1’/4800(別人です)のつぶやき。 同じくニデックによる牧野フライスへの「同意なきTOB」に思うこと
当日に思ったこと、今思っていることをほとんど代弁してもらっているので同じく別な1/4800として考えていることを少々。
個人的にもっとも心配なのは買収後ではなく、恩歳八十となる永守氏の「後」だ。縁起でもないというだろうが人間は永遠に生きられない以上、避けては通れない議論になる。
さて、工作機械業界は景気の先行指標とよく言われるが、景気の悪いときは本当に悪い。10年ほど前には売上が前年同月比2割(2割減ではない)とかそういうこともあった。
なるほど永守の御大将の目が黒いうちはそう簡単には手放さないだろう。しかし、「その後」のニデックに思いっきり沈んだ工作機械部門(旧OKK、三菱重工工作機械、PAMAも全部同時に沈む)を抱えていく意思(そしてその能力)があるだろうか?
歴史は繰り返すし韻も踏む。繰り返す買収とそれに伴う経営方針の翻弄により消滅した工作機械メーカの例があり、本にもなっている。なんなら社内報で紹介されたことすらある(余談だが「星6つのつもりで金星1つ」などと評価システムを微塵も理解してないバカなレビューは即刻削除して垢BANすべきだ)
もちろん上場企業である以上はいつ誰が買収してもおかしくはないし、それが嫌なら(あるいはリスクと考えるなら)マザックと同様に非上場でやっていくべきだ、という意見もあり、それはそれでもっともだとは思う。
いずれにせよ中の人の1人としては、とにかくバーグマスター社の轍を踏まないようにひたすら願う次第だ。何百人、何千人の雇用を支えている会社が傾くのは1度目でも2度目でも喜劇ではなく悲劇にしかならないのだから。