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【ワントーーク!第4回】矢島亨プロ

麻雀スクールOne Gameに関わるプロのお話を聞く『ワントーーク!』、第4回は日本プロ麻雀協会A1リーグ所属の矢島亨プロ

協会初の四冠王(日本オープン、雀竜位、雀王、オータムCS)であり、麻雀界唯一(おそらく)の美容系雀士でもある矢島プロに、『One Game』や生徒さんの印象、矢島プロ自身のお話までいろいろとうかがいました!

矢島亨
日本プロ麻雀協会A1リーグ所属。
好きな牌は【なし】
好きな役は【混一色】
得意役は【対々和】(「たぶん日本一あがってる」矢島プロ談)
矢島亨新アカウント、本物です!!(@yajikyun)さん / X (twitter.com)


「全員俺」!
キャッチーなフレーズ満載で楽しい勉強会


――『One Game』での講師活動について教えてください。

矢島プロ:久山さんからお声がけいただいてこちらで勉強会をすることになりました。それまでは一般の方に教えるというのはすごく昔にちょっとやったことがあるのと、田口淳之介さん(日本プロ麻雀協会)の初心者から一般の方向けの勉強会に三、四回、一緒に講師として入ったぐらいでした。
こちらでは撮影卓を使って、全員攤牌(タンパイ:手牌を公開した状態)で僕が解説をしつつ進め、卓に入っていない人もそれを見るという感じでやっています。

――「『全員俺』という感じで」とおっしゃってましたね(笑)

矢島プロ:簡単に言うとそうですね(笑)。配牌でどんな役が見えるかまず考えてもらって、その後一打一打、切る牌と理由を言ってもらいながら進めます。それに僕が解説を入れつつ、打点重視の打ち方をみなさんにやってもらう感じです。
定員10名の勉強会なんですが、全員は卓に座れないので卓の外にいる方にも一緒に教えられるようにとこの形をとっています。

久山校長:それでその矢島先生の解説付きの映像を来てくださった生徒さんに送って、あとからも見直しができるように、という感じです。

勉強会は「全員俺」!!!!!

――『One Game』での勉強会の印象はいかがですか?

やっぱり何回も来てくださってる方はちゃんと上達されてますね。最初は見えないような手役が見えるようになったり、それまではイーシャンテンだったら行こうってなってたのをちゃんとやめるようになれたりとか。やっぱりちゃんと成長している姿を見るのは楽しいですね。

久山校長:プロになってる人もいますしね。

矢島プロ:そうですね。今日来てくださった方の中に、最初に僕の勉強会に来た時はプロじゃなかったけど、今は協会(日本プロ麻雀協会)のプロになってる人もいました。

久山校長:「プロ試験を受けたい」って言ってるプロの卵みたいな方も何人かいますね。はじめはそんな気がなくても勉強会から刺激を受けて「もっと強くなりたい」「もっと強い人と打ちたい」ってなるんでしょうね。

矢島プロ:プロになるならないに関係なく、『One Game』の生徒さんは皆さんすごく真面目に聞いてくださいます。日頃いろいろと他の勉強会や大会に出たりしてる人もいて、熱心ですごくモチベーションが高いと思います。
あと僕がゲストに入っている他の大会に来てくれたり、そういうつながりもすごくうれしいですね。

久山校長:特別講師の勉強会はどれもリピート率が高いのですが、矢島先生の勉強会は特にリピート率が高いです。リピーターの方がすぐ次回の予定を確認してご予約をくださるので、新規の方が1〜2人のことがほとんどですね。

――すごく満足度が高いんですね!

久山校長:矢島先生のいない通常勉強会の時とかでも「いつも心にメンタンピン」って言ってる生徒さんがいます(笑)。「しまった『いつも心に』を忘れてた!」みたいな(笑)。すごく響いてる感じがします。
(「いつも心にメンタンピン」は矢島先生の勉強会での頻出フレーズ)

矢島プロ:ずっと真面目でもやっぱ飽きちゃうので、なるべくキャッチーな感じで「明るくわかりやすく楽しく」を目指してやってますね。

久山校長:それがいい感じに心に響いてるんだと思います。

――特に矢島さんと同世代に響く小ネタが満載ですよね。若い方はどうなのかわからないですけど…(※是非勉強会に来て聞いてみてくださいね)

矢島プロ:若い人はそんなにいないことが多いので大丈夫です(笑)。30代以上の人が多いんで(笑)。

久山校長:僕が言ったら「どうしたんですか」って言われそうなことも、矢島先生が言うと面白いんですよね。

――……(イケメン無罪だから…)

一打一打解説、心に響くキャッチーな指導☆

――どういった方に勉強会に来てみてほしいですか?

