応援をうけとる。
小学校のとき、運動会では応援団というものがあった。当時バスケがすごく上手だった同級生が団長をしている姿を、わたしは群衆の中からただただ眺めていた。
どれほど同級生が声を張りあげて、応援をしてくれていても、わたしの心にはあまり響かなかったのだ。
運動会では、赤組と白組にわかれて、競技ごとの点数をきそう。けれど、応援団のパフォーマンスで点数が増えることがなかった。そのうえ、わたしはまたどうせ負けるだろうと信じて疑わなかった。だからそれほど響かなかったのだ。
けれど今回はちがっていた。
先日、「バトンズの学校」の仲間との連載がはじまった。合計11人が、同じテーマでエッセイを書いていく。裏話をすれば、連載をするわたしたちには締め切りがある。みんな同じ日だ。
けれど締め切りを過ぎたいまでも、わたしはエッセイを書けていない。わたしたちが知り合うきっかけになった「バトンズの学校」では、あれほど「締め切りを守る大切さ」を教えてもらったのに。
そのうえわたしは、いま仕事をしていない。なのに、締め切りを守れていないのだ。連載メンバーには、フルタイムで仕事をしている仲間もいるのに。
そういう風に自分を追い詰めて、さらに身動きがとれなくなっていた。一文字たりとも書けない日がつづいた。
それが辛くて、でもそんな自分をなんとか奮い立たせたくて、エッセイが進んでいないことをnoteに書いたのだ。書いたら少しは、他人の目を意識できるんじゃないかと思ったから。
いつものように書いたnoteを、Twitterでシェアする。
すると同じ連載をする仲間から、リプライをもらった。わたしも書き小桁ものを書き直す予定です。エッセイって難しいですよねって。
わたしはそれが励ましのような、応援に思えた。
小学生のときにはまだ幼くて、大声で叫ばれても真に受けることができなかったが、今回はちがう。勝てそうな気がする。
そのおかげもあってか、今朝こういう風に書けたらいいなというアイデアが浮かんだ。まだ形にはなっておらず、小さな破片みたいなものだけど、たしかに少し進んだ感じがする。電車にのりながら、名作になる予感がして、心の中でニヤニヤした。
この世には言わなければ伝わらないこともあるから、ちゃんとここに書いて、お礼を伝えたいと思う。