【詩】 桜流し
つんざくような桜流しに
いっそ打たれてしまえばよかった
花弁に絡みつくきみの香りが
いっときの喧騒を足早に
ぼくのからだをすり抜け
指先をかすめることもなく
知らない誰かの元へと
散り散りに舞い落ちてゆく
寒空の下で開いた心だけを置き去りにして
細い枝葉は苛烈な雨風に揺らぎ
青灰の春を迎えました
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