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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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ただただ初代メモリーズオフを語る

※このnoteには初代メモリーズオフ及びその他メモリーズオフ作品のネタバレを多く含んでいます。初代メモリーズオフをプレイ後読むことを推奨します。

また、後日初代メモオフをプレイした事がない方に向けてネタバレなしで紹介する記事も作成予定です。やった事がない方はそちらを読んでプレイ後是非見に来てくださいね。

「かけがえのない想い...見つけた」
こんにちは、ワンオタです。上記はMemories off(以下初代メモオフ)のキャッチコピーです。
今回全√クリアしたので、キャッチコピーを基準としてプレイ感想と個人的な考察をただただ語っていきたいと思います。プレイ環境はメモリーズオフヒストリアでPS5に4のディスクを読み込ませプレイしています。



共通√

基本的には智也と唯笑の会話が大部分を占めます。中間テストまでは朝の電車で話をして学校に行き寝て昼を食い帰るだけです。マジでこれだけ。私は特に何も感じませんでしたが、日常会話でもあまり意味のない選択肢がばんばん出てくるので好きじゃない人もいるんじゃないかなと感じます。

共通√はぶっちゃけあんま語る事がないんですよね。あるにはあるんですよ、かきコオロギだったり七不思議だったり。ただ全部に触れると膨大な量になるのでスルーします、メインはヒロインのシナリオですしね。またギャルゲーという仕様上当たり前ですが、共通では基本全員に対して浅く広く関わるので書く事がないんですよね、出会いの部分は個別で書いちゃうし。ですので早速個別√に行きましょう。

音羽かおる√

「ね、智也 私と付き合う気ある?」

・出会い

かおるとの出会いは転校をしてきて隣の席に来ることから始まります。教科書を見せてあげたり学校を紹介してあげたり家で一緒に勉強したりしてだんだんと仲良くなっていきます。途中、智也が酷いことを言い喧嘩になることがありますが喧嘩描写があるのは結構珍しい。

・お互いの呼び名

みんな大好きなシーンが来ました。少女マンガを買っているという秘密を知られてしまった智也は口封じのためにかおるとファーストフード店に行きます。そこでかおるの提案により呼び名を三上くん、音羽さんから名前呼びに変えようという話になり、お互い恥じらいながらも名前で呼び合い友達としての一歩を踏み出したとのことです。

最高、至高の会話です。なーにが友達じゃ、どう見ても付き合ってるだろ。友達というのは照れ隠しで、名前で呼べた、呼んでもらえたという嬉しさが滲み出ていますね。メモオフ初代は普通にいちゃついてるシーンが少ないと思うのでそう思うとかおるは本当にギャルゲーらしい珍しいキャラになるかも知れない。普通逆やろ。

最高



このシーンで思ったのですが、2ndの巴でもこんなシーンあったなと思いました。あっちはお互い好意剥き出しで言い訳として「友達」を使っていたので似てないですが何故か思い出したんですよね、まあそれは2ndの記事でしっかり書くとしましょう。

・私と付き合う気ある?

呼び名も苗字から名前に変わりだんだんと距離を詰めていく智也とかおる。かおるは智也と同じ電車に乗るために朝早くから駅に行ったり休日にアポ無しで家に突撃し、玄関前で帰ってくるまで待つという行動をします。これ現代だとかなりアウトだなと思いながら見てました。というか携帯がないのが不便すぎる、メリットになることもあるけどデメリットのが多すぎる。

かおるに私と付き合う気があるかと聞かれ戸惑う智也。かおるは彩花の事を知りつつも智也にアタックしていたんですね、健気だ。智也もかおるのことが気になっているので返事をしようとしますがどうしても過去が振りきれません。そうするとかおるが過去について語り始めます。年上の彼氏が前に住んでいた街にいること、消化不良で別れたので会って話がしたい事を智也に伝えて元カレ探しが始まります。

ギャルゲーに元カレ出してくるのは斬新でびっくりしたんですよね、普通に物語として智也の過去を2人で乗り越える話だと思ってたので。というか元カレ出すのはあんまり良くない気がするな、下級生2のディスクが叩き割られる話を思い出した、下級生2自体やったことないけど。パッケージヒロインが攻略出来なかったりシナリオに元カレが絡んだりしてぶっ飛んでいるのでメモオフいいんですよね。

