続・部下がDATASaberになりたいと言ってきたんだけど
先日、DATASaberに認定されるとどのような能力が得られるのかという疑問に答える形で、「部下がDATASaberになりたいと言ってきたんだけど」を書かせて頂きました。
実際の内容としては、DATASaberは認定前だけど、挑戦したことでこんな力を手にしていますという内容でしたが、この度DATASaberの認定を受けましたので、最後まで走り切った感想を書きたいと思います。
前回挙げたDATASaberに挑戦することのメリットは以下の5つ
・①データに最適なグラフ/表現を論理的に検討できる
・②他者への指導可能な技術理解
・③Tableauでのレポート作成速度の向上
・④パフォーマンスを考慮したTableauの実装
・⑤社内でデータドリブン経営を広げるための指針
これに対し、最後まで走り切った後何が上乗せされたかを書きたいと思いますが、前回までの途中の段階と、最後まで走り切った段階の受講生としての違いは、最終試験をクリアしたかどうかです。
最終試験は未知の問題に、時間制限のあるなか取り組むもので、学んだこと全てをすぐに使えるようにトレーニングをすることとなり、合格ラインに達するレベルまでやりこんだ経験によって生まれるメリットが今回追加して紹介する内容になります。
では何だったかを先に書くと
・①データに最適なグラフ/表現を論理的に検討できる
・②他社への指導可能な技術理解
・DATASaberとしての理念
の3点です。先に挙げた③~⑤のメリットもさらに拡大はされているのですが、特に走り切ることで強みになったのはメリットの内①②です。それに加え最後まで走ることが見えた「DATASaberとしての理念」を加えてそれぞれ説明します。
①データに最適なグラフ/表現を論理的に検討できる
データの見せたい内容によってどのグラフを選ぶべきか選ぶ思考を得られる、というようなことを前回記載しましたが、最終テスト・限られた時間内に最適なグラフを選ぶという実習を繰り返すことで、この思考を繰り返し実践する習慣をつけることが出来ました。前回まではテキストを見ながら、あぁそうか、と思うレベルだったのですが、このケースならこれだろう、こういう軸の選び方や、行と列を組み合わせるべきだろうという選択肢が頭の中に入ることで実践的になります。メリット③としてレポートの作成速度が上がると書きましたが、それは作業として、やりたいことを実現するまでに速さの向上ですが、それに対し、やりたいことを定めるまでの速さが向上し、結果的にレポート作成の速度があがっています。
また早期にデータが使いやすいかどうかの判断もできるようになったので、時間をかけてデータをいじり続ければいいのか、あきらめて改めてデータを探しに行くべきかの判断も早くなり、業務に戻った今この能力は非常に便利だと実感しています。
②他社への指導可能な技術理解
テストにむけて、プログラムでならった知識を全て復習し使いこなせるように訓練することで、実践的な知識を素早く引き出す能力が鍛えられました。私はDATASaber取得後、社内では人間Tableau辞書みたいな状態になっており、部内のメンバーから、「これどうする?」「なんでこのグラフ、ここがずれるの?」「こういう値取れる?」みたいな質問を受ける機会が増えましたが、その場ですぐに打ち返せるようになっていました。「調べて後で回答する」ではなく、その場で返せると社内への貢献度もまったく違います。欲しいときに、欲しい情報を返せるというのは大きなメリットです。
そして、私の場合は特にDATASaber受講前には概念を理解していなかった表計算関数を扱う知識が出来たので、エクセル作業の自動化スキルが格段に向上していました。Tableauの導入の入り口として、エクセルでの計算作業の置き換えを行う場面は非常に多いと思いますが、正直今はエクセルで出来ることは全てTableauで置き換えられるのではないか?と思いながら作業しています。セルとセルと結合したりスペースを使いこなす神エクセルのような印刷や表現に特化したタイプのエクセルではなく、関数やマクロ中心にした計算のためのエクセルであれば、表計算関数を使うことでやりたいことがかなりカバーできると感じています。そのような仕事をするたびにこれはSaberになっていなかったら無理だったな、と思いながら自動化業務をしています。(ダイナミックハイドとかめっちゃ使ってますし、パイプラインの理解が重要なのも感じています)
メリット③で上げたような作業効率化のTIPSは知っただけでプラスでしたが、本質的な技術は鍛えて合格水準に達することで大きく変わるので、やはりここは最後まで走り切った受講者の特権だと思いますし、DATASaberに挑戦している人には走り切って獲得してもらいたいと思います。
DATASaberとしての理念
このような呼び方で表現していいのかわからないのですが、禅問答といわれるようなSaberの意志を受け継ぐ教育を通し得られる何かがあります。表現は正直難しいし、他人の言葉で理解してもあまり意味がないのでここには書きませんが、やはり最後までいくと独特の哲学というかそのようなものが芽生えます。けして精神論や根性論といった勢いだけのモチベーションではなく、実践するにあたり必要な心構えが得られると思います。劇的に業務が組織が変わるような大それたものでもないのですが(使い方によっては可能かもしれませんが保証するようなものでもない)先人のDATASaberと業務に向き合うにあたり、共通の基盤のようなものが生まれてきます。
またほかに挙げたメリット違ってこの良さを感じるのは途中ではなくやはり終盤、上り切ったときに今までやってきたことを振り返りながら、急に見えてくるものだと思いますので、気になった人は最後までSaberにぜひチャレンジして下さい。
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