたいところは多々あるが、
ひとまず。
修羅の国の神を味方につけた私は、
期待とワクワクとともに、
ロサンゼルス行きの飛行機に乗り込むのであった。
次回は「ベリーズ旅行記2023 Vol.3 ~悲しみの果て・ロサンゼルス編~」近日公開予定です!
いつも長くなってしまってスミマセン…
お読みいただきありがとうございます!
スキも嬉しいです🙌
このペースだと年内に終わらない~~~!!
頑張って書いていきますので、暇で仕方がない時にぜひご覧ください☺