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「マル獄製品」に感動し、考えたこと

24年9月に函館に行った際、「マル獄製品」を手にする機会に恵まれました。


1.「マル獄製品」とは?

「マル獄製品」とは、函館少年刑務所で受刑者により作られている「マル獄シリーズ」の布製品(前掛け、手提げかばん、小袋など)のことです。

「函館市公式観光サイト」でも紹介されています:

私がこの「マル獄」製品を初めて手にしたのは、函館ロープウェイの売店(初函館初日)でした。その後、上記「函館市公式観光サイト」でも紹介されている、函館少年刑務所の目の前にある、「刑務所作業製品展示場」(店舗併設)にも行きました。(初函館2日目、スタディーツアー参加前に訪問。)

2.「マル獄製品」オンババ感動ポイント

函館ロープウェイの売店で初めて、マル獄製品の「エコバック」のサンプルを手にしたのですが、その作りにとてもとても感動しました。

マル獄製品「エコバック」 オンババ感動ポイント:
・全体的にとても丁寧に作りこまれている。(縫い目がきれい!)
・紺地に赤のステッチも良き。

ワンポイントにマル獄マークがついてます
赤丸部分: 布の端がほつれないようきれいに袋縫いされてます。
橙丸部分: 持ち手が縫いつけられている部分、きちんと補強されている!
内ポケット(この中に収納)もとてもきれいに作られている。(マル獄マーク付き)
エコバックの丁寧な作りに感動したオンババ、
その場でエコバックをババア買い!
こちらは「刑務所作業製品展示場」で購入した、リバーシブルの手提げ袋。
こちらもすべてのミシンのラインが美しい!
ポケットも丁寧に取り付けられています。(マジックテープ付)
柄を内側にして利用すると、このような感じ。ついつい中をのぞきたくなるw

「刑務所作業製品展示場」は、マル獄製品以外にも展示・販売されているものがあるのですが、時間が足りず、他のものはほとんど見る時間を取れませんでした💦

3.「マル獄製品」に関して思った&考えたこと

①「マル獄製品」、価格設定間違ってる!(安すぎ)

上記エコバックは約600円、リバーシブルのバックは、2,470円(いずれも税込)です。
前述のとおり、とてもとても丁寧に作られているこれらの製品。
特にリバーシブルのバックは、私が作ったら、1つ完成させるのに、2日(作業時間8時間/日×2日=16時間)は軽くかかりそうで、はっきり言って、安すぎます!!!
私だったら、長時間かけてこれだけ丁寧に作ったものを、たった2,470円で売る気になんて、到底なれません!!!

慣れたら/分業したら、1日当たりの製造数は当然上がるとは思いますが、
原価も発生しますし、この値段で売っていては、生活もできないかと...
(生計を立てることは考えられていない値段設定だとは思いますが。)

②「刑務所作業製品展示場」営業時間が短くて残念

こちらの展示場(売店)、営業時間が10時~16時(土日祝日を除く)となっています。
展示場(売店)の方も公務員(?)でやむを得ないのかと思いますが、スタディーツアーが終了時刻が16時を過ぎていて、スタディーツアーの後は、この展示場に行くことが出来ませんでした(>_<)
追加で見たかったもの・購入したかったものがあり、とても残念です!

③ 通販があると嬉しい

上記のとおり、スタディーツアー終了後、売店に行けなかったため、通販で買えると嬉しいのですが...現状、通販はやっていないようです。
そこまでの需要が無いとみているのか、製造量を増やせないのか、そこまでして売上を伸ばしたいと思っていないのか、理由はわかりません...

④ 受刑者自ら販売する機会があると良いのでは?

流石に、函館少年刑務所に併設されている「刑務所作業製品展示場」(=塀の外)で、受刑者が販売する、ということは難しいかと思いますが...
そうであれば、刑務所内のマル獄シリーズ製造場所近くに、販売スペースを設けて販売してはどうでしょうか?
(例.受刑態度の評価が高い受刑者や、出所間近の受刑者を販売員とする。)

刑務所には、平日は毎日のように見学者が来ているとのことで、作業スペースに売店があれば、見学者の中にはその場で(マル獄製品が製造されるすぐ横で)購入したい人もいるように思います。
販売コーナーで、見学者(購入者)とのやり取りを通して、例えば製品に関する感想を得たり、新たなアイデアに繋がったりすることも考えられますし、このような体験は、出所後にも役に立つように思いました。
もちろん、いろいろ課題もあり、簡単には実現できないと思いますが...

⑤ もっと単価の高いモノの製造に取り組むべきでは?

①に関連しますが、これだけ完成度の高い製品を生み出せる技術を、もっと単価の高いモノづくり(将来、生計を立てるのに直接役に立つモノづくり)に活用できないものかと思いました。
例えば、どこかの伝統産業品の製造技術を学び、インバウンド向けに商売するなど...
これも簡単ではないと思いますが、製造するものについても受刑者自ら考え、原価計算や収支計算も自身で行う、というような取り組みも一案だと思いました。
(原価計算をして、闇バイトや金融犯罪等の方が手っ取り早いと思われると困りますが...)

以上、「マル獄製品」を手にして思ったこと・考えたこと(マーケット感覚が足りない、etc…)の共有でした。

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