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9月24日 覚悟を決めよう

「1日1話,読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より,全日本柔道男子代表監督の井上康生さんです。
※肩書は『致知』掲載当時のものです。

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 ご存じの通り,2021年9月末をもって代表監督を引退される井上康生さん。2021年9月18日に更新されたオフィシャルブログでは,来季からの新しい役割・挑戦について触れ,

柔道の究極の目標は、柔道を通じた社会貢献です。この委員会でも少しでもその役割を果たしていけるよう活動してまいります。
 ーオフィシャルブログ 2021/9/18「新しい挑戦」より

と意気込みを語っていらっしゃいます。

 今日は,井上康生さんが選手や柔道教室で教えてきた「三つの言葉」の大切さ,そして「覚悟を持つ」ことについてのお話です。
 なお,『致知』の井上康生さんの記事の一覧ページの中に,今日のお話の記事がありますので,是非ご覧ください。
井上康生の記事一覧(致知出版社)

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 引用は最小限にしますので,気になる人は上のリンクから記事を読んでくださいね。

 『プロの条件』(致知出版社刊)という本の中に,仕事を成就するために欠かせないものとして「熱意」「誠意」「創意」という三つの言葉が紹介されていて,まさしくその通りだと思いました。以来,選手や柔道教室などでもその三つの言葉の大切さを伝えてきました。

目標を何が何でも達成するのだという「熱意」。
周りの人に対しての信頼や敬意といった「誠意」。
考えたり想像したりする「創意」。
何かを成し遂げるのに必要な三つの心構え。

 私に足りないのは「創意」。新しい発想というのがなかなか出てこない。でも,無いものを身につけようとするよりも,無いと分かっているからこそ周りに助けを求められるはず。「誠意」を忘れず,私より優れた資質を持っている人に協力を求めていけばいいと思う。もちろん頼りっぱなしにならないように。

 あと大事にしてきたのは覚悟を持つことです。
(中略)
 ただ,先週,平昌オリンピックのスピードスケートで金メダルを獲得した小平奈緒さんの講演会を聴きにいったのですが,彼女がこんなことを言っていたのです。
 自分はコーチによく覚悟を決めろと言われてきたけど,覚悟は外から言われて決めるものじゃない,覚悟は自分自身で持つものなんですと。

 この講演会以降,井上康生さんは選手やスタッフに対して,「覚悟を決めよう」ではなく「覚悟を持とう」と言うようにしたいと思ったそうです。

 東京オリンピックは「覚悟」を持てるかどうかの戦いだったのかも。そんなことが頭に浮かびました。コロナ禍で1年延期が決定し,中止という最悪の結果もあり得る中,『1年後に最高の自分で戦うために,それに向けてさらに1年鍛える』という覚悟を持てたかどうか。普通のオリンピックでさえ4年間という長いスパンで覚悟を持ち続ける必要がある中,コロナ禍という目に見えない不安との闘い。

「覚悟」って何なのでしょうか。

 私が思う「覚悟を持っている状態」とは,どんなネガティブな出来事もすべて受け止められる状態だと思います。
自分のミスはもちろん,周囲の人がミスをしたとしても動揺しない。
 何が起きても,目標を成し遂げるために行動する。
 良いことも悪いことからも,学びを得ること。

 そんな心構えが出来ている人の状態が,「覚悟を持っている」状態ではないでしょうか。

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あなたにとって,覚悟とはなんですか?
覚悟を決めて取り組んだことはなんですか?

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