今日もだれかの特別な日。
よく洋服を買っている商業施設は、あしたとあさってが休館日だという。
一方でわたしはというと、行ったらいつもお店は空いていることが至極当然のように考えていたのだろう。休館日のことを、やや疎ましく思ってしまう。
万が一、気合をいれて洋服をえらびに来たその日に施設自体がおやすみだったなら。考えただけでも、胸がすこし痛くなる。
けれどもそこで働いている人からすれば、休館日は愛すべき対象である。彼女彼らにとっては、あしたとあさっては休日だ。ほかの従業員のヘルプで出勤日と化す可能性が極めて低い日なのである。聖域といってもいい。考えただけでも、胸がどきどきする。
もしも、心のなかのスケージュール帳を覗いたならば、黒字で書かれた8月23日は、真っ赤な文字に書き換えられている。星マークまで書き込まれているかもしれない。
そうやって、何の変哲もない今日は、だれかの特別な日になっているのだと思う。
その方たちの「8月23日」のように、たとえば歌手であるレミオロメンにとっては「3月9日」が、友人である、のんさんにとっては「8月15日」が、そんな日なのだろう。