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webデザイナーってデザイナーなのだろうか

昔からパソコンや絵が描くことが好きで「パソコンでデザインする人」になりたい気持ちを持ちつつ、ひょんな縁から「web制作会社」に勤めることに。もうすぐ業界に10年はいます。10年で技術もトレンドも世の中の流れも働き方も大きく変わりました。webデザイナーやエンジニアといえば専門職だったが、昨今のデジタル・SNS普及やコロナ禍もありとっても新規参入しやすい業界へ。

10年間様々な人を見てきて、思ったこと感じたことは、webデザイナーってデザイナーって呼べるのだろうか。という疑問。

デザイナーの定義

デザイナーの定義は多種多様に加え人それぞれである。とても極端な話、バナーをリサイズをしただけでもSNSフィード投稿を作るだけでも「デザイナー」と呼ぶ人もいる。資格も不要で自らが「デザイナー」と名乗れば、今日から一応は「デザイナー」なのである。ピンキリの世の中です。

わたしが考えるデザイナーとは【クライアントの抱える課題や想いの本質を“自分ゴト”と共感し、解像度をあげ見える化する問題解決のひとつの手段】だと思っている。
「表面的なデザイン」には意味がなく、いかにクライアントや制作背景を知ることが大切だと思っている。そのため一般常識礼儀・コミュニケーション能力・人への気遣い・思いやり・プレゼン能力・魅せる力 など一般のビジネスパーソンと変わらない知識は必要不可欠であり、常に努める必要がある。
デザイナーの自由とは“ある程度自分が形成されてから”。

webデザイナー

その中でwebデザイナーは、本質的なデザインの意味を理解してる(理解しようとしてる)人材が非常に少ない印象です。
なぜそうなっているのか?っていう疑問に対する答えは明瞭であり、単純に教わってこなかったから、webデザイナーという職はパソコンで綺麗なものを作る人という印象が強いなどが答えが上がると思います。
“webデザイナーになりたい人”の心理面も想像に難くないので、余計に本質を理解しようとする人は減っているのかもしれませんね。世の中の仕事への姿勢や流れも大いに影響しているでしょう。
もちろん全員がそういう訳ではなく、自ら気づき勉強する人も一定数いますがとても少数派ですね。
webは単純にクライアントの課題解決手段のひとつであり、それが完結ではないです。

まぁ…世の中が“webデザイナー”にどこまで何を求めるか期待するのかは不明ですが、一個人とすればデザインと関わるなら、自分の仕事の源流を興味や勉強するのは当然、、通る道だと思ってます。

制作会社に勤めているとクライアントの悩みは、単純に「webサイトリニューアルしたい・ECサイト作りたい」ではない事が多々ありますし、クライアントからも「何か」を求められる事もめずらしくなく。
一概にwebデザイナーと言っても、デザインするだけでなくマーケティングの知識やコーディング知識、SEO知識、ディレクション能力も一通り当然求められます。なぜならそれがデザインに必然的に繋がってくるからです。
「わたしはデザイナーなので」とか言い訳する人も沢山見てきたが、ぶっちゃけナンセンス、言い切るデザイナーなら本質を理解するデザインをしてほしいが出来ない現状なのですぐ退職する人も多いです。
そしてそういう「デザイナーなので」とよく分からず凝り固まってる人は、日常業務でも扱いにくい人材になり、先輩やクライアントから指摘されることや修正作業などに対して異常に嫌悪感なども抱いており、デザイナーというかアーティスト気質?で勘違いしてる人も多い。
しかしこの問題も起こるべくして起こることであり、その根深い問題はやっぱり「教わってない」「webデザイナーになりたい要因」「イメージへの固執憧れ」の気持ちが大きいのだろう。あとはどんな仕事を経験してきたかのキャリアや環境要因も考えられる。
webだけしてる・少しかじったデザイナーが「クリエイティブ」という言葉を使う人はサムイので、後輩が言い出したら止めてました。

webデザイナーの歯痒さ

webデザイナーは圧倒的にロゴ作れない人が多いです。そもそもAIを使えない、フォントや文字組を知らない人、RGB/CMYK 解像度を知らない人も多いです。それが悲しい現実です。
ですが働いているといつかは「ロゴを作ってほしい」「ビジュアルを作る必要がある」「撮影の必要がある」「提案してほしい」「コンセプト開発」など【webデザインの範疇*を超えた仕事】の依頼も多く。
なぜならクライアントは「デザイナー」として見ているからであり。
*…webデザインの範疇は曖昧ですが「webデザインをするだけ」と考えている人のことを指しています。

そうなってくると、やっぱり普通のwebデザイナーじゃ作れないんですね〜。
もちろん見よう見まねで作ることは出来ますよ。でもそれは「表面的なデザイン」なんです。“それっぽい”フォントを組み合わせたり、写真を組み合わせたり。クライアントは大抵分からないのでOK出ることも多いですし、世の中にはコンセプトもない雰囲気ロゴも多いのでなんとも言えませんが。

web“デザイナー” って難しい。正解は人ぞれぞれ。

グラフィックデザイナーとwebデザイナー

一般的には紙かwebの違いだけなイメージですが、お互い専門職であり、全然、天と地ほどかけ離れています。
グラフィック→web web→グラフィック どちらも転職や学ぶのは難しいですが、圧倒的に前者のグラフィック→webの方が簡単です。
「え、web→グラフィック転職や学ぶとか信じられない!」と考える人も多いでしょうが、、、個人的には「デザイナー」はグラフィック知識が長けている人に限られる気がします。

グラフィックは0から作り出すことが多いので自ずと「本質や考える力」が日常で鍛えられ備わっていく、見える化するために技術を磨くイメージに対し、
webはある程度御膳たてされた状態から作り出すことが多く、準備された素材に対して、UI/UX・導線 SEOなど考慮しながら「組む」イメージである。
つまり、グラフィックは0→1 webは1→2 という仕事

デザインという面で見ればやっぱりグラフィックはすごい。webには真似出来ない技術も知識も沢山あります。グラフィックの巨匠は多くいますがwebの巨匠は居ないですもんね。
ただグラフィックを生業とし食べていける人も年々減少し事務所も縮小や閉鎖ところも多く。今生き残っているグラフィッカーは厳しい時代を生き抜く職業ですね。

グラフィックの良さもあり、webの良さもあり、どちらも凄い!が、
水と油のような存在であることも変わりなく。
距離が近くとても似ているようだが、思想は交わることのない存在です。

余談ですが、仕事で尊敬できる人は現役グラフィッカーや経験してきた人ばかりでした。仕事への考え方の深みがやはりwebとは違います。

まとめ

webデザイナー過多と呼ばれる時代ですが、それは「表面的なデザインをする人」「webデザイナーになりたい人」が過多であるだけです。web業界に対し辛辣な意見が多くグラフィック忖度っぽい記事になりましたが、昨今のwebデザイナーには思うところが多く、webデザイナー数多いますが個人的には簡単になれる職ではないです。グラフィック web限らずデザイナーもピンキリですし、制作会社や個人の思想に左右される職業です。同じく案件もピンキリです。

そして紆余曲折あり…制作会社を辞め半ニート生活ですが、グラフィックを学ぶスクールを探し中です。グラフィッカーで仕事していく訳ではなく、自分が今後したいことやデザインの仕事に関わっていくということは、グラフィック知識があった方が有利で説得力が増すからです。今後も邁進します。

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