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話せなくても、温もり&こころが伝わる「手当て」

ラッキーババアのオンババです。
去年2月(そろそろ、ちょうど1年前!!)、狂犬ツアー@高野山に参加しました。初めての狂犬ツアーに一人で参加して、狂犬に噛みつかれやしないか?!w ドキドキしつつ、少し心細く思っていたところに、とてもフレンドリーに声をかけてくれたのがたまちゃんでした。
(たまちゃんの温かな雰囲気・笑顔に癒され、緊張がほぐれました!)

今日は、そのたまちゃんが書いた下記投稿を読んで思い出した、
「「手当て」に関する、ある先生とのやりとり」について、書きます。

その先生と出合ったのは、私が学生の時でした。
普通に生きていたら、私の人生において出会うことは無かったであろうその先生と、いろいろなご縁&幸運が重なって出会いました。
(ラッキーババア、若かりし頃からラッキーガールw)

偶然出会ったその先生は、学生はもとより、国内外のトップクラスの研究者からも慕われる先生で、特に目立った成績・成果も残せていない私が、この先生のお役に立つようなことは一生無いと思っていました。
(学識だけでなく、経歴、人間性やその他の要素含め、とにかく遠い存在、
 限りなく「雲の上の存在」に近かったです。)

その後、社会人として働き始めて10年以上経った頃に、ひょんなことからその先生と、久しぶりにメールで連絡を取ることになりました。
その際、
・先生のお母さまが数年前に脳梗塞で倒れ、会話もままならず、
 長く寝たきりになっていること
・直近では、一時血圧が著しく低下し、脈拍も下がって、
 主治医からは、家族に会っておいた方が良いと言われたこと
 (回復が見込めない状況であること)
を知りました。

*以下、本稿に出てくる先生とのやり取りは、全てメールです。

刻一刻と別れの時が近づいている状況で、「覚悟はしているけれど寂しい。親孝行したいとと思った時には親はいない、という言葉が身に沁みる。」とおっしゃった先生。当時入院されていたお母さまは、なんとか小康状態を保っている状況で、(先生は)ご自宅から病院まで片道数時間かけて、できるだけ会いに行かれているとのことでした。

調度そのころ私は、頭蓋仙骨療法(Craniosacral Therapy)という、「人の体に優しく触れて、 受け手自身の自己治癒力に働きかける手技」の勉強をしていたこともあり、以下の趣旨のメールを先生にお送りしました。

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・(お母さまの意識レベル低下に伴い)
 お見舞いする家族にできることが限られる状況の中で、
 先生もさぞお辛いこととお察しするが、
 今はできるだけお母さまのそばに付き添われて、
 お母さまに手を添えて差し上げるのが何よりのことではないか。

・私自身、頭蓋仙骨療法を学ぶ中で、本当に軽く手を触れているだけで、
 人の体が緩むことを体験し、改めて「手当て」の効果を実感している。
 →今は、ご家族の皆様で一緒に過ごされること、そして「手当て」を
  して差し上げることがなによりのことであるように思う。
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このメールに対して、先生からは以下の趣旨の返信がありました。

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・手を触れている時に相手の気持ちが安らぐことを、先生ご自身、
 つい最近気が付いたところ。(遅すぎた。)

・お母様の手を取っているとお母様の呼吸が少し落ち着くことや、
 もうあまり手も動かせない状態なのに、手を放そうとしない感覚がある。

・以前は、あまり長い時間病室にいると、お母様が疲れるだろうと思い、
 早め早めに帰っていたが、この頃はできるだけゆっくりいてあげようと
 思うようになった。(といっても、1時間程度になってしまう。)

・(「手当て」について)
 「不思議ですね。何も言わないのに、何も言えないのに、
  こころが伝わってくるのです。そのような気がします。」
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この先生からのお話(メール)に、私は胸が一杯になりました。

先生は、このメールを未明に送ってこられて、そのような時間にメールを書いていただくきっかけを私自身が作ってしまったことに、申し訳なく思いました。
そこで、私から、再度以下の趣旨の返信をしました。

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・メールへの御礼&お詫び

・お母さまとのお話に胸が一杯になったこと。

・(頭蓋仙骨療法の学びから)
 お母様のお腹(おへそから指3本分下あたりや、肋骨の下あたり)に
 手を添えられて、お腹・内臓を温めて差し上げると良いかもしれない

 という提案。*衣服の上からでも、全く問題なし。

ご返信に及ばないこと。
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毎日のように遠い病院に通われて、先生もさぞお疲れだろうと思い、
少しでもゆっくりお休みになれると良いなと...思っていた矢先、
またまた翌未明に、先生から次のご返信が届きました。

返信せずにはいられません。
昨日母のところに行って、貴女のおっしゃるとおりにお腹に手をおいてやったら、
何か言いたそうに口を動かし、なんだかほっとしているように見えました。
しばらくすると、それまで開いていた眼をゆっくり閉じて、すやすやと眠りについたように見えました。

本当に安心しているかのように見えました。

ありがとうございました。
心より御礼申します。

先生からのご返信

その先生は、とても大きな「手」を持っていらっしゃいます。
物理的な手の大きさもさることながら、お母さまからすると、かけがえのない息子さんの大きな手で「手当て」してもらえたことが、何よりも嬉しかったのではないかと...

先生のお役に立つようなことは一生無いと思っていた私が、先生とお母さまの、別れ間際の大切なひと時にお役に立てたこと。辛い状況ではあったものの、嬉しく思いました。「手当て」を学んでいて、本当に良かったなと。

そういえば私自身、子供の頃に、祖父母の家で風邪をひいて寝込んでしまった時に、祖母が私の身体(背中)に手を当ててくれ、とても気持ち良く、なんとも言えない安心感を感じたことがありました。

「大切な人の身体に、そっと手を添える。」
何の道具も要らず、とても簡単なことですが、この「手当て」によって、人の温もりが伝わり、こころが伝わり、「手当て」する人とされる人の幸せにつながります。

日本には「手当て」という言葉や文化があること、本当に素晴らしい!

以上、冒頭のたまちゃんの投稿を読んで思い出したエピソードでした。


ここから少し余談ですが...

今回の投稿のきっかけとなるnoteを書いたたまちゃんは、自身の経験をきっかけに看護師になり、現在は、終末期の病棟で看護師として勤務しています。そんなたまちゃん、オンラインでの有料サービスとして、「大切な方を亡くされた方のご相談」や「病気のご家族に関する相談」を受けています。

ここでたまちゃんのことが気になった、そこのあなた!
これも何かのご縁。(ラッキーババア経由のご縁w)
ぜひたまちゃんのnoteや下記サイトを確認してみてください。
もちろん、相談を必要としている方は、たまちゃんに直接連絡してみるのも良いと思います。
きっと何かのヒントが見つかります!

ちなみに...
脱デフレ、良いサービスを、高単価で提供すべき!と思っているオンババ、上記サイトに記載のあるサービス料(本稿執筆時点)は、プライシングが適切でなない(安売りし過ぎ!)というツッコミを本人に入れていることをお伝えしておきます。
(たまちゃんがこれまで蓄積してきた経験&専門性を考えると、
 こんなに安売りすべきでない!!!
 本サービスを継続的に提供し、より良いものに発展させていくためにも、
 もっと高単価であるべきです!!!)
よって、料金は近々?!変更されるかと!

私にしては長めの投稿、最後までお読みいただき、
ありがとうございました!

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