・かおると元カレ

かおると2度目の映画に行くと、元カレと遭遇します。お互い言いたいことがあるので話をしますが智也は空気を読んでその場を離れます。さらっとしてますがこれ結構凄い事ですよ。普通あまりいい気分ではないですからね、智也凄いです。

ぶらぶらしてると唯笑に会います。ここの会話は最高です、正直かおるの過去なんかどうでも良くこっちの会話の方が大事です。智也は唯笑に
「オレはもう彩花じゃなく、他の娘を求めてもいいんだろうか?」と聞きます。
唯笑は「......いいと思うよ....」と優しい声で言います。また智也とかおるがくっつく事に反対なんかしないとも涙ぐみながら答えます。唯笑は智也が求める娘は自分ではないことを理解しながらも智也の事を考えているので明るく振る舞います。

ほんとにここの会話好きなんですよね。唯笑が智也のことが好きなのは共通√を読めば痛いほど分かると思います。また、ここで一番好きなセリフも言ってくれます。
「音羽さんのこと話してくれてる時の智ちゃんって、彩ちゃんと一緒にいた時みたいだよ」

失恋した後に言える言葉ではないです、めちゃくちゃいいこと言ってるし智也が求める100点満点の言葉です。かおる√で一番好きなセリフですね、一番上のセリフもこれに変えたいです。かおるが言った訳ではないのでダメですが・・・

その後過去の問題を解決したかおるに再度告白され、過去を振り切った智也が了承し新たな日常を手に入れましたとさ

・かおる√まとめ

一言で言うなら超王道ストーリー。転校してきて隣の席に来てテスト勉強、中間テストを経て親睦を深め誰にも言えない心の奥底にある問題を解決して結ばれる、めちゃくちゃ王道です。かおるの問題自体も正直智也と比べると大したことないですし。だけど逆にこの王道を活かすことがかおるの魅力であると私は考えます。

かおるの特徴としては明るく気さくなところが挙げられると思いますがそこが本当に大事で、めちゃくちゃいい子なんですよ。誰とでも仲良くなれそうで友達も多そうだし。

「明るくて気さくな」という点あれば他のキャラでもあると思いますが、みんなそれぞれ問題を持っています。それは病気であったりいじめであったり弟の死であったり幼馴染の事であったりとさまざまですが、かおるの問題はそこまで深刻な問題でもないのがポイントです。何故なら、別に智也と付き合わなくてもそのうち誰かいい人と付き合う中で解決出来る問題であり、それが現実的に叶うであろうと思わされるからです。

ヒロインは重い過去や進行中の問題を抱えなくてもいいと教えてくれるいいヒロインですね。王道なのに過去が激重だったり友達がいないだとそれはもう王道ではないですから。クラスにいる普通の可愛い女の子、それがいいんです。

あと描写として映画にファーストフード店に自宅で勉強など学生らしさが多めに詰め込まれているのもいいと思います。本当に理想の高校生活を体現したシナリオだと思いますし、普通の恋愛を普通に表現したいいシナリオだと思います。

霧島小夜美√

「これはこれからもよろしくねのキス」

・出会い

小夜美との出会いは購買からです。購買のおばちゃんがケガしたので娘である小夜美が手伝いをします。購買で話をし、バナ納豆パンを食べ伝票処理の手伝いをするところから話は始まります。

ただ単に1個上の学年の先輩ではなく、購買の大学生というのがいいですね、学年の先輩よりもお姉さん感が増しますからね。唯笑と付き合ってると勘違いしてチケット渡してくるのもいいシチュエーションでした。小夜美√はお姉さん力がこれでもかと出てるのがいいですね、余裕があるように見えます。

・小夜美の料理

お釣りは間違うしおっちょこちょいな小夜美ですが料理は得意とのことで智也の家に料理を作りに来ます。美味しい手料理を食べ色々話をします。

ここなんですが、智也はこの時点でかなり小夜美の事を意識してますし、天然なのか分からないですが小夜美も自分の手料理を食べる事が出来るのは激レアと言いますしお互いにちょっと確信を持ちながら探り合いしていて見てて面白かったです。

