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【古代バレット研究①】優秀なサイド1の両輪! デッキの強み・弱み編
こんにちは。へる(@onaka_heru3_pcg)です。
今回はCL2025大阪大会で準優勝した【古代バレット】についての記事です。
テラスタルフェスex環境でのシティリーグで数を増やしつつありましたが、元々デッキコンセプトが独特かつ強力なこともあり、根強い人気がありました。デッキ全体が目的に向かっていて分かりやすいのもいいですよね。
今日はそんな【古代バレット】の強みと弱みについて解説します。
※文中では以下のカードを略称で表記します。
《ex・V・かがやくポケモン》 → 《ポケモン名のみ》
※本記事で使用している画像はポケモンカードゲーム公式ホームページ「トレーナーズウェブサイト」より引用させていただいております。
■サンプルデッキ
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CL大阪で準優勝したカミカリヤ アスカ選手のリストをそのまま使用しています。
これまでのシティリーグで成果を残していたリストと大きく違うのは、ACE SPEC枠に《パーフェクトミキサー》を採用している点でしょう。今まではここが《シークレットボックス》であることが多く、デッキの使用感に変化が生まれています。
その他の内容に関しては概ね同じですね。そもそも【古代バレット】は「あだうちやばね」の増加ダメージを一定数担保する為に、デッキスロットの大半を『古代』で固めたいところです。残りの枠をボール系やリソース回収系に割くとほぼデッキが埋まってしまうので、基本的な構造は変わらないと思います。
■デッキの強み
ハイスペックな《トドロクツキ》
このデッキの最大の強みはやはり《トドロクツキ》ではないでしょうか。
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「あだうちやばね」は基本70ダメージですが、トラッシュの『古代』の枚数に応じて火力が上昇するため、終盤になるにつれて大ダメージが出せるようになっていきます。
このデッキでは『古代』が28枚も採用されていますから、中盤にはたねexポケモンを、最後の一撃では2進化exポケモンを一撃で倒せるくらいの火力に到達できます。(サイド落ちや盤面の都合を考慮すると、340ダメージを出せることはほぼありませんが)
また《トドロクツキ》はこれだけ高性能なワザを持っているだけでなく、
HP140という「カースドボム」で気絶しない水準
《オーリム博士の気迫》、《ダークパッチ》とエネ加速も豊富
《ブーストエナジー 古代》をつけるとHP200に(!?)
と他の面で見ても非常に恵まれたポケモンです。
“高耐久のサイド1ポケモンが2進化exポケモンを倒せるだけの火力が出せる”というデッキコンセプト自体が強力で、非常に多くのデッキに対して構造上有利を持てます。
異なる角度の攻め手を兼ね備える
《トドロクツキ》だけで十分デッキとしては強いのですが、このデッキの面白いところは別角度からの攻め手を兼ね備えている点です。
《イダイナキバ》の「じばんほうかい」は、『古代』サポートを使っていると相手のデッキの上から4枚トラッシュできます。これによりデッキを大きく掘り進める相手に対し、LOプランで勝利する選択肢が存在します。
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サイド1ポケモンを相手にした場合、倒しても取れるサイドが1枚なので、どうしてもロングゲームになっていきます。その間にデッキを掘り進めていくと、ふとした拍子に「じばんほうかい」プランに切り替えられ、残りのサイドを取り切る前にLOしてしまうんですよね。
かといってLOを警戒しすぎるがあまり中途半端に回していると、《トドロクツキ》のビートダウンがスムーズに通ってサイドを取りきられてしまいます。
これが非常に厄介でして、【古代バレット】が単なるサイド1主体のデッキに留まらない深みを与えていると思っています。使うサポートや要求エネが《トドロクツキ》と変わらないため、対処手段が異なる戦術に急なギアチェンジが行えるのも魅力ですね。
《パーフェクトミキサー》の安定感
今回のリストで初めて《パーフェクトミキサー》型を使いましたが、かなり好感触でした。《シークレットボックス》と違うのは、いつでも安定して使用でき、出力も一定という点ですね。
《シークレットボックス》というカードは本当に強力で、普段は触りづらいスタジアムやポケモンのどうぐにアクセスできる上、『古代』をコストにするとサーチ後も含めて一気にトラッシュの『古代』を増やせます。
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一方で3枚の手札コストはかなり重く、『古代』ではないカードが手札に固まっている状態では使用しづらいです。かといって使わなければ先細りして動けない…というケースもあり、しぶしぶリソースを切る羽目に。
