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お手入れ教室を考える

このnoteではOne for Dogのオンラインサロン「愛犬文化村」に毎日投稿している記事の中から、比較的刺激が弱いと思われるトピックを選び、辛味成分を調整した上でご紹介しています。サロンメンバーさんにおかれましてはマンゴラッシー感覚でお楽しみください。

いつもご利用ありがとうございます。
One for Dog の齋藤です。
この内容はラジオ放送「One for Dog Radio」で音声コンテンツとしても配信しています。"音声派"の方はそちらからもお楽しみいただけます。

早速本題です。

先週のnoteを公開してからというもの、「単に値上げはしたくない!」という僕と「そもそもが安すぎますよ!」という生徒さんとの謎の応酬が続いています。

諸悪の根源は齋藤に決まっているので、今日は前回の続きも兼ねてお話したいと思います。

まずはじめに手をつけたいのが、主力サービスの中心である「お手入れ教室」。

ここの問題は明らかで、@5,000円(税別)という破格値で行う完全貸切マンツーマンだと思います。
ただ、この形にしているのには大きな理由があったんです。

話はトリミングスクールの講師時代まで遡ります。

「名選手、名監督にあらず」

なんて言葉がありますが、講師という職業は誰でもなれるというわけではありません。
いや、むしろ誰でもなりたがるかという職業ではないというのが正しいでしょう。

とくにトリマー業界においては顕著で、もともと”人より犬が好き”で進路を決めた人ばかりなわけです。
だって、その理由が逆転していたら美容師さんを目指しますもんね。

ほとんどのトリマーは皆、犬が好きです。
でもって、センスがあればあるほど上達していきます。
それが自信となって責任感が生まれ職人気質を形成していきます。

一方、講師業というのは対象が人(生徒)になります。
直接犬に触れる(トリミングする)機会は少ないものですから、担当している生徒さんの技術向上にやりがいを持ち、喜びを感じなければモチベーションは維持できません。

ここがとっても難しく、トリミングの能力が長けているトリマーであれば素晴らしいお手本を披露することは可能です。
生徒さんだって然り、上手な先生の講義を聞きたいわけです。

しかし、センスというものは残酷で、あまり器用ではない人の前では上手く機能しないんです。
要するに、下手な人の課題や気持ちが理解出来ないんです。

“なんでこんなことも出来ないんだろう”

こういう感情が芽生えてしまうわけですね。
すると、

“自分でやった方が早いし楽しい”

となる。
優秀なトリマーを講師に起用しようと雇用しても数年で辞められてしまう…
これがトリミングスクールの実態です。

幸いなことに、僕はもともとトリマーに憧れてもいなければ、才能の欠片もありませんでした。
その類まれなる”下手っぴ”のおかげで、生徒さんの気持ちが分かりましたし、その分育成にやりがいを持つことが出来ました。

とまぁ僕のことは置いといて話を戻しますと、そんなわけで講師陣の人手も不足していたんです。
授業には講義と実技があるのですが、教卓に立って行う講義と違い実技指導は大勢をひとまとめに…とはいきません。

生徒さんもトラブりますし、モデル犬にもハプニングがあります。
モデル犬の飼い主さんの対応もあれば、カットオーダーまで付いてきます。

こうした業務をこなしながらも人手不足は解消されず、一時には30人ほどを僕ひとりで回したこともありました。
もう記憶がすっ飛ぶほどの忙しさです。
なにより生徒指導が疎かになってしまうことに心を痛めていました。

スクールとしてはより利益を出すために生徒を募集し続けるわけですが、現場を見ると身の丈に合っていない…それは葛藤の日々でした。

そんな中、とある個人スクールの話を耳にしたんです。
たしか千葉かどこかで開業されていたドッグサロンで、トリミング講師から独立した方が少人数制でトリマーを育成していると。

当時の僕には充実した指導風景が容易に想像できました。
それが羨ましくてたまらなかったのを覚えています。

一方、間もなくして立ち上がったのが”犬塾”という一般愛犬家を対象としたお手入れ教室。
スペースの問題があったからなのですが、最大5組ほどの飼い主さん専門のクラスでした。

