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研究発表をするかのように感じた事を話す日

1月4日。今年最初の鍼の日。
ほんとうは6日から診療を初める予定を、私の治療のサイクルに合わせて開いてくださった。特別扱いなのかしら?ありがたいや。
途中、自転車で50分かけて来たという学生さんらしき男の子?(カーテンでしきられているから、声と話してる声しか聞こえない)が来て、本日の診療は2人だけで終わりのようだ。

約2時間しっかりほぐしていただいて、今日鍼はなし。料金は少し安くしてくださってちょっぴりラッキーな気持ちだが、鍼打ってないし…と、思いなおす。が、寒さで固まりやすい私の肩の為に、わざわざ開けてくださったのだもの先生の思うがままで宜しくお願いしますと、再び謙虚に思いなおす。

鍼の日はお喋りをするのも楽しみの一つ。
お正月三ヶ日すら全く外に出ない私は、部屋の中で好きな事をしている時間が楽しくて、人に会わなくても全然平気なのだけど、お喋りは嫌いじゃない。
とくに、鍼の先生やリハビリの療法士さん達は話しを聞くのも治療のうちなようで、上手に話しを聴いて下さるから心置きなくお喋り出来る。

この日は声の調子が力強くなったなぁと思いながら、お皿を洗いながら左手で食器が重ねられるようになった事や、お風呂掃除する時にしゃがんで左手を浮かして床をゴシゴシしてたのが、左手を膝に乗せて後ろに肘を曲げても痛くなくなり、力を入れられるようになったから掃除がしやすくなったという話しをした。
普通なら当たり前に出来る事なので、他の人に話してもピンと来ないようで反応が悪かったり、もとすればやたら同情されちゃうような事も、身体の仕組みや麻痺で動かない状態を知っている先生方を相手に話すのは気が楽だ。反応が専門的で共感して下さるポイントも、私に寄り添って下さる度合いも専門家ならではなので話しやすく、麻痺を持つ患者の日常生活という研究発表してディスカッションしているような感じで面白い。
そして、凄く感動してくれるから話してて気持ちがいい。

鍼の先生いわく、麻痺で動かなくなった部分は機械で言うと部品の故障ではなく、動かすシステムの故障なのだそう。新しくシステムを構築して部品に指令を出して部品が動くようになる。しかも、動かせない間に部品の動きが鈍くなってしまうから、動かなくても動かし続けなくてはいけないのだと。

赤ちゃんが歩く事を覚えて自然に歩けるようになるような事を、成長ホルモンが出ていない大人がするのだから感動的だよね。すごい事だよね。と、お互いに感動する。
先生の声が嬉しそうに輝いていて、ほんとうに人の身体のしくみを考えて、治療をする事が好きなのだなと感じる。
かっこいいな。

こうゆう風に話しているのも、きっと治療の効果を高めているのだろうなぁ。

 1月4日にしてやっと近所の氏神様に初詣。
 かたい桜つのぼみを見ながら、春にはもう少しいろいろな事がすすんでいますようにと願う。


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