・遊園地デート

足を捻挫した小夜美の見舞いに来た智也、智也はもう小夜美のことが好きだと自認しているので会話がたどたどしいです。デートへ誘うのも一苦労していると彩花に頑張れと言われます。ここボイス付きだったんでびっくりしましたしめちゃくちゃいい演出だと思います、背中を押す感じがめっちゃいいですね。

この演出ほんと好き

デート当日、はしゃぎにはしゃぎまくる小夜美に振り回される智也。こういうお姉さんキャラが無邪気に遊ぶ感じ、めちゃくちゃ好きです。

・歳の差と弟

遊園地の後付き合うことになった二人。ですが電話の入れ違いや生活サイクルの違いからほぼ会えない状態が続きます。夜にたまたま外に出かけると小夜美と出会い、色々話をすると小夜美は智也との歳の差を気にしているとのこと。まあ大学生と高校生だし小夜美が言うのも分かるけどかおるの元カレよりマシでしょ、あっちの歳の差のが大きいからね。

智也はたった3歳の差じゃないかと言います。そう言うと小夜美は自分には交通事故で亡くなった弟がいて智也を弟のように見てしまうと話します。

今言う!?というかここから話発展するの!?
弟と同じような扱いをされた智也は怒ります。
勇気を出してデートに誘って告白してOKを貰い付き合ったのに弟のように見えるってそりゃ怒るよ
ごめん、ごめんねと謝る小夜美、ついてくんな!と怒る智也、付き合ってから話を広げるのかと困惑する私。最終的には圧倒的なお姉さん力で智也を手玉に取り仲直りの腕組みをしこれからよろしくのキスをして終了

・小夜美√まとめ

第一に感じたのはあまりにも短く駆け足気味だということで、智也が小夜美の事を意識するのも早過ぎる気がします。小夜美もどの辺で智也のことが好きになったんでしょうね、多分最初からお互い一目惚れに近くておんぶあたりから意識してそうですけどね。まあ料理を作りに来てもらっている時点で嫌われていたりどうでもいいと思われている訳ないので最初から好感度高かったと思います。

正直なところ弟の件でもっと話を広げてもよかったのじゃないかなと思いました。言わずもがな智也は彩花という過去に囚われていますし、小夜美は弟という過去に囚われていれば、唯笑程ではないですが親しい人の死という二人が乗り越えるべき共通点が出来るわけですから。惜しい部分だなと思います、もうちょっと二人の会話見てみたかったですね。

あと小夜美は立ち絵が微妙なんですよね、照れてる感じの立ち絵は結構好きなんですけどね。ただ詩音と同じでCGになるとレベルが跳ね上がります、手伝いの時とおんぶの時のCGは好きですね。めちゃくちゃ美人に描かれてると思います。
また、シナリオが短い割にキスシーンはしっかりあるのがいいですね。私は、恋愛ADVというものはED間近に抱き合うかキスシーンのCGは必須だと考えていますので。かおるとみなもにはキスシーンないのにね...

双海詩音√

「私は私です」

・出会い

詩音との出会いは電車の中で膝枕をされ、校庭でお弁当を食べるところから始まります。最初は何回自己紹介しても覚えてもらえず、根気よく話しかけ図書館に足繁く通い、一緒に勉強することで少しずつ心を開いていきます。

序盤の詩音と言えば凄く冷たいところだと思いますが、いざ話をしてみると侍はどこにいるのかとか聞いてきたり勉強ができそうなのにテストで赤点取りそうだったりギャップが目立ちます。序盤の会話で覚えているのは詩音にシャンプー何使ってるの?と聞く会話です。キモすぎて笑った。あと何気にみなもからの手紙をガン無視するのでそれも面白い

・詩音の過去、智也の過去

中間テストの勉強や図書館で過ごすうちにだんだんと仲良くなる2人、一緒に栗を取りに行ったりゲーセンに行ったりカフェに行ったりしていると詩音の過去が明かされます。詩音はクォーターであり、また父親の都合で国を跨ぐ転校を何回もしていました。他の国でアジア人として差別されたりはしたけれど、母国である日本に帰って来た際に「ガイジン」とクラスや先生、父兄にまで言われていじめられたと話をします。他の国ならまだしも何故母国で差別されないといけないのかと詩音は言います。

