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小学生でもわかるビジネス書要約〜新しい経営学編〜

こんにちは。おなつです。

わたくしごとですが、4月中旬にCS室ホスティンググループからホスティング事業部マーケティングチームへ配属となりました。
入社してから1年半お世話になったCS室から卒業して事業部にジョインすることとなり、年甲斐もなくワクワクしております。

さて、前回に引き続き今回もビジネス書の要約をしてみましょう。
今回は「経営学・ビジネスモデル」を勉強できるこちらの本。

新しい経営学(著:三谷 宏治)

ボストンコンサルティンググループやアクセンチュアで経営戦略コンサルタントとして活躍してきた著者が、“専門分野の寄せ集め"だった経営学を
ビジネスの目的別に再構築した
本です

私の特に魅力に感じた本書の特徴は以下2つです。

1.網羅性・体系性が高い
一つ一つはどこかで聞いたことのある事業開発・経営の話ですが、それらが体系立って網羅されており、事業経営に関する解像度がグッと高まります。まず抑えておくべき、基本の教科書って感じですね。

2.ビジネスモデルを描く演習が22題がある
独自のビジネスモデルを有する企業を題材に取り上げ、そのビジネスモデル図を描きだすための演習のページがあります。
読んで分かったつもりになっても、演習になると能動的に調べ、整理が必要となるので、アウトプットまでセットでおこなえます。

それではさっそく要約に入りましょう。

著者について

東京大学 理学部物理学科卒業後、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、アクセンチュアで19年半、経営コンサルタントとして働く。
1992年 INSEAD MBA(欧州経営大学院 経営学修士)修了。
2003年から06年 アクセンチュア 戦略グループ統括。
2006年からは子ども・親・教員向けの教育活動に注力。現在は大学教授、著述家、講義・講演者として全国をとびまわる。
『経営戦略全史』(2013)はビジネス書2冠を獲得。永平寺ふるさと大使。

要約

序章(経営学とビジネスモデル)

本書は日本のビジネスモデルの革新と言われる江戸時代前期の呉服屋・越後屋(現在の三越)の紹介から始まります。
薄利多売・顧客第一・両替商・持株会社をつくり、歴史の波にも負けず三井財閥を作り上げた革新的なビジネスとなります。

経営学といわれるものは様々な学問(6分野×2レベル)の寄せ集めとなります。

6分野
・経営戦略:企業としての経営理念・ビジョン・事業戦略・M&Aなど
・マーケティング:市場戦略
・アカウンティング:財務会計、管理会計
・ファイナンス:資本調達と資本政策・事業価値評価と意思決定
・人・組織:組織管理、人事管理、リーダーシップ、文化(企業、組織)、ナレッジマネジメント
・オペレーション:製品特性、オペレーションマネジメント

▼2レベル 
・会社レベル
・事業レベル

表にすると以下のようになります。

6分野×2レベルの表(本書より引用)

また、ビジネスモデルの4大要素は以下があります。
本書ではこの4つを章立てで説明しています。

1.ターゲット:誰に対して
2.バリュー:どんな価値を
3.ケイパビリティ:どうやって提供するのか
4.収益モデル:採算はどうとるのか

これを最初の越後屋の呉服業でのビジネスモデルに置き換えてみると以下のようになります。

越後屋の呉服業でのビジネスモデル

この4要素は深く繋がっています。越後屋はビジネスモデル全体が他の競合と異なるため、真似しにくい特徴がありました。

次の章からは各ビジネスモデルの要素の説明へと入ります。

1章 ターゲット:誰を狙う?

「ターゲット = 顧客だけ」ではありません。
さらに顧客自体も使用者・意思決定者(その商品を購入すると決める人)・支払い者などに分かれます。

たとえば製薬企業がターゲットとする例をみると、ターゲットは医師のみでなく、厚生労働省・健康保険組合・病院の薬事委員会・薬局・医薬品卸など多岐に渡ります。

CGM(顧客生成型メディア)の代表的例であるクックパッド。
これは調理レシピを利用者が作ってくれます。そのため、「投稿者」がターゲットとしては大切ですが、その投稿を見るのは「閲覧者」です。閲覧者がいてこそ投稿者のヤル気は出ます。
またCGMは無料のサービスであることも多く、広告が収益を支えています。
投稿者・閲覧者・広告主の全てが「ターゲット」になります。

