日帰りバスツアー(防府編) 其の弐
通称アジサイ寺のミニ観光を堪能した我々は、いよいよ今回のツアーの大本命プログラムへと向かった。残念ながら願掛けのかわらけ投げは失敗に終わったが、失敗したことはすぐに忘れて、次のいいことを目指すことにする😊
バスに乗り込み30分程度で到着。防府市内にある「味のおもてなし 浜」という小料理屋さんについた。店の前にバスが駐車できるスペースがないため、食事が終了した時間にバスが再度迎えにくることに。我々は綺麗な店内に入り 二階へと上がった。宴会場のようにレイアウトされた部屋に通され、我々夫婦はなんと掛け軸のある床間の真前の席をあてがわれた。床間に向かって、向かい合って座るゆとりある席が3卓セットされていてその真ん中だ。なんとなく気分がいい。他の席は、窓側を向くように二人横並びで座るような席が並べられていたので、私からすると、参加者を見渡しながら食事するようなスタイルになった。
席に着くと定番のように中居さんがやって来て「お飲み物は何に致しましょう」と聞いて来た。せっかく山口に来たのだと思い「東洋美人 一番纏」をグラスで注文した。小さなグラスだが、高い日本酒なのでこんな時くらいしか飲む機会はないと思い注文した。ここで食べるハモは「天神鱧」と呼ばれている防府のブランドだ。
さて、肝心の料理の紹介に入りたいと思う。最初にテーブルに着いた時にセットされているのは、ハモの湯引きの刺身、酢味噌または梅肉で食べるハモ、ハモの蒲焼、ハモの押し寿司(丸い蓋がかぶっている入れ物)、ハモの酢の物、ハモの骨の天ぷら、そして少し後で食べる鍋が準備されていた。
まず、ハモの骨の天ぷらを食べてみた。うなぎの骨の天ぷらとは少し違った食感で旨い。鰻よりもサクサク感が強い気がした。一方、蒲焼はやはりうなぎの方がうまいと感じた。決して不味いわけではなく美味しいのだけれど見た目より硬くポロッとした感じを受けた。まぁ、あくまでもハモなので仕方ないかもしれない。一方、酢味噌でいただくハモは旨い。一番王道だと感じる。梅肉もさっぱりとして美味かった。また、ハモの押し寿司はアナゴに似た感じで美味しかった。
東洋美人をちびりちびりと頂きながら楽しんでいると、しばらくするとハモの天ぷらが運ばれて来た。ツユではなく塩をつけて食べるようだ。うん、旨い、これは淡白で食べやすいと感じた。
次に出されたのは茶碗蒸し。ハモがそぼろになっている。それも出汁が効いていてとても美味しかった。
ここまでで結構お腹もいっぱいになりつつあったが、いよいよ蒸し鍋登場である。骨切りしたハモがゴロゴロ入っている。ネギと一緒にポン酢で食べた。この辺りで東洋美人のグラスが空になった。
次に出されたのが、なんとハモのソーメン。驚きである。少し硬く縮れたソーメンは食べ応えがあって美味しかった。
もう、お腹いっぱいというところに、なんとハモの出汁の雑炊が出て来た。通常のお茶碗より大きい。ご飯もたっぷりである。ここまで来たら完食するぞという意気込みで食べた。溶き卵が口の中で微妙に心地よく美味しかった。時折梅干しを混ぜたりしながら味変も楽しんだ。
思い出すだけでもお腹いっぱいになるハモ尽くしのコースだった。あまり食べる機会のないハモを思いっきり堪能させてもらった。幸せな一時間の食事の経験だ。
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