【全文無料】アビスの最強カードで強化されて「巨大天門」が復活した話
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《深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル》が巨大天門と噛み合いすぎてやばいです。
どうも、いちばと申します。
一応自己紹介をすると、DMvaultで日々「環境に勝てるファンデッキ」を追い求めて野良対戦を頑張る変な人です。
「謎にファンデッキを回しまくってる偏屈お兄さん」という認識でOKです。
今回の記事では「巨大天門」についての解説記事です。
ちょっと自語りになってしまうのですが、僕は活動頻度的に、デュエマのパック1弾につき記事1つ、という頻度で記事を出してまして。実は先日も青緑ジャイアントの記事を書いているんですよね。
なんですけど、今回は回してて明らかに楽しくて強い構築でしたので、自分のポリシーを破って書いております。
というわけで!今回は「双竜戦記」に収録されたラゼル=スパイラルが主役の記事なので、最初にカードを見ていきましょう。
簡潔にこのカードの強みを説明すると、「全破壊、全ハンデス、マナロック(あとブレイク)を相手に押し付けられるブロッカー」というところです。
この上記の部分がデッキと噛み合い、なおかつ手が届かなかった痒いところに手が届く便利札として非常に活躍します。
■巨大天門とは
えー、具体的な解説!と行きたいところですが、その前に「巨大天門」というアーキタイプの説明、そしてラゼルが入ることによりどのように変わるのか、について解説していきます。
巨大天門とは、「天門」というアーキタイプの中の1デッキで、《巨大設計図》を手札補充に利用したデッキです。
天門というアーキタイプは総じて《ヘブンズ・ゲート》を戦略の主軸にしていますが、その性質上、多量の手札を要求されがちです。
そのために採用された手札補充が《巨大設計図》です。
そしてこの「巨大」と「天門」を同時に採用し、なおかつ巨大で最大限手札を増やせるように、デッキをコスト7以上のクリーチャーで固めたのが「巨大天門」です。
全盛期は環境にまで上り詰めた強力なデッキですが、現在はツインパクトの方の巨大設計図の殿堂やいくつもの弱点が浮き彫りになり、準環境程度に立ち位置を落としています。
ではその弱点とは何か?
それは、
この3つです。
しかし、これらの弱点をラゼルがカバーしてくれているんです。
まずこのデッキがテスタ、キャディに弱い理由とは?という点について。
先ほどのリストを見ていただけるとわかると思いますが、巨大天門にはマナ加速札は入っているものの、大型クリーチャーはウェルキウス、アケルナル、ゲンムといった踏み倒し前提のカードが多数を占めています。
つまりは、「踏み倒さずに出して強いクリーチャーが少ない」からなんです。
エモコア、ベンは素で召喚しても強いですが、エモコアでできるのも1,2体を宣言したうえでの小規模な足止めですし、ベンでリソースを伸ばしたとしてもとこしえやアプルを横に建てられてしまえば大した行動は取れません。
そこでラゼル・スパイラルの出番です。
8マナ貯めて素直に召喚しても強力であり、盤面の全破壊まで選択肢に入れて対応ができます。
続いて2番目の窮屈なカードを入れない限り除去を飛ばせず、ゲンムやエモコアなどの無効化形で妨害するしかないという点や、大型ハンデスなどの積極的で普遍的に刺さる妨害策が取れないという点ですが、これに関しては言うまでもないでしょう。
ラゼルの1~3番目の能力がまさにそれで、盤面全破壊という最強クラスの除去性能、さらに全ハンデスという普遍的に刺さる妨害手段、マナロックという凶悪な次善策によって、対面の戦略をズタズタに破壊することが可能です。
ここまでの解説で、《深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル》がいかに強力かおわかりいただけたでしょうか?
今回紹介する「巨大天門」はこの強化で、環境に太刀打ちできるレベルで強い、なおかついくら回しても飽きないレベルで楽しい!そういうデッキに仕上がりました。
個人的にもめちゃくちゃ良い構築に仕上がったので、こうして記事にて紹介させていただきます。
「全文無料」の記事ですので、ぜひ読んでいってください。
■超強化を受けた最新の構築
では早速ですが構築を見ていきましょう!