※CGMの例:Twitter・Youtube・@cosme・食べログ・Yahoo!知恵袋など

やみくもに「とにかく売れ!」では攻め先がわからず迷走します。
ターゲットを見極め、組織全体を向かわせることが事業計画としての第一歩となります。

■任天堂の例

多くの関係者を一堂に集め、なんらかの取引のインフラを提供することを「場」と呼びます。(劇場・中古市場・競技場etc…)
消費者向け場ビジネスの先駆的事例として任天堂をあげてみましょう。

1980年ごろ、アメリカのアタリが起こしたゲームソフトの開発・販売により、爆発的な売れ行きとなったスペースインベーダー(全世界100万本販売)やパックマン(全世界700万本販売)。
その大ヒットが裏目となり低品質ソフトの濫造が起き、1983年アタリショックという市場崩壊が起きました。

同じ年に任天堂は家庭用ゲーム機、ファミコンを発売します。
アタリショックから「つまらないソフトを野放しにしない」ということを学んだ任天堂はゲーム機というハードだけでなく、ゲームソフトそのものの品質を高く保ち続けることを第一に考えました。

● ゲーム機自体は普及のために安く売る。アタリのゲーム機は24,800円だったがファミコンは製造原価の14,800円。

● ゲーム機の普及までは自社開発のおもしろいソフトで牽引。「ドンキーコング」「マリオブラザーズ」など。

● ゲームソフトの定価は5,800円と高め。そこからのロイヤリティ(権利の使用料)で収入を得る

● サードパーティソフト(ゲーム機本体を作っている会社とは無関係な、ゲームソフトを作っている会社)はライセンス制・事前審査あり。当時はハドソン・ナムコ・カプコン・タイトーなどの大手。

● ソフトを格納するROMカードリッジは任天堂への生産委託方式をとる。1本2,000円の前払いかつ最低発注数1万本として過剰生産を牽制

発売半年後から急激に売上を伸ばし、1年半で200万台以上を売り上げる大ヒットとなりました。
ソフトにおいては「スーパーマリオブラザーズ」「プロ野球ファミリースタジアム」(ナムコ)「ドラゴンクエスト」(スクエニ)などが大ヒット。現在も人気の作品となります。
1985年には北米市場にも参入、家庭用ゲーム機市場を復活させました。

ユーザーはゲーム機でなく(そこで遊べる)ゲームソフトを買うため、有象無象の低品質ソフトではなく、著名な人気ソフトが重要です。
そのため、ファミコン(任天堂)の場ビジネスとしてのターゲットはユーザーと大手ソフトメーカーとなります。

任天堂が他の競合を退け優位に立てた理由は自社とその関係者が安心して投資し、利益を享受できる「共生システム」としてのプラットフォームをつくったことでした。

では任天堂ファミコンのビジネスモデル図を描いてみたいと思います。

任天堂ファミコンのビジネスモデル図


2章 バリュー:提供価値は何?

ターゲットが決まったら、次はその相手になんらかの価値を提供する必要があります。
ターゲットに提供すべき価値を「バリュー」と呼びます。
それはニーズ(欲求)の裏返しであり、必要なものが価値となります。

ここで皆さんお馴染み「ドリルの穴理論」が登場します。
「工具店にドリルを買いに来た人が本当に欲しかったものはなに?それはドリルではなく穴そのものだ。」なんてよく聞きますね。
この場合ドリルは「ニーズ」、穴はニーズの一段上の欲求「ウォンツ(購買の目的)」と呼ばれます。

たとえばこれをDIY用のドリルに変えると、登場人物が親となり、以下のような設定にもなるかもしれません。
ニーズ:上手に穴があけられる格好いいドリル
ウォンツ:子供たちから「パパかっこいい」の眼差しを受ける

ターゲットのニーズを知るにはウォンツも視野に入れなければなりません。

また、商品のバリューには使用価値交換価値の2種類があります。

1.使用価値:それを使ったらどれくらい嬉しいのか

使用価値には3重の基本構造があります。

・中核価値(それがないと買わない):基本機能
・実体価値(それがあるのものを買いたい):品質、ブランド、デザイン、特殊機能
・付随価値(そうだとちょっとうれしい):保証、アフターサービス、信用力

