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Interview : nu in June 2020

ドラムとギターヴォーカルという最小編成でゆっくりじわじわと、物悲しくまとわりつくアルペジオから一転する激情的なディストーションの洪水。90年代以降、世界中でエモバンドが誕生し様々な形に派生し変化していきました。淡々としかし赤裸々に哀しさや焦燥というアンビバレンツな感情を爆発させるnuは激情ハードコア・エモリバイバルの系譜を受け継ぎながらも、沈む夕焼けと夕食のかおりが漂う路地に感じるような日本的叙情を奏でます。なにはともあれまずは彼女たちの演奏を聴いてみましょう...。 

▽初めまして。新宿NINESPICESの佐藤と申します。まず最初にお二人から自己紹介をお願いします。 

石井 (写真右): ドラムの石井です。
八木(写真左) : Gt.Voの八木です。よろしくお願いします。

▽皆さんの活動については、昨年 I have a hurtの企画へ出演された際に知りました。nuのホームページにあるライブ映像の曲を見て「ギターがFootball etc(アメリカ、テキサス州ヒューストンの女性ヴォーカルエモリヴァイバルバンド。2017年来日)みたいで切なくて熱くてかっこいいな!!」とびっくりしました。僕の個人的な音楽のルーツに90's emoがあるもので、こういったきれいで流麗なアルペジオのアレンジメントには無条件で体が反応してしまいます。お二人はやはりエモ系のバンドに影響を受けているのでしょうか?またnuはどんなことがきっかけで結成に至ったのでしょう?

石井 : ほとんど大学生になってから聴きはじめました。特によく聴いていたのはMineral、Mock Orange、Empire! Empire!、Algernon Cadwallader、Look Mexico、Dikembe、Snowingなどです。高1のとき初めて聴いたclimb the mindがずっと好きです。大学で同じ軽音サークルに入って、新入生の顔見せライブに出演するタイミングで結成しました。

八木 : 私はエモリバイバルやSkramzが好きです。

▽みなさんのレパートリーはインストナンバーとヴォーカルナンバーが半分ずつの割合かと思います。僕はutaのやるせなさと熱さが同居する歌メロがとても好きです。

ギターとドラムもじわじわと荒々しくバーストしていく様子に拳をあげたくなります。歌詞は公開されていませんが、yodakaで聴きとれる歌詞には、後ろ髪がひかれる状況の中、何かを振り切って前に進んでいくような印象を受けました。差し支えなければどのようなことを歌われているか聞かせていただきたいです。

八木 : 歌詞の内容については意味のないものばかりなのですが、聴いていただいて何かの印象を感じていただけるのは嬉しいです。

▽ホームページのデザインやお二人の写真含むアートワークからホラーテイストを感じました。

外国のゾンビなどのホラームービーというより、楳図かずおや20年前に「リング」で一世を風靡した鈴木光司のような日本土着の怖さというか。お札を剥がすと正体不明の怨霊に問答無用で呪われそうというか笑 不思議と叙情的で切ないみなさんの楽曲にマッチしていると思います。やはりホラーがお好きなのでしょうか?

石井 : 苦手です…。興味はあってもグロテスクな映像がダメでいつもあらすじだけ調べてしまうので、あらすじだけよく知っているつまらないやつになってしまいました。今年の夏こそは『仄暗い水の底から』を見て涼みたいです。ホラー要素のあるものだと80年代のアングラ演劇や丸尾末広の漫画など大好きです。

▽コロナの影響で人が集まるのが難しい状況が続いています。そんな中ですがバンド活動を続けるために、データのやりとりやオンライン通話など様々な工夫で創作活動をするバンドがたくさん出てきています。それだけ病みつきになる魅力がバンド活動にはあると思います。みなさんが思うバンドの魅力を教えてください。

石井 : 月並みですが、ひとりではできないことを想像以上の形で実現させられることが魅力だと思います。大きな音の波を数人の生身の人間が機械を通して発生させているということがたまに信じられなくなります。わたしたちは二人ですが十人分くらいの音を出したいです。

八木 : 初めて自分のギターだけでなく他の楽器と合わせたときにもうバンドなしではいけないなと思いました。言葉で説明するのは難しいのですがそういうところだと思います。あとはバンドを通じてできる繋がりも私にとって大切なものです。

▽最後に読者のみなさんへメッセージをお願いします!

石井 : よろしくお願いします!
八木 : 普段は100円ローソンの万引きGメンをしています。

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※視聴期間はライブ配信時間の当日19時より終演までとなります。

本公演はRinky Dink Channelを利用した有料チケット制配信ライブとなります。ご購入・ご視聴に際し下記URLより会員登録をお願いいたします。

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