こうなっております。
やっぱあれですね、デカいですね。固定資産税かかっちまうよこんなん
お値段はこちらですね。2万前後で組めます。(トレカカク調べ)
理想ムーヴはやはり、
・2で巨大設計図
・3でブースト
・4でスターゲイズ・ゲートからウェルキウス、効果でラゼルorゲンム
この主軸は変わらずとなっています。
本構築では踏み倒しに依らない大型クリーチャーも重く見て採用しているので、2→3→5→7でマナを伸ばして大型を投げることもできます。
では、各カードを細かく見ていきましょう。
■各カード解説
各カード1枚1枚にフォーカスを当てて見ていきます。
■巨大設計図 4枚
最強の手札補充です。
序・中・後半いつ使っても強いのは言うまでもないでしょう。
ツインパクトの方の殿堂により採用枚数こそ減ったものの、約6割の確率で2,3ターン目には引けるようになっています。
■ヘブンズ・ゲート 4枚
戦略の核。
巨大設計図から拾えないという欠点はありますが、受けとして最強です。
赤単などのアグロデッキ対面は、このカードを盾から拾う可能性を考慮してブロッカーを手札に抱えておきましょう。
後述の《サイバー・I・チョイス》がトリガーする可能性も考えてのハンドキープもあり得ます。
■闘争類喧嘩目ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ 4枚
主に下面がメインです。
初動兼墓地メタ兼山回復。墓地利用デッキ(アビス、サガループ、アナカラーハンデス、あとペディア使う山全般など)に対して強く出ることができ、赤単以外に対して強く出ることができます。
相手が墓地メタで日和ったらエモコアやゲンム、ラゼルを叩きつけてやりましょう。
上面は厄介なシステムクリーチャー(ペディアなど)を立てられた時の即席の除去やマナ回収が役割です。
マッハファイターなのでウェルキウスと相性が良く、バトルに勝った時にブロッカーを踏み倒せるのがいいところ。
デッキパワーのみを考えるなら後述の《閃光の神官 ヴェルベット/フェアリー・パワー》のほうがいいのですが、対環境も想定している以上サガループに対する対策も入れておかないと話にならないのでステゴロに軍配が上がりました。
■配球の超人/記録的剛球 4枚
令和のイチゴッチ・タンク。
《巨大設計図》で回収できる2コスブーストで、前述の《お清めシャラップ》と合わせて8枚採用することでデッキの再現性を高めています。
もちろん2マナ時に撃つこともできるほか、3ターン目に多色を埋めつつプレイができたり、3マナ時に巨大設計図と同時にプレイもできます。
上面に確定除去がついているのも有能で、ラゼルで全体除去を選んでも相手が受け入れてくれなそうな盤面では、こちらをプレイして除去を飛ばすこともあります。
■闘門の精霊ウェルキウス
このデッキの核となる展開札です。
後述の《スターゲイズ・ゲート》からウェルキウスを踏み倒し、連鎖的にブロッカーを広げていくのが主戦略となります。
光ではないブロッカーも踏み倒すことができるので、これを利用して《ゲンムエンペラー》や《ラゼル・スパイラル》を踏み倒しましょう。
自分のクリーチャーがバトルに勝った時にも踏み倒しを行うことができるので、殴り返しなども積極的に行っていきましょう。
しかし、ドロー効果は強制なので、ウェルキウスを複数体並べると自爆特攻をされて山札が切れる、というリスクも高まります。
後述の《ブラック・ビッグバン》などを抱えつつ管理していきましょう。
■星門の精霊アケルナル/スターゲイズ・ゲート 4枚
このデッキの中核の展開札です。
このカードを5マナで使うことによって、《闘門の精霊ウェルキウス》や《砕慄接続グレイトフル・ベン》、《神聖龍エモーショナル・ハードコア》などを早期に展開し、相手の動きを圧迫、盤面を制圧できます。
上面は手札が0の時に重宝し、マナがなくてもトップで引いたブロッカーや巨大設計図がそのまま回答になる、という札です。
■神聖龍エモーショナル・ハードコア 3枚
このデッキの対応力を大幅に底上げでき、積極的な妨害策も取ることができる札。
《絶望神サガ》や《超神星DOOM・ドラゲリオン》、《鬼ヶ大王 ジャオウガ》、《切札勝太&カツキング~熱血の物語~》などを宣言して対面を苦しめましょう。