使用価値の構造



ここでニチバンのテープカッターの例を見てみましょう。

「セロテープ」や「テーピングテープ」で知られるニチバンは2010年テープカッター「直線美」を発売、1年で3万台、5年半で累計60万台以上を売り上げました。

従来のテープとの違いは「切り口がギザギザでなく真っ直ぐであること」。
ユーザー調査によると約4割が見た目が気に入らない、ほこりがつきやすい・剥がすときに縦に裂けるなどの不満がありました。
ニチバンでは真っ直ぐに切れ、指が触れても怪我をしない刃を完成・特許を取得しました。

使用価値は同じ「テープを切る」でも、「真っ直ぐ綺麗に切れる」という実体価値があると価値が変わります。

私もちょっと気になってしまいました。

2.交換価値:それを手に入れるのにいくらかかるのか

使用価値は人によって異なります。
テープの例だと、テープの切り口なんてどうでもいい人にとっては「直線美」にプラスの価値は感じません。
逆にこだわりのある人にとっては使用価値が高いので、値段が高くとも、(高い交換価値)購入してくれます。

交換価値は時と場合によって大きく変わります。
需要(買いたいの総量)> 供給(売りますの総量)の場合に値段は高くなり、逆なら安くなります。

使用価値が一定でも、交換価値は変わることがあります。

ではニチバン「直線美」のビジネスモデル図を描いてみたいと思います。

直線美のビジネスモデル図


3章 ケイパビリティ:どうやって価値を提供する?

あるターゲットに特別なバリューを提供することが事業の目的だとすると、ケイパビリティはそれを遂行するための能力を意味します。

ケイパビリティ = オペレーション(運用方法・仕組み)× リソース(経営資源)となります。

ケイパビリティ=オペレーション×リソース

1.オペレーション

「どうやって商品・サービスを作るか、運ぶか、売るか」のプロセスやノウハウ・組織にあたるものです。その中核はSCMCRMで出来ています。

  • SCM:サプライチェーン・マネジメント。製品が作られて消費者に届くまでの一連の流れを管理すること、またはそのシステム。
    製造や販売の過程を最適化する。

SCMの例
  • CRM:顧客関係性マネジメント。「顧客管理」をカッコ良くした言葉。
    顧客との関係性を最適化する。

 CRMの例

2.リソース

働くヒト・設備・良い原材料・資金など。
リソースの根幹は「ヒトのモチベーションとスキル」です。

どんなにオペレーションが優れていても、ヒトが弱ければ一瞬で企業や事業は負けてしまいます。スキルは研修・OJT(企業内教育)で伸ばせますが、そのスキル習得の根源でもモチベーションは重要です。

ここでは原田左官工業所の例を挙げてみましょう。
左官とは建物の壁や床、土塀などを、コテを使って塗り仕上げる仕事、またそれを専門とする職種のことです。

通常4~5年は見習い期間のため、コテを持たず下働きとなりますが、原田左官工業所ではいきなりコテを持たせ壁塗りを実践させます。
一流職人の壁塗り動画を見せ、同じ塗り方にトライします。もちろんうまくはいきませんが、自分の塗り姿を撮影し、見本と見比べることができます。
徹底的に真似をすることで、半年かかっていたスキルの習得がわずか1ヶ月でできるようになりました。

現場でのOJTではなく練習場での訓練のため、どんどん失敗ができます。手本(モデル)と比べて差が直感的にわかります。
こういった手法を「モデリング手法」と言います。

「真似」が「面白さ」につながる「モデリング手法」は若者のモチベーションを上げる役割があります。

  • 見習い期間にコテを持てず、下働きしていたらみんな辞めてしまう

  • 材料が軽量化され下働きが不要になった

  • ベテランの高齢化により技の伝承ができなくなる

といった状況から、職人に憧れる若者にとっても、若者を求める職場にとっても、この短期育成方法は必然であったと言えます。

ではここで原田左官のビジネスモデル図を描いてみましょう。

原田左官のビジネスモデル図

なお、本書では「リソースよりもオペレーションが先」としています。
先に「リソース」から考えると、今手元にあるヒト・モノ・カネでなんとかしようという発想になるからです。

あるべきオペレーションを考え、それを実現するためのリソースを導き出す必要があります。そして、リソースが足りないなら、鍛え上げるか調達するしかないのです。

4章 収益モデル:どうお金を回す?