矢島プロ:麻雀が好きで強くなりたいって方であればもうどなたでも是非。一番の理想はオヤジギャグに笑ってくれる人ですね(笑)。

久山校長:今みんな笑ってますからね(笑)。

矢島プロ:笑ってくれてるとテンション上がって、気分良くなるんで(笑)。あれがシーンとなってると「やばい、ちょっと伝わってないかも」「どうしよう、どっちモードで行こうかな」ってなっちゃうので。真面目モードなのかふざけモードなのか…。

久山校長:いや、ふざけモードと言いつつも、もちろん指導はきちんと真面目に進めていただいてますから。楽しい方がいいので(笑)。

矢島プロ:愛想笑いでもいいんで笑ってくれる人募集中です、常に(笑)。

運命を変えた電車での出会い


――矢島先生の勉強会を経て麻雀プロを目指す方がいらっしゃるということで、矢島プロ自身がプロになったときのことをうかがってもよいでしょうか

矢島プロ:もう17年とか、かなり前のことですね(笑)。
プロの世界は最初全く興味なくて、でも麻雀は好きでずっと打ってたんですけど、人生で初めて本当に調子が悪くてめっちゃ負けたんですよ。「どうしようかな」って思ってたら、帰りの電車で偶然、当時協会員だった藤原哲史くんに会って、その時に「プロに興味あるんだよね」みたいなことを軽い気持ちで言ったら、「是非受けてください」って言われて受けることになったんです。あの時電車で彼と会ってなかったら、プロになってるかどうかわからないですね。

久山校長:もしその調子悪かった時にたまたま会ったプロが連盟(日本プロ麻雀連盟)や最高位戦(最高位戦日本プロ麻雀協会)だったらその団体になってたんですかね?

矢島プロ:なってるかもしれないですね。ただ最高位戦は試合が平日だったので、サラリーマンだったから受けてないかもしれないです。というか最初ほんとにプロに興味がなかったから最高位戦の存在を知らなかったですね。連盟と協会しか知らなくて。それぞれのホームページを見て、そのとき協会がC3までで、連盟がD2とかまであって、そこに差があったから「じゃあ協会でいいや」って(笑)。あと協会には知り合いが他にももう1人ぐらいいたんで…結構ノリみたいな感じですね(笑)。

――「受けよう」と思ってすぐに合格されたんですね

矢島プロ:はい、一発で受かりました。まぁ昔は受かってたんですよね(笑)。
筆記は一応勉強したんですが、条件戦は白紙で出したんですよ、わかんないから。それでも受かってたんで、多分今なら落ちてますね。よかった(笑)。

――条件戦を白紙で出した話は書いても大丈夫ですか(笑)

矢島プロ:いいんじゃないですか、だってわからなかったんで(笑)。わからない人の希望になるんじゃないですかね。僕はよく「計算が苦手」と「牌理が弱い」って言ってて、「嘘でしょ」って言われるんですけど実際弱いんで(笑)。メンチンに弱いし、計算苦手なんです。
勉強会でカンが入るたびに「誰か計算して」って言ってるのはさすがに冗談で持ちネタなんですけど(笑)、トーナメントとかはややこしいんで苦手ですね。その辺、堀(KADOKAWAサクラナイツ所属 堀慎吾プロ)は本当にすごくて、紙に書いてるのを見たことがないです。トータルの成績だけで全部暗算してます。
この前もfuzzカップ最終戦で一人の条件考えてるうちにもう始まっちゃってて、「わかんない」ってなりました(笑)。運営が出してくれないから「この人は跳満大丈夫かな」とか思ってたら対局始まってて「やべー始まった」みたいな。そんな感じで弱いんで、公文式でもやろうかな(笑)。

座学0(ゼロ)でもセンス○(丸)!


――プロに入ってからはいかがでしたか

矢島プロ:プロに入ったときも「絶対に一番上に行く!」とか、そういう気持ちはなかったんですけど、なんか全部勝ったんで(笑)、やる気が出て、ちょっと楽しくなりましたね。
あとやっぱり強い人がいたので、「本当に強い人っていっぱいいるんだな」ってプロに入ってわかりました。須田さん(日本プロ麻雀協会所属 須田 良規プロ)とかと「これこっちのが良かったかな」みたいな話すると「こういう理由でこっちを切る」と納得のいく返事をくれて「なるほどね」みたいな感じで。僕、独学というか実戦で打って学んでいっただけで、座学の勉強を1回もしたことない状態でプロになってるんで。
だからプロに入ったとき1切ってる人が4持ってるとか知らなくて…そういうレベルでプロになってるんですね。でもそれだけ勝ってたんで、僕多分センス○なんですよね(笑)。