またこのデッキは相手からの手札干渉を受けやすいデッキですから、中盤以降に引くとそもそも手札コストが足りない… なんてことも起きます。
かといって安定して使えるようなグッズサーチは採用されていないので、序盤に引けるか引けないか、手札に『古代』があるかで出力にムラのあるカードです。
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その点《パーフェクトミキサー》は使用条件がなく、いつ使っても『古代』を5枚トラッシュできるので、「あだうちやばね」の安定した火力アップに貢献してくれます。
また序盤に《基本悪エネルギー》を落としておくことで、《オーリム博士の気迫》や《ダークパッチ》での加速をアシストできます。元々《大地の器》や《ゲッコウガ》でトラッシュに送りやすいものの、できるかどうかはデッキを回す上で重要です。選択肢は多いに越したことはありません。
他にも最終盤に引いた時、不要なカードを全てトラッシュしきってから「かくしふだ」で必要なカードを引き切るような動きもできました。
最大値は《シークレットボックス》の方が高いのですが、安定して平均点を出してくれるのが《パーフェクトミキサー》という認識で問題ないと思います。
■デッキの弱み
毎ターン一定の要求がある
このデッキを使っていて思ったのが、毎ターン動き続けなければ一気に苦しくなるということでした。
《トドロクツキ》1体だけではすぐに倒されてしまうので、後続を続けて用意する必要があります。後続も含めて毎ターン攻撃するにはエネ加速手段が必要になりますね。またサイドレースのことを考えると、このターン中に『古代』を一定数貯めなければならない…といったこともあります。
これ等の要素はいずれかを満たせればいいというわけではなく、全てを並行して進める必要があります。その為、何かが噛み合わずに動けない・サイドを取れないターンが生まれると、そのまま劣勢になってズルズルと負けてしまうケースが多々ありました。
リソース確保手段が「かくしふだ」、各種サポート、《ポケストップ》と縦引きばかりなのも響いてますね。縦引きで次のリソースや縦引き手段にアクセスできればいいのですが、できないと(こっから先どうしようかな…)となりがちでした。
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手札干渉の影響を受けやすい
前述の通り毎ターンの要求がそこそこあるデッキなので、手札干渉がモロに刺さります。
最序盤からの《ジャッジマン》《アンフェアスタンプ》は勿論、サイドが少なくなってきた頃の《ナンジャモ》など、そこまでが順調でも手札干渉で全く動けなくなるケースは本当によくあります。CL大阪の決勝戦はまさにそんな状態でした。
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《ナンジャモ》が効くタイミングはまだデッキ圧縮した後なのでマシですが、《アンフェアスタンプ》は本当に辛いです。サイドを取れるからといって安易に攻撃すると、高確率で痛い目に合います。なので場をある程度整えてから攻撃に移る意識が大切だと思いました。
サイド1の優位性が活かせない相手は辛い
サイド1ポケモンは敗北までの猶予が長いので、その間に準備を進めてサイドレースの逆転を狙います。終盤になると大ダメージを出せる《トドロクツキ》を使う上での重要な考え方です。
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ところが現環境には「ファントムダイブ」や「カースドボム」、「アドレナブレイン」といった攻撃とは別にダメージを増やす手段が存在しており、サイドを複数取りされるリスクがあります。
こうなると本来あったはずの猶予がなくなってしまい、サイドレースの逆転が間に合わないことがしばしばありました。
前述の通り《トドロクツキ》は「カースドボム」をギリギリ耐える耐久力ですが、「ファントムダイブ」も含めてダメージをばらまいてくる【ドラパルト】相手だと話は別です。むしろ一気に倒されやすくなってしまいます。
またサイドレースの逆転が間に合わない以前に、アタッカーが全て枯渇して攻撃できない状況も起こり得ます。というかこちらの方がよく遭遇するケースかもしれません。序盤から中盤までは2回の攻撃でexポケモン1体を倒すのが目標なので、攻撃できるか否かは死活問題です。
とはいえデッキ構造上大きなスロットを確保できないので、このデメリットを解消するのも難しいですね。メリットの方が遥かに大きいので、こればかりは割り切るしかないかなと思っています。
「基本的な回し方編」に続く。
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