大学ゼミと初コラボ。学生が考える隠れ我慢をなくすアイデアとは?【東京都市大学北見ゼミ×研修レポート】
Carellege Actionって知っていますか?
ツムラは、心身の不調を無理に我慢することなく、誰もがいつでも心地よく生きられる社会を目指して、#OneMoreChoice プロジェクトに取り組んでいます。
ツムラの調査※1によれば、女子大学生の85.7%は、 生理・PMSの不調を日常的に我慢し、さらに61.8%は、生理やPMSの不調を「誰かに相談したい」と考え、無料で専門的なアドバイスを受けられることを望んでいるということがわかっています。そういった状況をふまえ、ツムラは、心身の不調を我慢してしまう大学生が「隠れ我慢」※2に代わる選択肢を選べる環境づくりをサポートするため、「Carellege Action」(ケアレッジアクション)※3に取り組むことを2023年3月に公表しています。
※1 「生理やPMSに関する大学生の不調実態調査」ツムラ調べ,2023年3月公表
※2 隠れ我慢:心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこと。ツムラが定義
※3 Carellege は、CareとCollegeを合わせた造語です。
大学生と共に考える「大学生の隠れ我慢をなくすアクション」
大学生の健康課題に取り組むにあたり、#OneMoreChoice プロジェクトでは今回初めて、大学のゼミと共に課題解決のためのアイデア創出を試みることになりました。
今回は、企業に関する広報・PR戦略について研究を行う東京都市大学北見ゼミとのコラボレーションです。学生によるアイデア創出に向けて、まずはゼミの学生に対して#OneMoreChoice プロジェクトで取り組む社会課題への理解を深めるために「大学生向け#OneMoreChoice 研修」を行いましたので、その様子を今回はお届けします。
#OneMoreChoice 研修を大学向けにカスタマイズ
#OneMoreChoice 研修は、一人一人が、自分の 「隠れ我慢」タイプやライフステージと起こり得る不調、その対処法などの知見を深め、 我慢に代わる選択肢“#OneMoreChoice”について考えることで、一人でも多くの「隠れ我慢」をなくすことを目的に開発した研修プログラムです。
ツムラ社内での実施から始まり、株式会社宝島社様やNPO法人ハナラボ様など社外でも研修を実施し、隠れ我慢をなくす取り組みを広げてきました。今までは主に社会人向けに研修を行ってきましたが、Carellege Actionに取り組むにあたり、大学生の取り巻く環境を考慮したほか、性別を問わず起こりうる心身の不調を取り上げるなどプログラムをカスタマイズして研修を行いました。
隠れ我慢チェッカーで隠れ我慢度をチェック、その結果は?
今回の#OneMoreChoice 研修では、東京都市大学北見ゼミ生の21名が参加しました。研修の冒頭、「隠れ我慢を知る」というテーマで、ツムラから隠れ我慢の実態を説明するとともに、「どうしたら隠れ我慢をなくせるのか?」という問いの投げかけを学生たちに行いました。
自分自身が我慢をしてしまっていることを把握できていないこともあるため、まずは「隠れ我慢チェッカー」を使って、自身が無意識のうちに行っている「隠れ我慢度」を測定しました。その上で、グループワークを通じ各自が抱えている「隠れ我慢」の実態についてメンバーとシェアし合いました。
「気遣いさんのレベル2と診断された。おなかが痛いときに人に言えなくて我慢してしまうことがある。当たっている部分があると思った」
「頑張り屋さんと敏感さんのレベル2と診断された。頑張り屋さんは納得だが、敏感というのは自分でも気が付いていない部分だった」
「敏感さんと診断されたが、現在大学4年生で就活の時期なので、ナーバスになっている。それが診断結果に表れたのかなと思った」
「頑張り屋さんと敏感さんと診断されたが、体育会関係の組織で、会長や顧問などに気を使いながら意見することも多いので、納得だった」
といった声が上げられました。チェッカーを使って診断をしたことにより、より客観的に自分の状態を把握でき、自分自身の隠れ我慢の理解につながったようです。
将来のライフプランとカラダの変化を考える
自身やメンバーの隠れ我慢の状態を把握し、対処法なども学んだのち、「自身のライフプランとカラダの変化を考える」ワークを行いました。
