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『学校事務』2月号 より ~遊びのあるハンドリングで今年もセーフティドライブ~

年末から年始にかけて、新曲の制作&リリースのためにいったんこのnoteを離れていました失敬。ですが、本業の音楽で音事検らしいロックをお届けできました。新曲「ロックンロールOSAKA」は、主に小学4年生を対象にした、社会科や地域学習の一環として制作したロックナンバーです。

小学3・4年生の社会科は自分たちの住んでいる街について学習します。3年生では地元の市区町村→4年生では県レベルに広がります。が、小学生ではまだまだヨソの街の名前すら知らないもの。私もこの曲を制作していく中で初めて知ったことがたくさんありました。ぜひ、大阪府以外にお住いの方も聴いてみてくださいね。


『学校事務』という雑誌

今回は新曲のCMではなく、いつも読んでいる雑誌の感想です。いわゆる業界誌というのに近いですが、ニッチな学校事務業界にもちゃあんと専門誌があり、その名の通り月刊『学校事務』というタイトルです。
公称で8,000部ほど発行されているようで、うち88%が学校事務個人の購入とのこと(株式会社大日広告社のサイトより)。主な対象である、公立小中高の学校事務職員は日本全国でだいたい44,000人ぐらいいるみたい(総務省HPより)なのと、それに限ればだいたい16%が読んでいる計算になります。けっこう読まれているな。という印象ですが、いかがでしょうか?

版元の学事出版様も「学校事務職員のための唯一の専門誌」とキャッチフレーズをつけておられます。学校事務について知りたいとか調べたいとか思ったら、まずこちらのバックナンバーを調べるのがよいでしょう。

リレーでつなぐ学校事務職員の”わ”

雑誌の前半は特集記事で、学校事務業務の一分野にフォーカスした、まさに専門誌というちょっと難しい内容もあります。学術誌としての要素も若干あるのでこれはこれで重要(※学校事務についての系統的・学術的な研究というのがあんまりない。「日本教育事務学会」ぐらいか)。

一方で、肩ひじ張らずに読める記事(肯定的な意味で書いています)も要所要所にあって、構成上のバランスが優れています。肩ひじ張らない系で割と好きなのは、全国各地の学校事務職員のコラム。上記見出しもその連載タイトルです。プロ事務職員の優れた実践はもちろん勉強になりますが、コラムの方には自分みたいなフツーの事務職員にも共感できる内容が多々あり、これも業界誌ならではだと思います。

遊びのあるハンドリングを♪

今月号のコラムはこんなタイトル。実際に読んだら共感すること多々。たとえばこれなんて、実際にこの仕事をやっていないとわからない実感です。

主体的な校務運営参画が求められているトレンドですが、業務の特性としてリアクション対応(頼まれごと、コトが起こってからの対応)も少なくないことは事実。

『学校事務』2月号

もちろん、学校事務職員が主体的に仕事を進める分野もあります。
「そろそろ年末調整の準備をしようか、扶養控除申告書を印刷しよう……」とか、
「公費予算が執行できるのも今月までだから先生たちに周知しなくっちゃ」など。

でも、何百人もの人間(大人と子ども)が過ごす学校って、日々想定外のことが起こります。
「○○さんがまだ登校してない」とかはよくあるのでは。
「通学路にハチの巣があるみたいです」
「昨日の落雷のせいでインターネットが不通です」
「給食の物資が隣の学校と間違えて納品されてます」
エレベーターが故障しちゃった。松葉づえのあの子、どうしよう」
「3年生の先生がみんな風邪をひいてしまって出勤できないそうです」
「地域の△△さんがウサギを寄付したいって言ってきてるんだけど……」
……等々。想像するとキリがありません。

「自分たち一人職はいい意味でヒマにしておかないといけない」

同上

技能職員(用務員)さんのセリフだそうです。
そう、上記のようなトラブルその他想定外の対応のために、「いい意味でヒマにしている」技能職員さんや学校事務職員が出動するのです。

「そんなリアクション対応って学校事務職員の仕事なん?」というのはさておき、学校にはこうした、担当のない・名前のつかない仕事がごまんとあります。コラムでも「チーム戦の連続」と書かれているとおり、チームのためには時には自らこんな対応をしなければいけないことも。

そのための余裕をハンドルの遊びになぞらえたのがコラムのタイトルですね。

校務運営参画のために遊びを

新曲「ロックンロールOSAKA」は主人公が「未知の大阪をドライブして発見する」というイメージで作りました。未知=道という裏テーマもここで暴露。乗り物が好きな自分にとって、会心の作品です。文字通りの「遊び」。

担当のない・名前のつかない仕事を誰かがやることによって学校が支えられています。特に感謝されることも、褒められることもなく。
その誰かの一人が学校事務職員ですが、自分もそうあれるようにハンドルに遊びをもたせておかないと。そう思った読後でした。


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音楽事務検討委員会 Gt.ローズアンノワール
これからの音事検にご期待ください!