今の時代では考えられないでしょうね、時代が時代なので何とも言えないですが先生や父兄まで言うのはやりすぎでしょ、そりゃ日本人と関わろうとしないよな。詩音の問題が終われば智也の番です。詩音に好きだと伝えたはいいものの、詩音には何かがあるとしっかり見抜かれています。実際智也は詩音を彩花と間違えることが多かったですからね、あれ普通に失礼なんで辞めましょう。彩花との過去を詩音に伝える智也、静かに聞く詩音。その後教室に戻った後に詩音から手紙が渡されます。

こういう演出に弱すぎる

シンプルながらも効果抜群な言葉だと思います。彩花のことなんか関係ねえ!という詩音の熱い想いが伝わってきますね。その後図書館でお返事は遊園地デートの際にしますということで遊園地デートへ

・デートに行こう

日曜日に遊園地に行くことが決まった智也と詩音。当日はあいにくの雨ですが集合場所に行って待てども待てども詩音が来ません。完璧に振られたと思いながら帰宅し、雨に打たれていたので風邪も引いてしまいました。かおるの時も言いましたがこれ携帯があったらこんなことにはならなかったでしょ、この時代はほんと凄いな。行けなかった理由としては父親の転勤が決まり、それについていくことになったため。手紙でその内容を知りその後詩音に追いつき、行ってほしくないと伝えキスをして終了。

詩音の悪いところ出てますね。会って別れを告げるのが怖かったから行かなかったと書いてますがなかなか酷いですよ。過去にいじめを受けその問題を一緒に乗り越えてくれた人にする態度ではないですし。智也は詩音が彩花という過去を一緒に乗り越えてくれたから詩音と一緒にいたいと思い風邪を引いてでも遊園地で待ってましたし、手紙を読んでからすぐ飛び出して会いに行ってますからね。本当はここの引き止めるの選択肢なんか無くていいんじゃないかと思うぐらいです。智也が会いに来た、それだけで詩音は察するべきですしCGを入れてキスして終わりの方がいいんじゃないかなと思いました。

・詩音√まとめ

先ほど文句は言いましたが私的にはかなり満足したシナリオでした、というか詩音というキャラが強すぎる。徐々に仲良くなっていくのが見てて楽しかったですね。仮面を被ったように冷たく、クラスの人達や日本が嫌いという伏線も詩音の過去の話でしっかりと回収してるので分かりやすく読み進めることができました。

詩音は小夜美と同じで立ち絵からは信じられないほどCGの出来が良くてびっくりするんですよね、ぶっちゃけ立ち絵は個人的にかなり下の評価ですがCGになると上位にぶち込んでくるレベルの物が多い。加えて後半CGでは音声でタメ口も入ってくるので二重で可愛いんですよね、詩音の人気が出るのも良く分かります。改めて最初の頃の声や会話を見るとめちゃくちゃ冷たい声してますし、なんなら会話が成り立っていないことが目立ちます。智也よく頑張ったと思います。

詩音√では彩花や唯笑があまり出てこないのが大きな特徴かなと思います。かおる√を最初にクリアした際、彩花への想いを断ち切るためには唯笑の後押しが必須だと思っていました。私はメモオフシリーズでは2ndを最初にクリアしており、どのヒロインに行ってもほたるを振る事から物語がしっかり進む事を踏まえてメインヒロインは各√でしっかり出てきて何かしらプレイヤーに傷を残していくものだと考えていたからです。

実際にかおる√では唯笑に許しを包うていますし、みなも√でも電話で智也をしっかりと励ましています。小夜美√は付き合った後なので唯笑は関係ないですが変わりに彩花が後押ししてます。逆に言えば唯笑√以外で唯笑や彩花の助けを借りず智也と詩音の2人だけで過去を乗り越えられた唯一のシナリオと考えてもいいのではないでしょうか?詩音もよく頑張ったと思います、ただデートの約束はしっかり守りましょう。

伊吹みなも√

「智也さん、金色の海ってあると思う?」

・出会い

みなもとの出会いは電車の中からで、電車に降り忘れているみなもを気にかけるところから始まります。この√の智也は先輩の意地かめちゃくちゃ優しいですね、勉強を教えるために予習しますし。みなもは結構我が強く、後輩キャラとは思えない程グイグイくるタイプなので見た目からは想像できませんでしたね。グイグイくる理由も今だと分かるからほんま辛い。伊勢物語の伏線は前半に散りばめられてます。