2体並べることで選択不可もつき、対面の戦略を修復不可レベルにボロボロにできます。
■砕慄接続 グレイトフル・ベン 3枚
墓地をマナリソースに変換でき、なおかつマナ召喚で安定した対応力を手に入れられる、いわば「腰を据えて対面を制圧する」ためのカード。
マナ召喚なので黒や青などの色が不足しがちなクリーチャーも安定して出すことができるほか、除去された大型の使い回し、大型クリーチャーの手出しの可能性にまで戦略の手を伸ばせるカードです。
色が強いのもポイントです。このデッキの主要な強いカードの色は白黒緑に固まっているため、すべてをカバーできる存在はありがたいです。
■メヂカラ・コバルト・カイザー/アイド・ワイズ・シャッター 2枚
巨大設計図から回収できるトリガー
盾に埋まっていない状態で引いても強い
デッキとの噛み合いがある
この3つを同時に満たすカードとして白羽の矢が立ちました。
上面は7コスト、かつ素引きで召喚しても十分な強さがあり、ラゼルやエモコア、ゲンムなどの横においておけばそのままゲームが決まりかねません。
下面も純粋にトリガーとしての強さがあり、また「相手のクリーチャーをタップする」という性質がウェルキウスとマッチしています。
■深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル 2枚
この記事の最初のほうから言っている通り、最強です。
回していてラゼルが絡んだ上で負けた試合ってそういえばほぼ無くね、となるレベルで最強です。
一応ゲンムとの合計枚数が4になるように2-2で枚数分けしているのですが、ラゼル3ゲンム1とかも真剣に検討するレベルです。
■∞龍 ゲンムエンペラー 2枚
ラゼルが相当強くて立場を奪われかけていますが、ゲンムもゲンムで対面に与える打撃は軽くはありません。
むしろラゼルと比べると恒常的、なおかつ相手に選択の余地がない理不尽さがあります。
パワー無限も伊達ではなく、バトルすればほぼ確定でウェルキウスの能力を誘発できるのも魅力です。
■サイバー・I・チョイス 1枚
「5枚目の天門」としてのカード。
《ヘブンズ・ゲート》4枚だけだと、シールドに埋まる確率が43%となってしまうため、5割を下回ってしまいます。
このカードを採用することで《ヘブンズ・ゲート》と合わせて51%となるため、一応5割を超える確率になります。
水単色という色も貴重です。トリガーからメヂカラの上面を踏み倒せたりするのがお茶目ポイント。
■CRYMAXジャオウガ 1枚
王来篇で採用されていた《終末縫合王 ミカドレオ》の役割を引き継いで採用されたカードです。
巨大天門は大型を踏み倒して盤面制圧!だけどフィニッシュどうしよう……みたいな状況になりがちなのですが、それをジャオウガがカバーしてくれます。
ミカドレオはウェルキウスからしか踏み倒せない上に、ウェルキウスに頼らずに手出しすると山札を合計5枚削るという難点がありましたが、ジャオウガなら7マナ払ってポン投げすれば勝ちに直結するし、盤面に大型が1~2体しか並んでいなくても勝ちまでつなげることができます。
■不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン 1枚
ウェルキウスでのLOを防止できるブロッカーとしての採用です。
オービー対面などでは小型の自爆特攻でLOを狙ってくることもありますが、LO直前にこのカードを投げると相手のとった行動が裏目になり、そのまま投了レベルに追い込むことができます。
初見殺しの札でもあるため採用は分かれますが、お互いのデッキの内容が100パーセント看破できるわけではない競技シーンでは活躍すると思っています。いわば「銀の弾丸」のカードです。
■超七極 Gio/巨大設計図 1枚
巨大設計図の5枚目です。
もはや語ることもないですが、一言でまとめるなら最強です。
■採用候補カード解説
■偽りの名 13/種族選別
巨大設計図殿堂後に採用が検討されたドロソですが、3コストという部分がマナカーブ的に違和感があり、ハンド補充とブーストを両立するためには
2ターン目ブースト
3ターン目種族選別
4ターン目スターゲイズ・ゲート
というマナカーブで動かない限りスムーズに動けなくなります。