いくらターゲットやバリューが素晴らしくても、お金がなければそのためのケイパビリティは作れません。

お金を回すのに必要な収益モデルについては「対価とコストが見合っているかを考える」ことが必要です。
式は以下となります。

損益 = 売上 - 費用

売上・費用については以下の通りです。

売上 = 販売単価 × 数量(売上個数など)
費用 = 固定費(土地代、広告費など) + 変動費(原材料費、販売手数料など) 
もしくは固定費 + 仕入単価 × 数量

損益分岐点グラフでこれを可視化します。費用が縦軸・売上が横軸です。
損と益が分岐する地点(損益分岐点)では、売上 - 費用 = 0円になります
売上線が「固定費と変動費を合わせた費用(総費用)」を上回るまで、利益は出ません。売上線を伸ばしていくことが、事業経営の成功の鍵です。

損益分岐点グラフ

20世紀の収益モデル革新の例ととして、剃刀かみそり製品のブランド「ジレット」をみてみましょう。

1901年、行商人だったキング・ジレットは「使い捨ての替え刃型の安全剃刀」を特許申請、1902年に商品化します。
これまでの剃刀は高価で分厚く、頻繁に研ぐ必要がありました。
そこでジレットは本体を安くし、研ぐ必要がなく使い捨てできる替え刃にて収益を得ることとなりました。
第一次世界大戦以降、ジレットはアメリカ男性の「常識」となりました。

その後ジレットの本体は事実上無料で、消耗品(替え刃)で設けるビジネスモデルを実現しました。
収益性は圧倒的で替え刃1枚の製造コストは1セントにも満たず、替え刃12枚で1ドルのジレットの替え刃は「造幣局より儲かる」と言われていました。

また、本体と刃の接合部分《ジョイント》の開発を推進し、他社の安い替え刃がジョイントすることを防ぎました。
替え刃モデルを守り切るために必要なことは、技術・知財戦略なのです。

ジレットのような「替え刃モデル」を採用した商品例は以下となります。

● インジェットプリンターとインク(HP・キヤノン)
● 携帯電話・スマホと通話・データ通信量
● インスタントカメラと専用フィルム(コダック)
● 電動歯ブラシと替えヘッド(ブラウン)
● 家庭用ゲーム機とゲームソフト(任天堂)

逆に本体が高く、サービスが安い戦略を「逆替え刃モデル」と言います。
Appleはこの「逆替え刃モデル」を採用しています。

● iPodは本体価格4万以上と高く、iTunesでの音楽ソフトは100円前後
● iPhone自体は10万以上だが、iOS向け主要アプリは独自開発・無償提供
● Mac用OSはアプリケーションであるiWork(Numbersやkeynoteなど)を無料化

Apple製品の逆替え刃モデル

ではここでジレットのビジネスモデル図を描いてみましょう。

ジレットのビジネスモデル図

その他には広告モデル・フリーミアムモデル・サブスクリプションモデルなど収益モデルにはさまざまなモデルがあります。

広告モデル
ラジオの登場とともに出現。支払い者は広告主。顧客は支払う必要もなければ広告の商品を買うこともなく、自由にコンテンツが楽しめる。
例:Google・Facebookなど

フリーミアムモデル
基本サービスや商品を無料で提供する「フリー」と、より高度なサービスや商品を有料を提供する「プレミアム」を兼ね備えて収益を確保する。
例:クックパッド・ニコニコ動画など

サブスクリプションモデル
商品やサービスを購入するのではなく、月や年単位などの決まった期間だけ料金を支払って利用するサービス形態。
例:Netflix・Adobeなど

5章:あと3つ:事業目標、共通言語、IT・AI

1.事業目標

事業にはビジョンと達成目標が必要です。

事業経営 = 事業目標 × ビジネスモデル

■ビジョン
ビジョンとは、その事業体がたどり着きたいと切に思う憧憬の地でなくてはなりません。
味の素のバイオファイエンス分野では、「世界No.1のアミノ酸技術で人類に貢献するグローバルアミノサイエンス企業グループへ」がビジョンです。

「アミノ酸技術で」:技術(アミノ酸)中心で事業を回す。
「世界No.1の」:世界一の技術レベルを維持する
「人類」「グローバル」:世界中のあらゆる人がターゲット

このような戦略的制約があることが必要です。

■達成目標
達成目標は、ビジネスを憧憬の地へ導くための道標となるために必要です。
仮で作り、どんどん修正することが大切です。
売上目標はビジネスモデルに沿った顧客視点で立てましょう。
そうすれば目標から外れた際に、ビジネスモデルの何が悪かったのか、良かったのかを振り返り、修正することが可能です。