・オチバミに行きましょう

ある日、みなもに会いにいくとオチバミに行きましょうと誘いを受けます。わざわざ落ち葉を見に行かなくても春まで待ってお花見したらしたらいいじゃないかと智也は言いますが、みなもは遅すぎるからダメだと駄々こねてオチバミに行くことが決定しました。プレイ時は春まで智也との関係性は続かないのではないか、他の誰かと付き合ってしまうのではないかと危惧して急いでたのかなと思っていましたが違いましたね、ここも伏線になってました。

オチバミに行くとみなもと唯笑がいました。智也はデートだと思ってたのでがっくりしますが3人で楽しくオチバミを楽しみます。個人的に唯笑とみなものタコ(凧)の話が好きです。オチバミもひと段落したところにみなもが金色の海の話を始めます。ここが最大の伏線ポイントですね、オチバミに合わせて話をしてくるので違和感は全然ありませんし上手い伏線の貼り方だなと思いました。プレイしていた時はほーんって感じでしたが今思うと辛い、今回分かりましたけど多分私病気の話に弱いですね。

・最初で最後のデート

似顔絵を貰い、彩花への想いも吹っ切れた智也はみなもをデートに誘います。ここは繁華街に行くか絵を描きに行くかでデート内容が変わり、CGも変わりますが絵を描きに行く方が断然シナリオ的には合っていると思います。

街路樹の絵を描き、みなもが作ったお弁当を食べ
夜の海を見に行く約束をし、みなもが欲しがっていた本をプレゼントしてデートは終わります。
みなもと智也らしいとても心がほっこりするデートでした。多分だけどみなもが家族の話をするのこのハーブティーとお弁当の件だけな気がする、病気が主軸な割に家族の話が出てこないもんなんですね、話が広がりすぎるからかな。みなもの絵を見て彩花を思い出しつつも上手に昇華してるのもいいですね、みなもの言葉ではなく絵を見てというのも個人的にはめちゃくちゃポイントが高いです。やっぱキャラの特徴はいっぱい使って欲しいですからね。

・入院

デートの後、唯笑からみなもが入院したと連絡が入ります。それから毎日智也はお見舞いに行き色んな話をしたり、勉強を教えたり、智也と病院を探検したりして過ごします。探検中、病院の出口で退院する患者さんの姿を見てみなもの言葉が途切れるシーンがありますが見ていて辛いです。みなもをいじめないでくれ...

医者からみなもの病気が重いということ、ドナーが必要と智也は知ります。この辺からかなり雲行きが怪しくなっていきます。みなもはみなもでだんだんやつれていくので自画像が描けなくなったりしてきます。この自画像の下りはプレイ時めちゃくちゃ驚いたんですよね、何か別の理由があるのかと思ってたんですが現実は非情です。

智也のドナー適正はなく、移植は出来ないと医者から話を受けます。しかもこの時に彩花がドナー適合者だったと知ります。みなもとのデートの時に彩花への想いを振り切ったと思ったらまさかのトラウマ復活で笑えません、ほんとマジで。
心が壊れた智也はみなもに会えなくなってしまいましたが、みなもが智也の家にきます。

メモオフ初代で一番泣ける

ここのシーンは凄すぎて3回やり直しました。一言で言うなら、みなもの今この瞬間を生きるという想いが凄く伝わってくるんですよね。智也のことを恨んでいる訳じゃないという智也を救う言葉を言っているのもかなりポイント高いです。最後は二人で金色の海を見て終了。あんまり書くとまとめに書く事がなくなるのでまとめにいきます。

みなも√まとめ

辛い、だが最高のシナリオ。最初から最後まで伏線たっぷりで一番心がやられた√でした。絵の話、伊勢物語、オチバミでの金色の海、全てが綺麗に回収出来ている最高のシナリオです。また智也にダメージが多いというのも特筆すべき点かなと思います。

