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1.02 Weekly Report Vol.640

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0. 年末年始におけるメールマガジンの配信について

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。誠に勝手ながら、12月30日、1 月6日、13日についてメールマガジンの配信をお休みさせていただきます。大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

1. DELTAの目線 ~佐々木朗希はMLBでどれぐらいやれるのか~

日本時間11月9日、ロッテは佐々木朗希がポスティング・システムを利用してMLBへの移籍手続きを開始したことを発表した。NPBではわずか5年間のプレーながら圧倒的な成績を残した佐々木。MLBではどれほどの成績を残せるのだろうか。DELTAアナリストの宮下博志にインタビューを行った。

佐々木朗希投手のポスティング手続きについて

データが下した評価は歴史上最高の投手。その根拠とは

ー佐々木朗希のMLB挑戦が決まりました。NPBでは入団から現在に至るまで圧倒的な投球を見せつけてきた佐々木について、どのような評価を下していますか。

宮下:極めて優れた投手なのは言うまでもありません。ただ、どれぐらい優れているのかは、今年の成績を評価に入れるかどうかで大きく変わってきます。2022年、2023年シーズンと比べて今季はかなり大きな差が見られるからです。

ーなるほど。では、まず昨季終了時点での評価について詳しくお伺いできますか。

宮下:はい。昨季終了時点であれば、佐々木は間違いなくNPB史上最高の能力を持つ投手だったと断言できます。大谷翔平(ドジャース)や山本由伸(ドジャース)、今永昇太(カブス)、千賀滉大(メッツ)といった現在MLBで活躍する投手と比べても、昨季までの佐々木は一段上のレベルにありました。それだけでなく、NPBの歴史を遡ってもなお佐々木レベルの投手は1人としていなかったと断言できます。

―凄まじい評価ですね。その根拠はどのあたりにあるでしょうか。

宮下:奪三振能力ですね。佐々木のK%(奪三振/打席)は2022年が35.3%、2023年が39.1%。NPBの歴史において、これほどの割合で三振を奪った先発投手は佐々木のほかに存在しません。近年渡米した先発投手でいえば、山本は30.2%(2020年)、千賀は30.2%(2019年)、今永は29.2%(2023年)がキャリア最高。大谷ですらキャリア最高は31.8%(2016年)にとどまります。奪三振という点で、佐々木は明らかに別次元の存在だったと言えます。

ーなるほど。ただ、これは昨季までの話。今季の内容を見ると、少し評価も変わってきているということでした。

宮下:はい。実は今季の佐々木は、昨季までに比べて明らかに三振が取れなくなっていました。今季のK%は28.7%。2023年は39.1%でしたから、10%以上も低下していたことになります。もちろん、これでも素晴らしい成績ではあるのですが、歴代最高レベルの投球を見せていた昨季以前と比べると明らかに見劣りします。

佐々木朗希の年度別K%推移
2021 26.4%
2022 35.4%
2023 39.1%
2024 28.7%

―ここまで成績を落とした要因はなんだったのでしょうか。

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