多頭飼育のしつけ方
このnoteではOne for Dogのオンラインサロン「愛犬文化村」に毎日投稿している記事の中から、比較的刺激が弱いと思われるトピックを選び、辛味成分を調整した上でご紹介しています。サロンメンバーさんにおかれましてはマンゴラッシー感覚でお楽しみください。
いつもご利用ありがとうございます。
One for Dog の齋藤です。
この内容はラジオ放送「One for Dog Radio」で音声コンテンツとしても配信しています。"音声派"の方はそちらからもお楽しみいただけます。
早速ですが本題です。
One for Dogのオンラインサロン「愛犬文化村」では、飼い主さんたちのリテラシー向上を目指して日々様々な学びを届けています。
そんなこんなで今回は、以前サロン内に投稿した記事から"しつけ"に関する学び記事をご紹介したいと思います。
・・・2021年8月27日サロン記事から・・・
以前こんな実験がありました。
協力してくれたのは2頭のシェパード。
チャレンジするのは「滑り台」。
そう、公園にあるような滑り台の階段を自力で登り、滑って降りてくるという学習に要する時間を継続するというものです。
訓練性能が高い犬種とは言えなかなかの難題です。
今回はこの実験から見られる結果をもとに多頭飼育のしつけ方についてお話したいと思います。
■1頭目のシェパード
ドッグトレーニングは指導手の工夫が全てです。
#犬の性能は二の次だよ
正解に辿り着くまでいかにして分かりやすく学習ポイントを設置するかが重要です。
では実際に行ったトレーニングを解説していきますね。
①滑り台の階段1段目に片方の前足を乗せさせる→褒める
②もう片方の前足を置く→褒める
③1段目に前足をかけるように指示(指差し)する→褒める
④自発的に足をかけるようになるまで何度も繰り返す
⑤2段目〜3段目も同様に行う
⑥4段目あたりで片方の後ろ足を1段目に乗せさせる→褒める
⑦もう片方の後ろ足を置く→褒める
⑧5段目の前足、2段目の後ろ足というように頂上まで繰り返す
#後戻りしてしまうと逆に恐怖を覚え2度とやらなくなるので注意する
#跳び箱に失敗した時と同じ心理
⑨スロープ側から頂上にいるシェパードに一歩踏み出すよう誘導→褒める
⑩2歩、3歩と一歩ずつ誘導→褒める
#いきなり滑らせると恐怖を覚え2度とやらなくなるので注意する
#途中で飛び降りることを覚えると怪我に繋がるため注意する
その後は楽しさを感じるように(遊び感覚で)学習させることで滑り台を滑ることを学習します。
ちなみに、アジリティの「Aフレーム」という障害物も似たような方法で学習させます。
#Aフレームの場合は最初平らな状態から少しずつ角度をつけていくよ
ここまではなんとなく理解出来ますよね。
では、もう一頭のシェパードはどうしていたのでしょうか?
■2頭目のシェパード
・1頭目のシェパードの練習風景がわざわざ見えるところに係留しておく
・1頭目のトレーニングの一部始終を”見せつける”
・犬はもともと群れ社会の動物なので他者の行動により学習する本能が高い
・自分が係留されている目の前で大好きな指導者がライバルを褒めご褒美まであげていることに感情が高まる
・自分の番になった時点である程度の学習は済んでおり「石橋を叩いていたライバル」を見ているので滑り台への疑いも少ない
・自分の方がもっとやれる!もっと褒めて欲しい!やっと自分の番が来た!というモチベーションで集中力も高くなっている
その結果、1頭目にかかった半分以下の時間で滑り台をクリアできました。
犬は1頭1頭でトレーニングを行うよりも、多頭で行った方が相乗効果で習得率が高くなる。
すなわち、ジェラシー(嫉妬)を用いると訓練性能が高くなるという結果でした。
そう思えば、愛犬たちの中で見てみると、”次男次女”って良くも悪くも容量が良いですよね。
#オヤツがもらえそうなこともすぐ覚える
#怒られた時の回避方法もすぐ覚える
#この辺は僕たち人間も同じかも
そうそう、先日お客様からいただいたご相談が、
「多頭飼育でしつけをすると片方の子が邪魔(乱入)してきて出来ない!」
という内容でした。
後日、今回の例がドンピシャだったというご報告を頂きました♪
ちなみに、この効果が期待出来るのは「ボクも!アタチも!」くらいのモチベーションがある子なのですが、そういう子を係留(またはサークル)しておくとずっと吠えていると思うので、そこに支障をきたさない環境であることが前提かもしれないです。
ちょっとした工夫でしつけの効果は上げられます。
多頭飼育の飼い主さんには、1つのアイデアとして覚えてもらえたらいいかなと思いまーす!
以上、オンラインサロン「愛犬文化村」では、こんな真面目な記事も書いています。
愛犬家の皆さんには結構オススメなサロンですので、ご興味のある方はご参加お待ちしております。
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愛犬文化村では無理なメンバー間の交流などは必要とせず、基本的に毎日齋藤が更新する記事を読めるというありがた迷惑なサロンです。あくまで One for Dog に何らかのご縁がある方が対象なので、告知をしておいて誰でもご参加いただけないというツンデレサロンですが、One for Dog の活動を応援していただけるという方は是非一度覗いてみてください!
【今週のサロン記事】
・2021年9月12日(日)note/stand.fm 更新
・2021年9月13日(月)10年前の答え合わせ①
・2021年9月14日(火)10年前の答え合わせ②
・2021年9月15日(水)10年前の答え合わせ③
・2021年9月16日(木)10年前の答え合わせ④
・2021年9月17日(金)10年前の答え合わせ⑤
・2021年9月18日(土)犬種区分:ロットワイラー
※サロン記事の内容をOne for Dog Radioでちょっとだけ触れています
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ということで、今回はこの辺で。
それでは皆さま素敵なドッグライフをお過ごしください。