特に入院してからは全てが辛いですね。デートの時に約束をした夜の海に行きたいと駄々こねたり、日々やつれていくので自分の顔だけが上手くかけなかったり、智也にいつも勉強を教えてもらったりしているのに自分は智也に何も返せないと嘆いたりトドメにドナーはいたけれどそれは彩花でそれからは見つかっていないという事を知ったりメンタルをめちゃくちゃ削られるのが本当に辛かったです。正直なところ病気の話ということである程度覚悟はしていたのですが、彩花が絡んでくるとは考えていなかったのでこれが一番衝撃的でしたね。プレイヤーの私でこんなに辛いので智也はめちゃくちゃ辛いでしょうね、ほんまにエグい。

ですが、最後にある金色の海の演出に私は救われた気がします。下手したら力尽きていてもおかしくない状態で智也の問いかけに答えるように目を開いているので少なくとも金色の海は見ています。それをホワイトアウトしている画面で一瞬だけ映るという演出には度肝を抜かれました。

私は、みなもには生きていてほしいですし今後も智也や唯笑などと楽しく過ごしてほしいと思います。しかし現実はそんなに甘くありません。他のゲームだと金色の海を見たことにより奇跡的に体調がよくなり、ドナーが見つかるという展開があるかもしれません。しかし日々やつれていくという描写、ドナーが彩花しか見つかっていないという点を踏まえると今後8〜9割亡くなっていると考えるのが普通でしょう、メモオフに奇跡はいらない。

みなもの意図を汲むと、生きる死ぬなんてどうでもいいと考えます。作中でみなもは「人生で最高に楽しい1ヶ月だった」と発言していますし、未来ではなく今この瞬間を悔いなく生きていくことの方が大切だと伝わってきます。ずっと会ってみたかった従姉妹である彩花の彼氏と出会うことができ、恋をし、デートをして金色の海を見ることが出来たのなら彼女は幸せであったと考えていいのではないでしょうか?というかそうであってほしい。みなもはどう思っているか分かりませんがそうじゃないとやってられない。もう一度言います、最高のシナリオでした。

今坂唯笑√

「雨はいつあがる?」

・唯笑√への入り

唯笑だけは小さい頃から出会っているので入りとさせてもらいました。なんなら共通√まるごとが唯笑√への入りと思っていいかもしれない。唯笑は好感度を上げた後に映画の誘いを断るところから始まります。唯笑に心の闇を見抜かれ(最初から分かってる)だんだんと唯笑が距離を置き始めます。距離を置き始めた後、下駄箱に手紙がありこのように書かれていました
「雨はいつあがる?」
智也は唯笑と話をしたいのですが唯笑は拒否し続けます。ほっといてよ!と叫ばれ避けられ続けている最中、信と唯笑とデートすることが決まりました。

プレイヤー側からしたらいきなり唯笑から突き放されるのでちょっと怖いんですよね。√に入った瞬間にBGM止まるし。まあでもしょうがないかなと思いますよ、あまりにも智也が冷たすぎますからね。いくら幼馴染といってもあれだけ日常会話で拒否され流されれば話しかけなくなりますよ。

・唯笑の独白

信と唯笑のデート当日。どうしても自分の気持ちの高ぶりを抑えきれない智也は信と唯笑のデート現場に割り込みます。智也が出てきたことにびっくりする唯笑は「ほっといてと言ったのに!」といい逃げていきます。唯笑に追いつき、唯笑の独白が始まります。

唯笑の独白では気持ちを爆発させて全てを語ってくれているので感情移入がしやすいんですよね。小さい頃から智也の事が好きだったこと、彩花と付き合って羨ましいと思ったこと、彩花が亡くなった後に智也への気持ちが大きくなったが彩花の事を想うと気持ちを伝えることができなかったこと。全て理解できますし切なすぎる。この時点で唯笑自身は智也の中には彩花しかいないと気づきながらも話していますね。ここでのポイントは信とのデートと知りつつも智也は来てくれた、それならば自分の気持ちを伝えてヒントをあげようという唯笑の意図がポイントになりますね、そのための独白だったのではないかと思いますし遊園地へ続くんだと思います。

・遊園地デート

心が痛くなるシーンが来ました。公園以降唯笑と付き合うことになったが雨が続き、唯笑といても彩花の事が頭の中でチラついてしまいます。このままではダメだと思い智也はこの遊園地デートを彩花を忘れるためのラストチャンスと考えました。遊園地は彩花との思い出が詰まった場所であり、付き合うきっかけにもなってるのでいきなりハードルが高い気がしますけどね...

