サテライト教育から中国でのNHKBS受信へ
この20年で、光回線が全国津々浦々に敷設され、当たり前のようにオンライン通話ができるようになりました。
当時、撮影設備を含めてサテライト教育や会議を行っていた2社を未だに覚えています。一つは美容機器を全国に展開し、美容室や歯科の治療椅子などを販売している東京青山の会社と名古屋駅前のK塾。
K塾では全国の先生方向けの教育をしたような記憶があります。地方のローカル塾で大きな衛星アンテナを持っていたところが受信していたようです。
この頃、一回スタジオで収録したものを全国各地でビデオ衛星配信していました。だから、地方に出張していると「あれ、さっきまでテレビに映っていたのに」とか言われていたころは、一気に受講生が万人越えした時でもあります。
そういえば、国会議員の方でNHKが海外で勝手に視聴されていると指摘していた女性議員がいましたが、上海に駐在したことがある日本人だと、ほぼ知っている話です。
『衛星受信システム提供』という日本語のチラシがマンションのポストに入っていて、数万円払うと衛星アンテナとBSレコーダー(日本で廃棄されたものをBS受信部分だけ使用)が届き、マンション屋上に設置されるとNHKBSが月額費用無しで観れるようになる。
という。サテライトの仕組みをちょっと知っていれば行える商売だなあ と私自身は感心しました。1枚目の図のように、衛星システムは受信可能地域を同心円状で選択して月額費用を払います。おそらくNHKBSも同じで、沖縄を入れると中国沿岸部分は自動的にその同心円状になってしまい、上海はNHKBSが受信できたのです。
だから日本で廃棄されたBSレコーダーに偽のBCASカードを差し込んで受信 という詐欺的なビジネスが日本人相手に横行していたという事実です。
私が知っている限り当時民間への衛星受信の月額料金は 衛星デジタル回線1本で1億2千万(沖縄を入れる場合)、9千万(沖縄除く)でした。おそらく先ほどのK塾もこの高額な月額料金払っていたはずです。
だから、ビデオ配信までしていたのです、回線費用定額なので。アメリカでは、ウオルマートが全米の店舗でのクレジット決済をサテライトで行っていたというのはこの世界では伝説のように伝わっていました。
以上 サテライト教育から思わぬ方向へ話が飛びましたが、中国上海での『衛星受信システム提供』というビジネスと、そこまで知っているかわかりませんが、国会答弁でそれを言い放った女性議員にも感心しております。
ちなみに、オークションの世界でもサテライトは使われていました。中古車屋さんに不釣り合いなパラボナアンテナあったなあと思い出した方もいらっしゃるかもしれません。