トリマーの育成もはじめました
技術は目で見て盗むもの
早速ですが本題です。
今回は、「前時代的な指導から抜け出せないから業界が衰退してくんじゃぁ
!」というような話を、風の噂で聞いたとか聞いていないとか、はたまた八百屋のウメさんがこんな夢を見たらしい、そんなお話です。
#予防線を張りすぎて支離滅裂です
開花宣言と共に、ようやく春の訪れを感じ始めた今日この頃。
新しいことを始めたくなる季節に、One for Dogのお教室まわりも慌ただしくなってきました。
そんな中、去年の暮れあたりからか、ちょくちょくInstagramのDMを中心に、駆け込み寺の住職まがいな相談を受けています。
“BASE”とは、齋藤がコロナ禍にはじめたネットショップ。
デジタルコンテンツを販売しているオンラインストアです。
今では気が向いた時にだけ出品するのですが、これがちょくちょくお求めになられています。
そして、その多くがどうも”学生トリマーさん”みたいなんです。
え?
そういうことを教えるのが学校でしょって?
もちろんそうです。
そうではあるのですが、多くの学校では十分な指導ができていない状況なんです。
#怒らないでください
#私はあなたの味方です
理由は明らかで、
▲ ベテラン不足
▲ 指導者不足
といった人材不足が原因です。
そのため学校では、”非常勤講師”としてハンドラーを招き入れ、特別講義で凌いでいたりします。
しかし、ある程度の技術や知識、経験が伴ったトリマーには為になる指導でも、まだトリミングのイロハすら分からない練習生にはちんぷんかんぷん。
ましてや、上達のコツなんてものは”技術は目で見て盗むもの”世代からすれば、甘えになってしまいます。
#怒らないでください
#私はあなたの味方です
結果、実績の乏しい先生陣が、自身の経験を元に、言語化もままならぬまま、生徒の指導にあたっている。
#怒らないでください
#私はあなたの…
#予防線が鬱陶しいぞ齋藤!
これを読んだ多くの学生さんは、赤ベコくらい頷けるはずです。
論理的、体系的に指導を受けてこなかったトリマーが講師になったとして、どうやって上手に指導ができるのでしょう。
この諸悪の根源は、現場任せの運営にあります。
トリマーに講師という名の衣を着せて、これといった指導スキルも育てず、ただ闇雲に場数だけを与える教育現場。
#齋藤のリード外れてませんか?
技術も自信も身につかず、ただただ不安だけが募る生徒たち。
モデル犬の仕上げに追われ、事務に追われ、学校行事に追われ、営業に追われて疲弊する先生方。
その一方で、ただひたすら生徒募集に舵を切り続ける経営…
#おーい齋藤の首輪どこいった〜!?
そんな業界に加担してきたのが、何を隠そうこの僕です。
だからこそ、こうした悲鳴を耳にする度、罪悪感に苛まれる。
こんなんじゃ、より良い文化なぞ作れやしない。
過去の過ちを消すことはできませんが、償うことはできるはず。
あの日、あの時、会社の歯車でしかなかった僕ですが、今できることは無限にあると思っています。
実は今、One for Dogでは飼い主さんだけでなく、トリマーの育成もはじめているんです。
ヒューマンエラーか?システムエラーか?
前述ではなにやら、齋藤が説教じみたお話をくどくどしてしまってごめんなさい。
結局は自分自身へのブーメランと知っておきながら、それでも言いたくなってしまったみたいです。
ただ一つ言えることは、「教育とお金儲けの食べ合わせって難しいから、丁寧に設計しないと生徒さんだって気付いちゃう」ということ。
#世の中そんなにバカじゃない
現在、One for Dogでは数名の社会人が、トリミング技術を学びに来ています。
“うちの子だけできればいい技術”ではなく、”お仕事として成り立つ技術”を求めにです。
とはいえ、モデル犬をご用意することはできないため、愛犬を連れてのご通学となっています。
これは僕も本望でないものの、初歩的な段階においてモデル犬を与えてもらったからとて、十分な指導が受けられないのであれば、愛犬の胸を借りてトコトン学んだ方がまだ身になると感じているからです。
そこで”予備校”的な立場として、受け入れることにしたのが去年の年末。
ただ、現場のご苦労は痛いほどよく分かるので、アンチめいた指導で学校を敵に回すようなことはせず、あくまで実技をサポートするようなアドバイスを心がけています。
#実際は丁寧に指導したい講師陣がほとんどですから
#ヒューマンエラーではなくシステムエラーが問題なんです
ちなみにこの活動、むかしむか〜し他校の見学に行ったことのある知人からの感想が大きく影響しています。
学校とは程遠く、こじんまりとしたお店の一角で、少人数を相手に小さなお教室を営むベテラントリマーさんがいました。
その方はもともと大手の専門学校で講師をされていたのですが、色々なしがらみから独立。
生徒さん一人ひとりにコミットするような授業スタイルで、トリマーを育てていたそうです。