つまりブースト札を2コスで統一しないと、マナカーブ的に腐る札になってしまうのです。
今回は《お清めシャラップ》をブースト札として優先的に採用したかったのもあり、採用は見送りました。
■閃光の神官ヴェルベット/フェアリー・パワー
ブーストしつつ手札の枚数を保てる初動です。
十分に採用が検討できるカードではあるものの、他の初動のほうが現環境では採用する価値が高いということで採用は見送られました。
墓地利用デッキが少ない環境なら《お清めシャラップ》と替えても良いと思います。
■光魔の鎧
巨大設計図から拾える光のトリガーブロッカー、なおかつ出た時に天門を埋めることができます。
ただし、単体でのカードパワーが低く、なおかつ多色でマナ埋めにも使いにくいという「山札から直接ドローしたときのバリューの低さ」が少々気になりました。
■光の兄妹るる&ルシファー・我怒の鎖 パンサーベア
ゲンムの代わりに採用されることが多いパッケージですが、るる&ルシファーにラゼル=スパイラルとの直接的なくっつきがない部分が噛み合わないな、と感じ不採用になりました。
こちらの型も十分に強力なことが証明されているため、採用は検討可能だと思っています。
■各種対面プレイ
■サガループ 五分~有利
お清めシャラップで相手の墓地をリセットして時間を稼ぎ、エモコアやゲンムを着地させればゲームセットです。
2枚目のエモコアが立てば負けることはないでしょう。
ただ、対面が出してくる《蒼神龍ヴェール・バビロニア》のピーピングハンデスが痛い場面があるため、そこだけ要注意です。
■赤単我我我 アナカラーオービーメイカー 五分
盾から天門やチョイスをトリガーさせて展開すれば勝てますが、ノートリなら負けます。
ハンドにブロッカーと天門を抱えましょう。マナカーブのために無理にカードをマナ埋めしようとすると負けると思います。悠々と受けることが肝心です。
赤単の《烈火大聖ソンクン》のブロッカー破壊やオービーの《CRYMAXジャオウガ》のみ脅威なので、エモコアの宣言やゲンムの着地などでケアが必要です。
■4C邪王門 五分~有利
巨大天門側は4ターン目にアンフェアな動きを押し付けることができ、4邪はそういった動きに弱いという性質があるため、原理的に有利がつきやすい対面です。
エモコアの宣言やゲンムの着地で対面は大打撃を受けますし、高パワーのブロッカーでマッハファイターなどもシャットアウトできます。
唯一ブライゼナーガからのカツキング着地、邪王門宣言しながらラフルルチェンジという動きのみ裏目となるため、注意しましょう。
■青魔導具 不利
ゼニスザークがしんどい!
ガルラガンにも弱いため、流石に不利と言わざるを得ません。
エモコアゲンムでゼニスとカージグリを死ぬ気で封じましょう。
■アナカラージウォッチ 不利~五分
キャディとジャオウガが重いため不利がついています。
気合いでマナを伸ばしてエモコア、ラゼルと繋げましょう。
■5C ザーディクリカ 五分
《ロスト・Re:ソウル》が重いため、常に視野に入れたプレイングが必要です。
《星門の精霊アケルナル》をあらかじめ置いておくプレイや、エモコアでのダムド宣言などを意識しましょう。
■ラッカライオネル 不利
テスタ無理!シャッフ無理!死!
■まとめ
いかがだったでしょうか?
tier2以下は不利がつきがちですが、tier1のデッキに軒並み五分以上の相性差が叩きつけられる「巨大天門」の魅力を感じていただけたら幸いです。
強力なデッキパワーはもちろん、プレイに関しても実力が求められる戦略性など、握っていて楽しい要素もてんこ盛りなので、ぜひみなさんにも魅力を体感していただきたいです。
では謝辞と軽い挨拶に移らせていただきます。
DMvaultのフリー対戦機能にて調整にお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。
殿堂施行後の再調整でもお世話になると思いますので、そちらの方でもまたお付き合いいただけるとありがたいです。
そして長い文章になりましたが、最後までお付き合いいただいた読者様、読んでいただきありがとうございました。
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