1.02 Weekly Report Vol.596
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1.DELTAの目線 〜12球団外国人選手枠診断 パ・リーグ編〜
2月1日に12球団の春季キャンプが開始し、いよいよシーズン開幕まで残り2ヶ月ほどに迫ってきた。各チームの補強もひと段落した頃だろう。今回からの2回では、各球団の外国人選手事情に焦点を当てたい。時にシーズンの行方を大きく変えることもある外国人選手枠。この枠を各球団どのように埋めているのだろうか。状況を俯瞰してみよう。今週はパ・リーグに注目する。
主力クラスの活躍を求めるのは「高望み」? 近年のNPB外国人選手事情
かつて、外国人補強はそれだけでチームの順位を大きく左右するインパクトを持っていた。2000年代にはタフィ・ローズやアレックス・カブレラ、ロベルト・ペタジーニ、2010年代前半でも、クリス・ジョンソン、ランディ・メッセンジャー、ウラディミール・バレンティンなど、リーグバランスに影響を及ぼすような名外国人選手が多数存在していた。
だが、近年その状況は一変している。下の図は、DELTAが1.02で公開している2014年から2023年までの外国人選手のWARを年度別に合計したものだ。2014年に24.5を記録した野手WARは年々右肩下がりになり、2022年にはついに-0.8を記録。外国人野手全体では、数字上は一般的な控え選手と変わらないレベルの貢献しか残せなかったことになる。2023年は多少好転したが、それでも1.2。今や外国人野手に主力クラスの活躍を求めることは高望みになりつつある。
野手ほどではないにしても、投手も貢献低下のトレンドにあることに変わりはない。外国人投手のWAR合計は2018年に68.8を記録したのをピークに年々下がり続け、2023年には34.5まで落ち込んだ。2018年には規定投球回到達者17人のうち5人が外国人投手だったが、2019年はジョンソンが1度クリアしただけ。2020年以降、コロナ禍の影響が薄れたこの2年も規定投球回をクリアした外国人投手は1人もいない。フォスター・グリフィン(読売)やトレバー・バウアー(DeNA)が高い貢献を残してはいるが、投手であっても外国人選手に主力クラスの貢献を望むことは難しくなりつつある。
プロ野球の「強力助っ人」今は昔 外国人選手の現在地
ただ、このような状況だからこそ外国人補強の重要性が高まっているといえるかもしれない。他球団が外国人選手で大きな利得を得られない中、1チームだけ強力な外国人を確保できれば相対的に大きな差をつけられる可能性もある。昨年のバウアーなどはまさにその好例と言えよう。
では、2024年シーズンを迎えるにあたって各球団はどのポジションに外国人補強を行い、どの程度の貢献を見込めるだろうか。以下は2月3日現在におけるパ・リーグ各球団の外国人選手一覧である。各球団の状況を見ていこう。(2/3時点)
オリックス
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