0歳の小児期からはじまり、思春期、成熟期、更年期、老年期までの100歳までに、自身を取り巻く環境中で起こりうるカラダの変化や不調について書き出す作業です。
「パートナーのことも想像して考えると難しいな」
「介護なんて考えたことがなかった」
「自分たちは定年があるかどうかわからないよね。転職も何回かしそうだな」
「20年、30年以上先の人生のことは今まで考えたことなかった!」そんな声が多数聞かれました。学生の皆さんは、未来のことを想像するのはわくわくするようでもあり、不安もある中で様々な意見が出てきました。
続いて、グループに分かれて、ワークセッションを行い、自身が考えたキャリアプランと不調への対処についてグループで発表し合いました。
「自分は生理に伴う不調があり、周りの友人や家族に相談しても症状の重さが違うので、理解してもらえないと感じたこともあった。長い人生でずっと付き合っていくものなので、医師などの専門家にきちんと相談しながら、向き合っていきたいと思った」
「将来のことは今からはあまり想像ができなくて、病気が起こる可能性のことを書くことも少し抵抗があった。でもしっかり向き合いつつ、周りの人の体調不良についても理解して声をかけてあげようと思った」
「30代は子育てしながら仕事するとなると、体調不良やストレスが結構ありそうなので心配になった。子どもが生まれたときには、同僚や友達など、悩みを相談できる環境を作っておこうと思った」
先の長い将来やカラダの変化について初めて考えるという学生が多く、新鮮な気持ちでワークに取り組むことができ、気づきも多くあったようです。
大学生が考えた#OneMoreChoiceは?
ワークを踏まえた上で、最後に学生がそれぞれ隠れ我慢に変わる選択肢「わたしの #OneMoreChoice 」を考え、グループ内で発表しました。
ある学生は『ありのままの自分を受け入れる』を#OneMoreChoiceとして発表。
「就活をしていても、ありのままの自分を受け入れることの大切さを感じていた。そうでなければどこかで我慢が生まれて辛くなる。ありのままの自分を受け入れることは隠れ我慢をなくすことにつながると思う」ということでした。
またある学生は、『自分の気持ちを伝える勇気』と発表。
「人に気を遣って言えないこともあるけれど、勇気を出して言えば大丈夫だったりする。それを伝えたいと思った」とのことで、「隠れ我慢」を乗り越える上でコミュニケーションも大切という考えを持ったようです。
また、『心の声を聞いてくれる友人を』という#OneMoreChoiceを発表した学生。
「なかなか自分のことを話せる人は少ないからこそ、それをシェアできる友人は大切な存在だと思ってこの言葉を書きました」とのことで、一人で抱え込まないことの重要性を伝えました。
全ての研修を終えて、学生からはこのような感想が寄せられました。
「自分は、女性の健康に対する理解が足りなかったんだと研修を通して気づいた。パートナーのことを気遣いながら、支え合って生きていこうと思った」
「普段考えないことを考えたので新鮮だった。今後仕事やプライベートなど人生で様々なことを経験する上で、心身の健康はとても大切なことだと思った」
「体調不良と将来のキャリアを結び付けて考えたことは今までなかった。でも今回のワークをしてみて、将来を見据えて健康に取り組んでいくのもいいなと思った」
今回は、初となる大学ゼミとのコラボレーションによる#OneMoreChoice 研修となりました。様々な視点からの意見が出るとともに、大学生同士でも普段話すことの少ない、自分の心やカラダの状態について語り合うことで、それぞれの違いや個性を認識でき理解が深まるなど、新しい発見があったようでした。
東京都市大学北見ゼミでは、本研修を受けて、ゼミ生たちが「隠れ我慢」に関する調査・研究活動に取り組んでいきます。その研究発表は7月に予定されており、その様子もレポートする予定です。ぜひご期待ください。
※1「生理やPMSに関する大学生の不調実態調査」
■実施時期:2022年12月23日(金)~ 12月24日(土)
■調査手法:インターネット調査
■調査対象:調査①全国の15歳〜35歳の男女
10,000人(人口構成比に合わせて回収)
調査②「生理」「PMS」いずれかの不調を自覚する大学生の女性1,000人
■調査委託先:マクロミル
★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。