これからのジムの在り方を考える。
今日はひとつ、経営者っぽいことを。
この情勢で全ての人が多かれ少なかれ影響を受けていると思います。もちろん過去形じゃなくて現在進行形で良い影響、悪い影響それぞれあるんじゃないでしょうか?
いきなり話を脱線させますけども、僕自身「コロナ」という言葉を使うのがあまり好きじゃないです。理由は「コロナビール」が好きだから、というシンプルなもんなんですが、コロナ=ネガティブのように言葉の持つ影響力って大きいなぁと感じております。
コロナが壊したもの
っていきなり使うんかい。となりますが、わかりやすく使わせていただきました。こうやってわかりやすいから使っちゃうんだろうな。
さてさて話を戻しますが、この情勢、良くも悪くも既存の概念を色々と壊してます。
僕もまだ大して長い間生きてないですが、こんなにわかりやすく時代が変わったと感じるのは初めてです。
周りに話を聞いてみると、ミーティングはほとんどオンラインになったし、セミナーなんかもほとんどオンラインです。
一方で、「やっぱりリアルがいいな」と思うことも多々あると思います。
今は対面が敬遠されがちなので、「とりあえず全部オンラインでやってみよう」ってエイヤーとしている部分が大きいと思います。それで、実際やってみると、これはオンラインでいいな、とかこれはリアルの方がいいなと少しずつ肌感がわかってきた感じですね。
#こういう時だからこそできたトライアンドエラーの嵐
このあたりはまた今度詳しく話すとして、「場所」の概念をコロナは壊しました。
これは、場所がいらなくなった、ではなく、場所の意味合いが変わった、という表現の方が近しいです。
オンライントレーニング
ということで単純に場所に縛られないものとして、OneSelFでも昨年「オンライントレーニング」をはじめました。
結構人気を博しており、ありがたいことに現在、ほぼ枠は満杯となっております。
しかし、これはおそらく一過性ではないか、と思っています。
このオンライントレーニングのサービスを始めるにあたり、一つこだわったものがあります。
それは「リアルのトレーニングを再現するのではなく、オンラインでしかできないものをする」ということです。
動画や図解を用いて徹底的に視覚に訴える内容にしてみました。
結果的に他のオンライントレーニングサービスとある程度の差別化は図れたと思います。
しかしながら、トレーニングの根本を覆すような画期的なものには、まだ成り得ていないです。
今は、外に出られない→じゃあオンラインでトレーニングをしよう、というあくまでも代替案的位置付けを脱しきれていないので、まだまだチャレンジ・改良が必要です。
#チャレンジ継続中
実際、継続率はリアルでのトレーニングが95%ほどであるのに対して、オンラインは60-70%で推移しています。
これには信頼関係やコミュニケーションなど様々な要因が影響しておりますが、これもまた別の機会にでもご紹介します。
ちなみに新規クライアントの獲得にコストをかけるよりも既存クライアントの充実度を高める方が大事です。コスパとしても、クライアントの満足度としても。
そして、今このオンライントレーニング、昨年の春には企業規模の大小を問わず、各社こぞって参入していましたが、どんどん撤退してます。
これは現状の経営判断としては正しいと思ってます。
OneSelFではパワフルなスタッフのおかげで細く長く継続することができてます。
#いつもありがとう
そして僕はなるべく今は細くてもいいので、なんとかここは残したい、と思ってます。
それは選択肢や接点のひとつになるから。詳しくは後述します。
#後回しが多い
僕も最初は「場所いらなくなるんじゃね?」って思ってたんですけど、結果、場所は必要でした。
ただ場所の概念が変わったと。
少しここを掘り下げていきます。
サービス提供型からジャーニー型へ
この情勢が壊した「場所」の概念。
今までは特定の場所にいって、特定のサービスを受けることに価値がありました。
だから結構、その場所があることに強みがありました。
しかし、その場所が特別であればあるほど、そしてサービスが特別であればあるほど、逆にサービスが場所に縛られてしまう状況になってしまった。
少しネガティブに言い換えると「その場所に行かないとできない」。
これは一見、ポジティブに聞こえるかもしれないけれど、場所への束縛によって、自粛の影響を受け、特別なサービスが提供できなくなった例がたくさんある。
言わずもがな、飲食店なんかはそうだし、先月5月までフィットネスジムも締まってました。
今月になって耐えきれず、日本フィットネス産業協会が東京都に要望書を出して再開したけれども(そりゃあれだけ大きい面積と社員がいたら、僕も耐えきれない)、一度上がってしまった特定の場所への参加ハードルは、この先もあまり変わらないんじゃないかと予想してます。
今までは場所の特別感こそが価値だったわけで、そこへ行くことに意味があった。
これを少し店舗視点とユーザー視点別に考えると、特定の場所で、ウチはこんな特別なサービスができますよ、ユーザーのために。という一見ユーザー視点っぽい店舗視点の場所の使い方を、ここでは従来型とします。
つまりは、ユーザーのライフスタイルは一旦脇においといて、ひとまずウチに来てこのサービス使ってみなよ、きっと素晴らしいから。という店舗側の姿勢。
これはサービスを提供して、そのサービスに対する料金をもらう、その場だけの一時点の接点。
だから自粛で場所に来られなくなったら止まっちゃう、もしくはその特別なサービスをオンラインで無理くり提供しようとする。
しかし、そのサービスは場所があって成り立つものだったはず。
ということで軒並みオンラインのサービスは上手くいかない、
という結果になってしまった。
このように場所の呪縛にかけられてしまうとユーザーとの距離がどんどん離れていってしまう。
だからこれからの情勢で重要になってくるのは、圧倒的にユーザー視点からの場所の使い方。
その場所はオンラインかもしれないし、リアルかもしれない。
もはや場所はなんでもいい。
つまりはある特定の場所に一時点的に多くの人が集まる有形なものであった場所という概念が、一つのコンセプトの元、長いスパンにおいてユーザーのライフスタイルに合わせて、リアルとオンラインが適切なタイミングで共存する無形なもの、という定義に変わってくるんじゃないかと考えています。
この定義は長いんで、僕はこれをまとめてジャーニー型と呼んでます。
一人ひとりがその場に応じて、適切なサービスを選択できる仕組みづくりがこれからの企業が担うべき役割なのかな、と考えてます。
ピットインできる補給場所的な。
そしてそのためには選択肢と接点を増やすこと。
改めてカラダづくりは序章に過ぎないと思い返してみてます。
だからこれからは、より一貫したコンセプトが大切になってくるんじゃないか、と頭を巡らせています。
今、OneSelFは『あなた史上、最高を探求する場所』という青臭いコンセプトを掲げていますが、この青臭さに忠実にいたいなと思うわけです。
こういうジャーニー的な考え方は、何もこんな情勢になってから始まったわけではなく、最近の流行りでもあったわけです。
ただ、なかなか既存のスタイルを変えるのは容易ではないし、わかっていてもできない、という足踏み状態だった。
それが今回、場所の概念が変わったために一気に加速し始めた、と思ってます。
#波に乗れ
まとめ
「場所」の概念が変わったことで、これからのジムは単にサービスではなく、体験を提供するジャーニー的な存在への変貌が加速していくのではないか、という内容でした。
ではまた未来でお会いしましょう。
OneSelF代表 佐藤祐輔
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