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9月18日 悪いが良い,良いが悪い

「1日1話,読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」より,名古屋製酪社長の日比孝吉さんです。
※肩書は『致知』掲載当時のものです。

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 ポーション型のコーヒーフレッシュ,「スジャータ」って聞いたことないですか? そのスジャータを作っている「名古屋製酪」の創業者,日比孝吉さんのお話です。
 昭和六十二年に,ある大きなハプニング,事故が起こります。その事故の後,取引先のスーパーが温かい手を差し伸べてくれたお話,それとは逆の辛いお話も本文で読むことができます。

 このハプニング・事故が,その後大きなプラスになりました。

生産工程で不良品が続出して困っていたのが,その事故でピタッと出なくなったんです。(中略)だらしがなかった生産部門が,存亡の危機を迎えてしゃきっとしたんですね。あの事故では実質百数十億円の損害でしたが,ロスが出なくなったのを計算すれば一千億円以上の利益になったと思います。
 こういう事故,事件は他の食品メーカーを洗礼を受けていますが,それが会社の蘇生につながっています。みんなが必死になる。本気を出す。だから「悪いが良い,良いが悪い」。これが大事なんですね,命まで助かっている。

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 この言葉は,逆境に立たされたときの心構え,好調なときの心構えなのかなと思っている。

 逆境に立たされた時ほど,本当に信じられる人や仲間がはっきりしたり,これまでやってきたことを本気で見直したりしよう。逆境に対してきちんと向き合うことができたら「良かったこと・良い結果」につなげていくことができる。

 好調な時は,その道が自分に合っているとき,やり方が間違っていない証拠だと思うけれど,あとはその後の頑張り次第。油断すると足元をすくわれる。

 結局はバランスなのかなーと思う。「良い」と「悪い」の数直線が目の前にあったとき,今の自分はどのあたりの位置にいるのか。悪すぎたら辛いし,良すぎても危険。良いこと,悪いことにきちんと目が向いているかどうかが大事なのかと感じた。

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