【音読キッズ】11月の保護者会
以下は音読キッズ2024年11月の保護者会の動画の前半30分をテキスト化したものです。
音読キッズ2024年11月の保護者会は、大人向けにお話しします。
予定としては、最初の30分で最近のスクールの状況についてお話しし、その後、私立女子中の受験対策についてお話ししようと思っています。
キッズスクールの子どもたちは小学校3年生や4年生が多く、そろそろ中学受験を考え始める年齢ですね。友達が塾に行き始めたと聞くと、「じゃあ私も行きたいかも」と思う子が出てきているようです。そこで、私立中学校の受験やその考え方について、家庭教師として普段保護者に話していることをここで共有しようと思います。
▼キッズスクールをつくった背景
最近感じているのは、キッズスクールという仕組みを作ってとても面白いなということです。少し歴史を振り返ると、6~7年前に東京の古民家で活動を始める前から、世田谷区で活動的な保護者と一緒に、家庭で塾のような学びの場を作ってきました。保護者の自宅を塾のようにして、近所の子どもたちが集まり、グループでサイコロ学習や音読、作文、マンツーマンレッスン、教育相談などを行っていました。そのような「マザーズスクール」がとても良いなと感じていたんです。
ただ、そういう学びの場をいくつも作ろうとすると、結局私一人では限界があると気づきました。そこで、その後は古民家の中で非営利法人を作り、子供たちと一緒に運営していきました。子供たちも「この場所で学びたい」と言ってくれたので、解体するまでが学びという方針で、イベントや寄付活動なども行いながら運営していましたが、最終的に受験など現実的な問題が出てきて解散しました。それでも、コミュニティを作ることへの興味はずっと持ち続けています。
家庭教師や塾の先生の役割としては、まず家庭の環境を学びに適した状態に整えることが大切です。家庭で勉強できないとなると、どうしても外部に頼ることが多くなり、経済的な負担も増えてきます。そこで、こういった保護者会を通して、オンライン上で交流しながら、家庭の学習環境を整えるヒントを共有できる場にしたいと考えています。
全国から集まった保護者が、ここで子育てについて意見交換し、疑問や悩みを共有することで、それぞれの家庭に合った学びの形が見えてくるかもしれません。
▼学習習慣について
学習習慣についても少し話したいなと思っていましたが、皆さんのお子さんは家で勉強するようになってますかね?私は少しずつ良い兆しを感じていて、「家で勉強し始めたかな」と思っています。
例えば、小学3、4年生の男の子で、最近興味のある本を読み始めたという話がありました。「ホッツェンプロッツ」なんて本を読んでいるらしく、兄弟でのやりとりも増えて、弟もすぐに反応して答えるようになってきたそうです。こうしてコツコツと続けていくと、やはり成果が出てくるんですね。
▼古典音読と脳への効果
また、最近ある脳科学者の方に取材に行ったんです。その方は「音読は大脳全体を活性化させるのでとても重要」だと話していました。特に意味の理解は難しくても、小学生の頃から音読を続けることで、脳の機能が広がるそうです。これを続けることで、思考する準備が整うとも言っていて、まさに学習の準備運動として最適だそうです。
さらに、低学年のうちは内容の意味を考える必要はなく、ただ言葉を音読することが大切だそうです。この取り組みを科学的にも認められたと聞いて、私も非常に嬉しく思いました。皆さんのお子さんも、音読キッズに参加していることでこの恩恵を受けているのではないかと思います。
また、古典を音読することについても少し触れました。古典を読むと、普段の日本語とは異なる脳の部位が活性化するため、外国語を学ぶ際のトレーニングにもなると言われています。これは今後もっと研究が進むといいなと思っています。
学習習慣の話に戻りますが、ただ音読するだけでなく、自分で考えて何をすべきか判断することも重要です。授業の中では、「今、何をするべきか」を生徒に考えさせる時間を作り、宿題や問題集に取り組む際も自分で判断する力を養っています。これによって、自分から考えて動く習慣が少しずつ身についていきます。また、学習習慣をつけるなら、夜よりも朝のほうが良いと思います。受験も朝行われるので、小学生のうちから朝に勉強する習慣をつけると効果的です。
▼押上での道場本部開設
スカイツリーがある押上駅周辺に、音読道場の本部を構えることが決まりました。押上は東京全体の中でもアクセスが良く、東京駅からは10~15分、上野駅からも10分ほどで着く立地です。これまで様々な場所で活動をしてきましたが、ここを拠点にして、本格的に活動を進めていこうと思っています。多摩地区や神奈川西部から通っているスクール生もいらっしゃるので少し遠くなってしまいますが、押上の場所は東京の中でも比較的多くのエリアから通いやすい場所だと考えました。なお、中央区での活動も続ける予定ですが、こちらをメインのベースとし、学習に使える教具や本をいつでも自由に利用できる環境を整えたいと思っています。
「リアルな場で学びたい」という方には、ぜひここを活用していただき、学びの場としてお越しいただけたらと思います。千葉や茨城、栃木からも比較的アクセスしやすい場所ですし、群馬や神奈川からも早ければ30分ほど、遠い場合でも1時間から1時間半程度で来られる距離です。私自身もそれくらいの時間がかかりますが、広く皆さんが通いやすい場にしたいと考えています。
そして、11月27日からは、この本部の整備に必要な経費をクラウドファンディングで募る予定です。クラウドファンディングは、皆さんからの支援をいただいて、この拠点をより充実した学びの場にしていくためのプロジェクトです。詳細については、今後お伝えしていく予定ですので、もし可能であればご協力いただけると大変ありがたいです。また、周りに興味のある方がいらっしゃいましたら、広めていただくだけでも大変助かります。
新しい本部の雰囲気や環境についても、決まり次第皆さんにお知らせする予定です。ここを学びの場として、子どもたちが集中しやすく、感受性が高まるような空間にしていきたいと考えています。また、私の知り合いの中にはモンテッソーリ教育を取り入れた空間作りに取り組んでいる方もおり、そういった方々の空間作りのアイディアにも共感しています。これまで私自身が古民家で学びの場を提供してきた経験や、独自の空間作りのノウハウも取り入れながら、新しい場を作り上げていければと思っています。
これからも「音読道場」を皆さんにとって、学びの基盤となるような場所にしていくべく、精一杯努力していきますので、どうぞ楽しみにしていてください。