自分に嘘偽りなく、ただただ純粋にトリマーを育成しているその人が、羨ましくてたまりませんでした。
そんなことを思い返して今、僕も自分で培ってきた技術を惜しまず伝授しています。
学校だけではどうしても上達できない生徒さんに、こんな駆け込み寺があっても良いかなぁなんて思っています。
ということで、2024年にはじめた新たな挑戦の一幕でした。
One for Dogのお手入れ教室
"自分の犬だけできればいい"飼い主さんだけに特化してきた教室ですが、最近は目的に合わせたご通学も受け入れています。
ご興味のある方は「体験レッスン」にてご相談くださいませ。
ネットショップ「One for Dog BASE店」もオススメです
お手入れ教室に通いたいけど時間がないという方や、そもそも通える距離にないという飼い主さんに向けた「愛犬のお手入れをオンラインで学べる講習会」や、仔犬のうちからきちんと犬のことを理解してあげたいという飼い主さんに向けた「愛犬のしつけがオンラインで学べる講習会」、「プードルのことだけ学ぶ講習会」といったアーカイブ動画を販売しています。加えて、愛犬のお手入れを本格的にはじめようという飼い主さんに必要な道具一式をプロが見繕い、使い方動画をセットにした「はじめてのお手入れパック」やオススメコンテンツをセットにした「新米飼い主さん応援パック」の販売もはじめました。最近では、プロトリマーが実際のモデル犬でお手入れのやり方を実演する「お手本動画」など多数商品を取り揃えています。ご興味のある方は一度覗いてみてください。
オンラインサロン「愛犬文化村」
愛犬文化村では無理なメンバー間の交流などは必要とせず、基本的に毎日齋藤が更新する記事を読めるというありがた迷惑なサロンです。あくまで One for Dog に何らかのご縁がある方が対象なので、告知をしておいて誰でもご参加いただけないというツンデレサロンですが、One for Dog の活動を応援していただけるという方は是非一度覗いてみてください!
ワクチン未接種の子犬だけを対象としたサロンデビュー参観を行っています
実際にトリマーが行なうグルーミングを間近で見学しながら、お手入れのことやサロンの選び方などトリミングに関する基礎知識を学ぶことができます。毎回一組限定の完全貸切制なので、はじめて愛犬を迎え入れるという新米飼い主さんにオススメです。トリミングサロンがはじめてという愛犬をご家族みんなで知識を得ながら見守ってあげませんか?
日本の愛犬家に、正しい知識と必要な技術を
One for Dogではこれから犬を飼う人の相談会をはじめ、子犬のサロンデビューを応援するはじめてトリミング、飼い主さんと一緒に学べるしつけ教室やお手入れ教室など愛犬の成長に寄り添ったドッグライフプランを提供しています。他にも教育機関や公共施設での講演会やドッグイベントなど、より良い愛犬文化の創出に取り組んでいます。
『飼い主さんのためのお教室』を提供しているお店です
“今一時と今後一生”。 これは幼少期にどれだけ多く取り組んだかで愛犬との暮らしが豊かになるかを意味しています。 One for Dog のサービスは飼い主さんが抱える「こんなはずじゃなかった」にとことんコミット。愛犬の成長と共に飼い主さんに寄り添ったドッグライフプランを設計しながら提供しています。
電子書籍でドッグサロン経営に関するビジネス書を発売しました
One for Dogのサービス設計、コミュニティ運営やブランディングなど、従来のドッグサロンとは異なるビジネスモデルの裏側を包み隠さずお話しています。購入特典として業界関係者だけのオンラインコミュニティ「愛犬文化Labo」への招待リンク付きです。
これから犬を飼う人の相談会@One for Dog Radio
One for Dogにご縁のある皆さまへ音声メディアを通して犬に関わる様々な情報を放送しています。配信では「これから犬を飼う人の相談会」も収録しています。愛犬とのお散歩タイムにでもお耳を拝借できたら幸いです。
講演会のご依頼はこちら
学校や企業様からのお声がけにより、犬と人に関わる様々な講演をさせて頂いております。犬を飼う前に知っておきたいことや楽しくためになるワークショップ、小学校でのPTAスクールや中学校での職業講話、従業員さまの福利厚生などお役に立てる機会がございましたらお気軽にお問い合わせください。
愛犬が嫌がらないブラッシングの方法を無料で公開中!
「ウチの子はブラッシング嫌いで…」「お顔を上手く洗わせてくれなくて…」
愛犬がお手入れを嫌がる理由のほとんどは自己流になってしまったやり方にあります。大切な愛犬のためにも今のうちから学んでおくことでいざというときの助けにもなります。この機会に正しいお手入れの方法を学んでみませんか?
ということで、今回はこの辺で。
それでは皆さま素敵なドッグライフをお過ごしください。
One for Dog 齋藤でした!