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ロシュ、DEI目標を削除 トランプ政権の規制強化に対応

スイスの製薬大手ロシュの米国バイオテクノロジー子会社Genentechが、公式サイトからダイバーシティ・エクイティ・アンド・インクルージョン(DEI)に関する目標を削除したことが明らかになった。これは、トランプ政権の規制強化を受けた企業の動きの一環とみられる。

トランプ大統領は2025年1月21日に大統領令14173号「違法な差別の廃止と能力主義の回復」を発令し、連邦契約を通じて創設された職種におけるDEIプログラムの実施を禁止し、企業の「違法な」DEI慣行に対する調査を連邦機関に義務付けた。これを受け、多くの企業がDEI施策を見直している。

Googleは政府契約の新規ルールに対応するため、多様性を考慮した採用目標を撤廃し、ゴールドマン・サックスはIPO(新規株式公開)の条件としていた「多様な取締役会構成」要件を廃止、ターゲットも社内のDEI目標を取り下げる方針を発表した。

これらの動きは、企業が新たな連邦規制に適応するため、DEI戦略を再評価していることを示している。

一方で、DEIの縮小は企業文化や雇用の公平性にどのような影響を与えるのかについて、議論が広がっている。

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