ロシア軍、東部ウクライナ・ポクロフスク包囲を強化 補給線遮断を狙う

ロシア軍は、ウクライナ東部ドネツク州に位置する戦略的要衝ポクロフスクの包囲を強化している。同市は戦前約6万人の人口を抱えていたが、現在は約7,000人にまで減少している。道路や鉄道の要衝であり、ウクライナ軍の補給線維持にとって不可欠な都市とされる。ロシア軍がポクロフスクを制圧すれば、ウクライナの補給網が大きく混乱し、東部戦線でのさらなる攻勢が可能になるとみられる。

最新の報告によると、ロシア軍はポクロフスクへ続く主要な補給路を砲撃やドローン攻撃の射程内に収めつつある。特に、ウクライナ中部の主要都市ドニプロからポクロフスクへ通じる鉄道路線の掌握を目指しており、これまでの市街戦から包囲戦への戦術転換が進んでいる。ウクライナ軍を補給網から切り離すことで、戦力を弱体化させる狙いがあるとみられる。

この危機を受け、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ポクロフスク防衛を担う「ホルティツァ作戦戦略グループ」の指揮官にミハイロ・ドラパティ少将を任命した。指揮系統の強化により、戦闘の効率を高め、各部隊の連携を強化する狙いがある。また、ウクライナ軍はポクロフスク周辺の防衛を強化し、ロシア軍の進軍を阻止する構えを見せている。

ポクロフスクでは戦闘の激化により、市民生活とインフラが深刻な打撃を受けている。基本的なサービスが途絶える中、多くの住民が避難を余儀なくされている。都市の戦略的重要性が増すにつれ、戦闘の激化が予想され、さらなる被害の拡大が懸念される。

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