私は『粋(いき)』という言葉が好きです。
この言葉、日本独特のニュアンスでとても深いのです。
語源を調べてみると、江戸時代に遡ります。
『粋(いき)』は「意気」から転じた言葉のようです。
「意気地」「意気込み」「生意気」など、“やる気”や“心構え”などを表していた言葉から、“本気”や“純潔さ”の称美語として使われ始め、さらに転じて、「気性・態度・身なりがあか抜けしていて、自然な色気の感じられる様子」とか「人情の機微に通じてさばけている様子」を指すようになったそうです。
「人情の機微に通じてさばけている」とは、人の心の微細な動きや物事の移り変わりをよく理解していて判断に優れているということです。
『粋(いき)』は「粋(すい)」とも読みます。
これは混じりけのないこと。純粋で透明なことです。
『粋(いき)』の反義語は「野暮(やぼ)」。
洗練されていないこと。人情の機微に通じないという意味です。
近いニュアンスで「気障(きざ)」という言葉もありますが、これは気取っているということになるようです。
江戸の人たちは、
★「粋(すい)」ではなく、ひとひねり加えた『粋(いき)』を、
★「野暮(やぼ)」ではなく、分別がある『粋(いき)』を、
★「気障(きざ)」ではなく、キマリすぎていない『粋(いき)』を、
『美』としていたのですね。
キメキメでもなく、分別があるけれど、遊び心も忘れない『粋(いき)』。
単に美しいだけでなく、どこか謙虚さや品格が感じられる『粋(いき)』。
日本はこの絶妙で深い 『粋(いき)』がたくさん詰まった国です。
我々の会社もそうでありたいと思っています。
#粋
#いき
【2024年11月12日】
ワンネスグループ株式会社
代表取締役 寺田 崇
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