青空の中遊園地で遊ぶ智也と唯笑、唯笑の言動1つ1つが彩花を連想させます。唯笑の気持ちを考えると本当に辛い。しかも立ち絵で彩花まで出てきますしテーマBGMであるEternityも流れてますから唯笑のことなんて眼中にありません。めちゃくちゃ残酷なことしてますよこれ、プレイヤーの心を抉ってくるしEternityがいい仕事しすぎや。

夕方になりメリーゴーランド近くに座る二人。ここではBygone daysが流れてます、遊園地はBGMで心を抉ってきますね。唯笑は智ちゃんの中には彩ちゃんしかいないんだね」と言い別れることになります。(別れる表現自体は無い)

先ほど唯笑の独白にてヒントを与えると私は言いましたが遊園地では智也に答え合わせをしていると思います。彩花のことについて悩んでいるのは智也自身が一番分かっていると思いますが、智也はそれがバレていないと思っているのが問題です。小夜美以外全員にバレてるよ。唯笑自身は彩花を想うと気持ちを伝えることができなかったですが、それでも前に進もうと思い智也に思いをぶつけました。彩花を想い、本当にできないと思うのなら公園の時点で逃げ切ってますし嘘だとしても信が好きだと言うこともできたからです。彩花への想いよりも智也への想いが上回った結果が公園での独白だと思いますし、その時点で智也は気づくべきでしたね。智也が理解をしていないので遊園地のシーンで唯笑が答え合わせをしているのだと考えます。

メリーゴーランドの意味からの繋ぎがとてもいい

・GOODとTRUE

物語の分岐で違うとすれば手紙を出した人が唯笑か信かということと唯笑が彩花が亡くなったのは自分のせいだと嘘をつくかどうか、信が智也に償いをするかどうかです。ぶっちゃけEDはどうでもいい。また同じ遊園地でもGOODではCGがないですしGOODにはキスシーンがありません。順当にTRUEが正史になるでしょう。

唯笑√まとめ

とてもよかったとしか言えない程作り込まれているシナリオでした。メモオフ初代の核となる「彩花」を通じて智也、唯笑どちらも自分の気持ちをしっかり表現されていたので何故泣いてるのか、何故つらいのかはっきりと分かるのがいいと思います。

個人的にはGoodとTrueに分けず1本にまとめてもよかったのではないかと思いますが、恋愛ADVかつメインヒロインなのでまだ許容できますね。小夜美√でBAD以外にENDが2つあったら怒るかもしれない。

私は唯笑√では山場が2つあると思っています。1つ目は信とのデートの時、2つ目は遊園地です。信とのデートの時は唯笑の智也が好きであるという本当の気持ちを伝える(ヒントを与える)唯笑のターン、遊園地デートでは今後どうなっていきたいかという課題提供(答え合わせ)を含めた智也への問いかけでターンを渡したと考えます。所詮考察なので合っているかどうか分からないですが私はそう思いました。あと言葉のセンスもとてもいいですね、彩ちゃんだけしかいないんだねって言葉は一見冷たいですが、彩花が亡くなった時の中学時代を見ると納得します。あと唯笑√専用の彩花ボイスとか出てくるのかな思いましたが物語に大きく関わらないものしかないのがよかったですね。あくまで生きている智也と唯笑の2人の問題であり、彩花が口出しをするものではないですから。

智也と唯笑にとって彩花は諸刃の剣ですね。ポジティブに捉えれば今後誰も越える事ができない絆になりますし、逆にネガティブに捉えればどちらか片方が過去に囚われてしまう(メモオフ初代の表現で言うとまた雨が降る)と一気に関係が壊れてしまう。智也と他ヒロインだと智也自身の問題になりますが、シナリオ上智也と唯笑どちらも過去に囚われた経験があることを考えると今後も囚われる可能性があるので彩花は諸刃の剣だなと考えます。

After Story

PSP版から追加されたというAfterStory、ヒストリアにもあるのでプレイしました。物語の大きな流れとしては唯笑と付き合った後クリスマスをどうするかという話です。ボイスはなしで文字のみですが割とすらすら読めました。