目標未達の場合は、気合いや根性ではなく、計画時の予想と実際の状況とのズレを分析・改善する必要があります。
また、新規事業では細かいズレの原因ではなく、学びを整理して目標の立て方自体を見直し、次の目標に挑みましょう。

2.共通言語

組織がシステムとして自律的に動くには「共通言語」が重要です。
組織の成員が同じ考えのフレームワークを使いこなす必要があります。
そうでないとコミュニケーションはムダとなり、ビジョン・事業目標・ビジネスモデルも力を発揮できません。

著者は「バベルの塔」を例に出し、言葉が揃わなくては皆で力を合わせなにかを成し遂げることは不可能としています。

本書での共通言語は「デザイン思考」と「論理思想」を挙げています。

■デザイン思考
「よい解決策はユーザーを中心とした試行錯誤からしか生まれない」という哲学のもとに専門性・見識・コミュニケーション力がある人材を集め、試作品を作り試す、試行錯誤を中核としたアプローチです。

IDEO社が定めた実行プロセスとして循環的ステップ(EDIPT)があります。

①Empathy:理解・共感
②Define:問題定義
③Ideate:アイデアだし
④Prototype:試作
⑤Test:テスト

この5つを良い解決策にたどり着くまで迅速に回し続ける

■論理思考(重要思考)
業務遂行には「論理的な思考能力(ロジカルシンキング)」を求められます。
ロジカルであるとはどういうことでしょう。
一番「重み」のあるところ(ダイジなこと)に集中し、そこで「差」を生むことから考えること。これだけです。著者はダイジなことにフォーカスするため、「重要思考(Focus Thinking)」と名付けました。

議論などで話がすれ違うことがよくあります。それは自分が言いたいことを言っているだけだからです。
本当に相手にちゃんと伝えたいなら、そしてなにか行動を起こして欲しいなら、なぜその行動がダイジなのかをまずは相手に伝えることが必要です。
高速試行錯誤の現代を生きる企業、そして我々にとって必須の能力です。

重要思考でコミュニケーションの例

3.ITとAI
ITとAI活用能力が事業の成否を分けるとしています。
ここでは過去のIT革新の歴史から教訓を7つ挙げています。

教訓1:イノベイティブ(革新的)な顧客をつかむ【鉄道】
教訓2:リスクに立ち向かう【海底ケーブル】
教訓3:やってみなくちゃわからない【電話】
教訓4:技術の可能性には仮説を持とう【蓄音機】
教訓5:トップやミドル自らが新技術活用の基礎知識をつける
教訓6:AI活用は小組織で社内課題解決から
教訓7:AI人材が育つ会社に自ら変われ

AIはヒトの知能のさまざまな側面を代替しています。そして、活用範囲はほぼ無限です。
活用の仕方によって、社会や経営を左右しても過言ではないでしょう。

本書を読み終えて

私自身は芸術学部の出身で、経営学を体系立てて学んだことはありません。
ただそんな私でも実際に読み進めてみると、身近に感じられる老舗企業や、新しく登場した企業、その企業らの成功例や失敗例をもとに経営学を説明してくれており、初心者にもやさしい入門書でした。

経営ラインにいなくても、本書に記載のある「ターゲット・バリュー・ケイパビリティ・収益モデル」を基礎とし、施策を実行することは可能です。
ディレクターとしてプロダクト運営に関わる以上、このビジネスモデルの4要素はいつでも頭の片隅に置いておきたいですね。
言われてみれば当然の要素ではありますが、なかなか実行できていなかったな、と刺さることもありました。笑

今回で3回目となるビジネス書要約。
読んだ内容を私なりの解釈ではありますが、「みんな」に伝えていくことで、さらに自分に落とし込める効果があると感じます。
引き続きトライしていきますね。

なお、本書はnoteに書いた以外にも多くの企業例や、用語解説、経営戦略史など盛り沢山の内容です!
ぜひ一読してみて欲しいです!!

そして勝手に恒例としてる採用のお知らせ!
現在、ホスティング事業部のディレクターは以下の3つを募集しています!

またその他のサービス、職種は以下からご覧ください!
お仲間、待ってます!!

以上、ホスのおなつでした。
読んでいただきありがとうございました。


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