手伝うではダメ!!
小松愼二(第21期委員・高崎市・あそびの市場実行委員会 実行委員長
「あなたはホント、なにもしてくれないよね!!」そんな風に奥様から怒られて「なんだよ、こんなに手伝ってるじゃないか!!」と反論したことのある世の中のお父さんたち、手をあげて。「はーい!!!」(全力で両手を挙げながら)
昔からご家庭の相談ごとや教育問題などに携わっていた私。自分がその立場になるまでは「旦那さんにもっと手伝ってもらったらいいですよ」なんてアドバイスしていました。しかしいざ自分がその立場になると「あれっ?手伝っているのによろこんでもらえない・・・むしろ怒ってる・・・なんでだ?」と。
料理をつくる。保育園の送り迎えをする。掃除、洗濯、といろんなことをやっていて。なにもしないなら怒るのもわかる。なのになぜ「手伝っているのに怒られるんだろう」と疑問に思っていました。
が、最近やっとその疑問への答えが見えてきました。それが【手伝うではダメ】ってことなんです。
例えば「料理」。「手伝うよ」と言って料理を作る旦那さんは多い。けど「かたづけ」をしないで、お皿やフライパン、使った機材などがそのままキッチンに放置されていて、結局奥様が洗ってかたづけていませんか。「冷蔵庫にあるものを使った」あと、使い切った食材を「終わったから買っておかないとね」と奥様と話をしたでしょうか。「あれっ、あの食材がない」「ああっ、使ったよー」なんて会話をして、奥様の献立の予定を崩して怒られたりしていませんか。
たとえば「保育園の送り迎え」。車で送迎するだけではないでしょうか。送迎をするために必要な、保育園に持って行く布団や着替え、ランチセット、水筒、連絡帳などの【準備】はしていますか。お迎えが終わった後は、子どもの洗い物を洗濯カゴに入れて、連絡帳に何か連絡事項がないかどうか、友達の服がまぎれこんでないか・・・といった【かたづけ】をしていますか。
そう、大切なことは【準備】と【かたづけ】なんです。ただ「手伝う」だけだと、そこまでやらない。そこまで気が付けない。そうした「準備とかたづけ」までするためには、【手伝うではダメ】なんです。一度、奥様に任せている、やってもらっている家事をすべて代わってやってみてください。私の場合、妻が体調を崩したこともあり、自分で全部をやることになりました。そこではじめて見えてきたんです。「あっ、「送迎だけ」とかだと、準備やかたづけをする際にかえって確認や手間暇が増えるな」と。
「なんだよ、こんなに手伝ってるじゃないか!!」と言ったことがあるなと、はじめに手を挙げてくれたお父さんたち、せっかくならもう一歩そこから進めて、「準備とかたづけ」までやってみませんか。そして奥様から「ありがとう」「たすかった」とよろこびの声を聴きませんか。
もちろん、ご家庭の事情により、手伝うどころか何もできない方もいらっしゃると思います。そんな場合でも、ぜひ上記の視点に立って「いつも買い出しありがとう」「保育園の準備大変だよね。おつかれさま。」といった【準備】と【かたづけ】についても、奥様に感謝とねぎらいを伝えてください。「あなたどうしたの?熱でもあるの?」なんて返されるかもしれませんが(笑) それでも、確実にその後の家庭は良くなります。
【手伝うではダメ!!】 せっかくなら、さらに一歩踏み込んで、【準備】と【かたづけ】までを意識して、自分でやる、やってもらってありがとうを伝えるようにしてみましょう。