ただただ唯笑が可愛いと思える話でした、智也はカス。唯笑は念願の恋人同士になれたので何とかして智也とイチャイチャしたいのに智也はそれを拒否し続けます。更にクリスマスも近いのにクリスマスの話題から逃げ続け、そんな態度が続いたことで唯笑も嫌われたのかとボロボロ泣きだす始末。一応智也の言い訳としてはまだ微かに彩花の事が心に残ってるとのことです。

私は心底がっかりしました。唯笑と信のデートを邪魔してまでも公園で言った言葉は、雨の中キスしてまで伝えたあの気持ちは、雨はもうあがったのではないのかと叫びたかった。最終的には唯笑のおかげでいい感じに終わったのでよかったですがそれにしても智也が酷すぎだと感じました。智也と唯笑にとって彩花は諸刃の剣だと唯笑√まとめで話をしたと思いますが、まさにその通りになっていて今後が心配です。まあでも乗り越える度にネガティブな方に引っ張られる回数も少なくなると思いますけどね。ぶっちゃけAfterなんてただいちゃいちゃしときゃええねんな、それが見たいだけ。皆さんはどう思いますか?

AfterStoryでは他ヒロインも全員登場します。かおると詩音は同じクラスなんで知り合いなのは分かるけど小夜美とみなもはどうやって知り合ったんだ。というか12月になってもみなもがいるということは病気良くなったんですかね、本当によかったねみなも。長かった感想ももう終盤です、次はクリアした順です。

クリアした順
かおる→小夜美→詩音→みなも→唯笑→AfterStory
上記の順番でクリアしました。
全ての√をクリアしてオススメの攻略順は
かおる→詩音→小夜美→みなも→唯笑→AfterStoryですね
人によるとは思いますが、メインヒロインはどうしても最後にしてしまいます。みなさんはどのような順でクリアしましたか?コメント等で教えてくれると嬉しいです。
最後にメモオフ初代のBestを発表して終わろうと思います。

個人的メモオフ初代Best

・ベストシナリオ 「みなも」

正直なところめちゃくちゃ迷いました、唯笑√もかなりよかったですし。何故みなも√をベストシナリオに選んだかというと、今後どうなるのかというのが想像できないという点です。

先ほど私は、みなもは今後8〜9割亡くなってもおかしくはないと書きましたが逆に奇跡がおこる可能性もあるということです。ホワイトアウトでの演出があることで今後どうなるか分からない希望も見せてくれたので今回は演出の差から唯笑ではなく、みなもをベストシナリオに選びました。

・ベストキャラ 「唯笑」

正直彩花と悩みました、なんなら唯笑√をするまで彩花でした。唯笑はただ一人で葛藤し続け気持ちを吐き出してもなお彩花のことを智也のことを考えています、嘘をついてまでも。それが私の心にきましてベストキャラになりました。大丈夫、智也と唯笑の心の中に彩花は絶対いますから。

・ベストCG 「詩音」

立ち絵からは考えられないほど素晴らしいCG
詩音はただただ可愛いですね、圧倒的なルックスでこちらをぶん殴ってきます。ゲーセンのCGも喫茶店のCGも最高ですね。

ちょっと顔が赤くなってるのがポイント

・ベスト立ち絵 「かおる」

メモオフ初代は立ち絵があまり好きではなかったですがかおるは別でした。かおるは呆れている立ち絵も結構好きなんですが、こっちのシンプルに笑っている方が好きなので今回のベスト立ち絵はかおるです!

可愛い

・ベストBGM  
「Each and every heart」

唯笑のテーマBGMですね。彩花のテーマでもあるEternityも好きですしBygone daysも好きで迷いましたが唯笑テーマ曲にしました。朝にめっちゃ聞きたいですね。ほんとはOP曲の勇気のつばさが好きなんですがBGMではないので今回は対象外。

それぞれのヒロインを攻略した後、勇気の翼を聴きながらTwitterで感想を書く時間が好きでした。いいねをくれた方、リポストをしてくれた方、リプライをくれた方本当にありがとうございます。

そして傘をそっと閉じて・・・
それでは皆さん、次はメモオフ2ndで会いましょう。

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