久山校長:タイトル決まりましたね「センス○」

一同:(笑) (※採用しました(笑))

矢島プロ:でも堀とかは◎、僕より上ですよ。

大人気!センス◯の矢島先生の勉強会

すべてはMリーガーになるために。
麻雀プロ一本への決断


――サラリーマンと両立してらっしゃったのを麻雀プロ一本にしたのは何がきっかけだったのでしょうか

矢島プロ:Mリーグに選ばれるためですね。一昨年パイレーツ(U-NEXT Pirates)と面談して駄目だったんですよ。理由は言われなかったんですが、入ったのが仲林圭くんと鈴木優くんで、その時タイトル獲ってる人だったんですよね。圭くんは選ばれる直前にYouTubeを始めたんで、新しいことにチャレンジする姿勢を見せるっていうのも大事だと思うんですけど、僕は当時会社員をやりながら麻雀プロやってて、対局してゲスト受けて…とやっているとどうしても新しいことをする時間を作ることが難しかったんです。
Mリーグ入りを目指すには新しいことにチャレンジする時間や雀力向上のために勉強する時間が欲しい。でも当時すでにパンパンで、体力的にもかなりしんどくてサラリーマンと麻雀プロの両立に限界を感じてて、ありがたいことに麻雀プロとしての収入の目処もたったところだったので麻雀プロ1本にする決断をしました。

――麻雀プロ1本にされてからはいかがですか

矢島プロ:時間の余裕ができたのでやっぱりよく寝れるようになりました(笑)。睡眠時間が確保できるようになったのは相当大きいですね。1日4~5時間だったのが2時間ぐらい増えたので。サラリーマンを辞めてから、勉強会も新たに3つ増やしています。
サラリーマン時代、月曜から金曜まで仕事して、週末は3週連続で地方に行ったときは「いやこれ本当にきついな」と思いました。日曜の最終で帰ってきて月曜の朝7時15分に起きて仕事行って、大体平日の夜も何か勉強会とかいろいろやってて、ほぼ埋まる。さすがに1日ぐらい空けないとと思ってできれば1日2日ぐらい平日の夜を空けて、でも土日祝日はもう2ヶ月先まで埋まってて…タイトル戦で負けたときだけ休みになります、みたいな感じでした。

――それはものすごく大変ですね…!

矢島プロ:はい、大変でしたね。1本にしてよかったです、もう一生サラリーマンやらないです(笑)。

人生好きなことには逆らえない


――矢島プロにとって麻雀とはどんなものですか

僕昔めちゃめちゃ人見知りで、二十歳とか若いころ全然人と喋れない感じだったんですけど、麻雀を介するとみんなすぐ仲良くなるんで、麻雀があったから楽しく人生生きてこれたなっていうのはありますね。
麻雀をするとほんとにすぐ仲良くなるんですよね。昔はこんな自分から積極的に人に喋るタイプじゃなかったんで、本当に麻雀に助けられたみたいな感じですかね。 

――『OneGame』の生徒さんやこれから来てみたい方、強くなりたいという方にメッセージをお願いします。

やっぱり強くなるためには「麻雀を好きでいること」が一番だと思います。
麻雀が好きで、たくさん勉強して実践してを繰り返していけばそのうち強くなれます。そういう方をいっぱい見てきたので。
人生好きなことには逆らえないので…というか僕は逆らえませんでした(笑)。一度サラリーマンになったのに麻雀プロになってるので、本当に好きなことには逆らえないです。無理です(笑)。
僕は麻雀プロになってからモチベーション下がったこと1回もないんです。調子が悪くても降級しそうでも麻雀好きな気持ちは変わらなかったので。
なので好きな気持ちでどんどん打ってくれればと思います。

好きなことに全力の矢島プロ、素敵です☆

勉強会後のお疲れのところにも関わらず、終始楽しくお話を聞かせていただきました。勉強会にも参加させていただきましたが、「攤牌で一打一打切る理由を言いながら打つ」というスタイルに最初は緊張したものの、矢島先生の軽妙な解説に気づけば緊張も解け、楽しく勉強することができました。
「最高打点を想定する」という矢島先生の勉強会のスタイルは、もう一歩強くなりたい方にお勧めです☆

矢島先生の勉強会が気になる方は是非、『One Game』のホームページやTwitter(X)をチェックしてくださいね。

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今回のちょい足し!!

今回は矢島プロの「美容系雀士」という一面にまつわる(?)お話です。

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