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9月26日 不満に思うか,ありがたいと乗り越えるか

「1日1話,読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より,北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督です。

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 僕は本当に野球が好きなので,北海道に自分で野球場をつくったりもしました。「何でそんなことをしているのですか」と揶揄されながらも,自ら種を蒔いて子供たちのための天然芝の球場をつくりました。思わぬ監督のオファーが来たのも,そうやって必死になっている姿を神様が見ていてくださったからではないか,と思うことがあります。
 考えてみれば,苦しい時にそれを不満に思うか,ありがたいと思って乗り越えるか。この二つの違いは実に大きいですね。

今日のお話は,致知出版社にWebサイトにあるこちらの記事も読んだほうが伝わるような気がする。
北海道日本ハムファイターズ監督・栗山英樹の指導力は、いかにして養われたのか|致知出版社

 この記事の中で,「伸びる選手と伸びない選手の違いは何か?」と問われた栗山監督は,「野球が本当に好きかどうか」と答えています。今日のタイトルにもなっている「不満に思うか,ありがたいと乗り越えるか」。これを行動にできるのは,やっぱり好きかどうかだと思うのです。

理由はうまく言えないけれど,とにかく好き。
 そう思えるものを持っている人は,結果に関わらずそれに取り組もうとする。ずっと諦めずに取り組むから,どこかで結果が出てくるようになる。
 どんなに才能を持っていても,やらなければ結果として出てこない。
 他に優秀な人がいたとしても,諦めなければ結果になることもある。
「大事なのは,やるかやらないかだ」と言ったのは誰だっけな。とにかく,「好き」という気持ちは人を動かす原動力になると思います。

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 自分自身の心構えとして「苦しい時も,ありがたいと思って乗り越える」を持っておく。そして,生徒・クライアントがそう思えるような指導者・コーチがいたらもっといい。
 栗山監督にとって,そんな存在だったのが内藤博文氏ではないだろうか。

 実は僕自身,ダメな選手だった時に,ある人によって助けられた思い出があります。入団した年,優秀な二軍選手が何人もいる中で,テスト生の僕は誰からも相手にされませんでした。しかし,二軍監督の内藤博文さんだけは練習が終わると「栗,やろうか」とノックを打ってくれたり,ボールを投げてくれたり,いつも練習に付き合ってくださったんですね。
 その年の一軍が開幕すると,僕と同期で入ったドラフト一位指名の高野光るがすぐに開幕投手に選ばれました。悔しくて,さらに落ち込んでいる僕に内藤さんは,「栗,人と比べるな」とひと言声を掛けてくださったんです。「俺は,おまえが少しでも野球が上手くなってくれたら,それで満足なんだ」と。

 きっと内藤さんは,栗山監督の「野球が好き」という気持ちの大きさを感じて,それに応えるように練習に付き合ってくださったのではないでしょうか。慰めや励ましの言葉よりも,一緒に野球をするという行為そのものが,当時の栗山監督にとって一番の栄養だったのかもしれません。

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 「○○が好き。だから取り組む」という行動の動機は人それぞれ。
 「好き」の背景が人によって違うと私は思っています。
 「なぜそれが好きなのか」「ワクワクするのはどんなときなのか」「どんなときに『好き』の気持ちが大きくなるのか」
 こんな質問をとおして自分の価値観を見つけていくと,自分のスイッチの在処が見えてくる。コーチングセッションでは,自分のスイッチ探しのお手伝いもできると思います。

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