懐かしいなぁ…

立ち上げから関わっていたのですが、授業を行えば隅々まで目が行き届きますし、飼い主さんということで愛犬も落ち着いている。
カットを希望する飼い主さんが自らトリミングをするわけなので、オーダーミスもなければ不信感から起こるような事故も考えにくい。
トリマー部門にいた時には得られなかった充実感がありました。

ちなみに改善点もいくつかあって、特に”カット”に関しては当初できるだろうと過信され申し込まれる方が多く、やってみた結果予想以上に難しいことから愛犬をこじらせてしまうケースが多発していました。

One for Dogでお手入れ教室をはじめるにあたって、まずは基礎を身に着けてもらうことを義務化し、カットに関しては追加レッスンということで期限を気にせず気長に取り組んでもらうこととしました。

さらにはマンツーマンという受講スタイルになったことで、僕の想いが度を越してしまったのだと思います。
結果このような事態を招いてしまいました。

今回のアップデートにあたって前述の経験を振り返りながら、もう一度自身が作り上げたお手入れ教室を見つめ直してみたんです。
すると、改善の余地がすぐに見つかりました。

One for Dogのお手入れ教室では回を重ねるごとに課題が一つずつ増えていきます。

爪切り…耳掃除…バリカン…

しかし、それ以外(学んだこと)に関しては”おさらいタイム”となります。
特に一番はじめに学ぶ肛門腺絞り・シャンプー・ブローはすべての回で反復します。

僕が念頭に置いているのは”おウチで”できるようになること。
つまり、僕がずっと補助についていては生徒さんは自立出来ません。
いつかは手を放してあげないといけないわけです。

そこで、”できるようになったこと”は極力手助けせずに見守るんです…
そうなんです、ここなんです。
少人数制を夢見て突き詰めてしまったことで、僕の余力が出し切れていない状態になっていたんです。

とはいえ、マンツーマンで指導を受けたい!という方もいます。
犬見知りな愛犬や人見知りな愛犬もいるでしょう。

これらをまるっと解決する方法はないだろうか…
お客さま単価を損なわず、今のクオリティも下げない方法はないだろうか…

ということで結論がでました。

グループレッスン(2ペア)&プライベートレッスン(マンツーマン)

受講スタイルが選べます

を導入します。
開始時間をずらすことで、バスやドライヤーのバッティングも防げます。
すると、これまでと同じ授業料でも時間価値が上がります。

これにより多くの生徒さんを受け入れられますし、場合によっては生徒さん同士の交流や愛犬のお友達も望めそうです。
(体験レッスンだけは基本マンツーマンで行います)

一方で愛犬やご自身の都合からどうしてもマンツーマンで指導を受けたいという方もいらっしゃると思うので、その場合にはプライベートレッスンと称し同等の時間価値に相当する授業料にて対応させていただきます。

そうそう、ドキッとしてしまった生徒さんも多いと思いますがご安心を。
年内までスタートされていた方にはこの制度は適用致しません。

これがお手入れ教室へのテコ入れ。
次回はしつけ教室へのテコ入れを共有したいと思います。

良かったらお付き合いくださいませ。

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愛犬文化村では無理なメンバー間の交流などは必要とせず、基本的に毎日齋藤が更新する記事を読めるというありがた迷惑なサロンです。あくまで One for Dog に何らかのご縁がある方が対象なので、告知をしておいて誰でもご参加いただけないというツンデレサロンですが、One for Dog の活動を応援していただけるという方は是非一度覗いてみてください!

【今週のサロン記事】
・2022年10月2日(日)note/stand.fm 更新
・2022年10月3日(月)月間報告
・2022年10月4日(火)遅咲きTikTokerの謎バズり
・2022年10月5日(水)ナイショ
・2022年10月6日(木)ナイショ
・2022年10月7日(金)ナイショ
・2022年10月8日(土)犬種区分:チャウ・チャウ

※サロン記事の内容をOne for Dog Radioでちょっとだけ触れています

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ということで、今回はこの辺で。
それでは皆さま素敵なドッグライフをお過ごしください。
One for Dog 齋藤でした!

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