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MLBの監督はどのような出世ルートを辿っているのか。現代の監督には何が求められているのか

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今オフのNPBでは5人の新監督が誕生した。中でも注目したいのが阪神の藤川球児新監督だ。藤川は言わずとしれた阪神のレジェンド。ただ2020年の引退後は解説者、阪神のフロント職を経験したものの、現場でのコーチング経験はない。

このように現場でのコーチング経験がない人材が監督に就任するケースはNPBでは珍しくない。例えば2016年から読売を指揮した高橋由伸監督、阪神を指揮した金本知憲監督、また現在日本ハムの監督を務める新庄剛志監督などが挙げられる。2022年から3年間中日を指揮した立浪和義監督も、コーチ経験は選手兼任時代しかなく、こういった例の一つに挙げられるかもしれない。

ではデータ分析の最先端をいくMLBにおいて監督はどのように選ばれているのだろうか。どのような監督のチョイスがトレンドとしてあるのだろうか。NPBの状況と照らし合わせながら調査を行った。

球団OBの採用は少数。コーチからの昇格・引き抜きが鉄板ルート

まずNPBにおける監督選考の特徴と言えるのは、球団OBを監督に据えることが多い点だ。2025年は三木肇監督を監督に据える楽天を除く12球団中11球団が球団OBを監督に起用している。

一方MLBでは監督にOBが占める割合は30球団中9球団のみ。OBが務めることのほうが稀だ。またNPBのOB監督は読売・阿部慎之助、阪神・藤川をはじめ、その球団のレジェンド級が占めるのに対し、MLBの監督で現役時代にそのレベルの活躍を見せた選手は皆無。30球団の監督で現役時代にオールスター選出経験があるのも3人のみだ。まずこのOBの登用という点で日米には大きな違いがある。

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