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9月27日 自己改革の六つのキーワード

「1日1話,読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より,タカラ物流システム社長・タカラ長運社長の大谷將夫さんです。
※肩書は『致知』掲載当時のものです。

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〇2000年、合併により設立されたタカラ物流システム㈱の初代社長に就任。原油高とコスト削減圧力など苦しい物流業界にあって、知恵と工夫で、9期連続増益。宝酒造㈱の子会社ながら”親離れ“を宣言。外販比率3%を58%に、親会社頼りの経営から脱却・社員の意識改革、業務改革を推進。
《13年間で売上高3倍・利益5倍》を達成。売上高68億円から203億円にする。
〇2006年、10年間赤字垂れ流しの長崎運送㈱を買収し、社長に就任。単身で現地に乗り込み、社員と共にする環境で陣頭指揮し、僅か8カ月で<売上52億円 利益1億円>の黒字企業に再生。
http://www.ohtanimasao.com/ より

さて,今日も私が気になったところを紹介します。

私の経営の基本にあるのは,一つが合理主義に則った業務改革・業務改善,そしてもう一つは人間主義に基づいた意識改革。どれだけ合理的・効率的に考えていいことばかり言っても,元気の出ない人がそれを実行しても効果は上がりませんよね。
三百二十人もいれば本当にいろんな社員がいます。でもね,そういう人たち全部をまとめて一つの方向へ引っ張っていくのが社長の一番重要な役割だと私は思っているんですよ。社員もまた会社でそれぞれ役割を担っているわけですから,私はオーケストラでいう指揮者みたいなものだと思います。
…だからいかに社員を元気にさせることが重要かってことですね。一人を単に一人と勘定しているようでは本当の会社の実力というものは見えてきません。

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冒頭で大谷將夫さんは,

職場で働く人間を大事にしたり,モチベーションを上げていって実力以上の力を出してもらうという人間に立脚した経営,これを人間主義の経営と言っていますが,これがいまの経営者は非常に弱いように思うんですね。

と仰っている。
 2006年に社長に就任した長崎運送(株)の再建時に掲げた,自己改革の六つのキーワードはこちら。

「明るく,元気に,前向きに,いまやる,頭をつかってやる,必ずやる」

 社長就任の前日に全社員を集めて話をした大谷將夫さんは,このキーワードを唱えるだけでなく,具体的な再建計画も全社員に伝えて,『一気に勝負をかけた』という。最初の三か月が土台作りと考え,『朝から晩まで「これじゃあかん」「君の考えはどうなんや」と叫び通し』だった。

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 人を動かすには,具体的な方策だけでなく,心に訴えかけるものが必要だと思う。
 ゴールが分かっていて。
 ゴールに向かう方法が少しでも見えていて。
 そして『やろう!』という気持ちがあること。

 モチベーションがあまり高くない子ほど,『効率的』とか『効果的』という言葉に惹かれてしまうように思える。そのくせ,それほど効果が出てこなかったりする。おススメの問題集や勉強法を聞いてくるけれど,頭の片隅で『この生徒は,これを使いこなせるか?』『生徒はラクしようとしていないか?』と考えながら,私はアドバイスをしている。

 私がコーチングを学んだ理由の一つに『どうすれば生徒のモチベーションを高められるかを知りたい』がある。クリフトンストレングスを学んだのもほぼ同じ理由だ。
 例えば,学習欲が1位の私は『知らないことを知る』『できなかったことができるようになる』ことそのものが楽しくてしょうがない。しかし,『学ぶ』ことの動機は人それぞれだ。どんな理由で,何によって突き動かされて,人は学ぶのか。それを知りたいと思ったのである。

 長崎運送(株)の社長に就任した大谷將夫さんは,『単身で現地に乗り込み、社員と共にする環境で陣頭指揮し』たそうだ。直接,社員と話をすることで,社長の手によって社員のモチベーションを高めていったのだろう。どんな言葉で社員のモチベーションを高めているのか,そこを詳しく知りたいと思った。

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人を動かす前に,まずは自分から。

「明るく,元気に,前向きに,
 いまやる,頭をつかってやる,必ずやる」

今あなたがやりたいことは何ですか?
六つのキーワードのうち,あなたが難なくできることはどれですか?

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