【コラム】練習の質を高めよう! 一人回しのススメ
こんばんは! へる(@onaka_heru3_pcg)です!
今日はリーリエのカードについて考察しようと思っていたのですが、金曜日の新情報を経ても公開されませんでしたね〜。今週末にはカードリストが公開されると思うので、それまでしばしお預けです。
というわけで今回はコラムとして、一人回しによる練習のやり方と魅力について解説します。こういう記事は余裕があるタイミングでしか書きづらいので、新環境が始まる前にバシバシ書いておきたいですね。
一人回しをする目的
そもそもカードゲームは対戦相手がいて遊べるものですが、一人で練習ができないのかというとそんなことはありません。
むしろ一人回しをしっかり意識して取り組むことで、闇雲に対人戦をこなすよりも効率よく上達できると思っています。
一人回しのいいところはとにかく時間がかからないところです。実際に人と対戦する時は予定の調整や対戦でかなり時間を使いますが、一人回しなら空いた時間でサッとできます。特に社会人になってあまり練習時間が取れない方にはオススメの練習だと思います!
僕も本業の忙しさに波がある仕事をしているので、忙しいタイミングでは満足に対人戦がこなせません。そんな時でも一人回しを空いた時間でしておくことで、数少ない人との練習時間を有効活用できるわけです。
では一人回しが何故上達につながるのか、いくつか理由を挙げていきます。
■リストやプレイの質をある程度の水準まで担保できる
デッキを組んだばかりの時、実際に対戦してみたらまったく扱えずに負け続けてしまった… なんてことはないでしょうか。
事故が起こりすぎて何もできなかったり、どう動かしていいか分からなかったりと原因はいくつか考えられますが、それは一人回しである程度解決できます。
あらかじめ自分でデッキの試運転をしておくことで、
といったトライ&エラーを済ませておけます。
対人戦では相手のデッキとの相性や力量によって結果がブレてしまいますから、それ以前に自分の問題でデッキの出力が低くなっていないかを理解するためにも、一人回しは有用です。
■実際の対戦前に仮説を用意できる
いざ対戦をしたとして、相手のデッキについて知らない状態だと、何をしていいか分からなくなってしまうでしょう。
ポケカは進化の概念があったり、1ターンに1回しか攻撃できなかったりと、テンポロスが大きく響くゲームです。無駄な行動をしてしまうと勝てるものも勝てなくなってしまいます。
そんなことにならないよう、あらかじめ一人回しをしてプランを想定しておくことで、自分なりの仮説を持って対戦に挑めるようになります。
ちなみにこの仮説は合っていなくても大丈夫です。実際に対戦をしたことで
といった答え合わせが行えます。これを元にまたデッキリストやプランを改良すればいいだけなので、ひとまず何かしらの仮説を用意しておくと良いでしょう。
■仮想敵となるデッキの理解度を深められる
前述した自分なりの仮説を立てようにも、仮想敵のことを知らなければ何をしていいか分からないでしょう。そんな時は仮想敵のデッキを一人回ししてみてください。
仮想敵のデッキを自分で使ってみることで、デッキの強み・弱み、主な動き方などがある程度理解できます。他の人のプレイを見ているだけでは得られない知見がたくさんあります。
例えば、相手にした時は何でも対応してきて歯が立たないようなデッキに見えていても、いざ自分が使ってみたらリソース管理が厳しく、回すのが難しいという側面が見えてきた… といった感じでしょうか。
ちなみに仮想敵として扱う場合、練度が高くなるまで使う必要はありません。とりあえず自然に回せるくらいまで使っておき、実際に対戦することになった段階でより細かいところを詰めていけばいいだけです。
また自分の性に合わないと思っていても、実際に使ってみたらかなり楽しくて気に入るパターンもあります。自分の選択肢を広げる意味でも、仮想敵の一人回しは有効だと思います。
一人回しの方法と想定について
ではここからは、実際に僕が一人回しをしている時のやり方について書いていきます。
■どうやって一人回ししている?
基本的に僕はデッキ実物を用意し、プレイマットの上で対戦状況を再現しながら回していることが多いです。デッキやサイドの置き場所、ダメカンなんかもきっちり対戦に合わせます。
実物を触っておく利点としては、対戦により近い環境で練習が行えることが挙げられます。ツールによる一人回しは素早くできて便利ですが、サイド落ち確認やデッキのシャッフルなど、実際に行っていないと衰える所作がいくつかありますからね。大会前は必ず実物で一人回しするようにしています。
一方でいくつも実物を用意するのは大変ですから、仮想敵としてしか想定していないデッキはツールを使って一人回ししても良いでしょう。直近の大会で突然出てきたリストを試してみたい時や、あまり環境にないデッキを使いたい時にオススメの方法です。スピーディに取り組めます。
僕が普段使っている一人回しのツールは、たいあたりジムの「ひと(り回)し君」です。ポケカ公式のサイト上から使えるので、デッキコードさえあればすぐに試せるところが気に入っています。操作が直感的なのもGOOD。
ただベンチ枠が5つしかなく、《ゼロの大空洞》が絡んだ配置が若干やりづらいのが難点です。制作者のいらくさ君に駄々をこねておいたので、いつか実装されるかもしれません。
■段階1:自分のデッキの動きだけを確認する
新しいデッキを組んだばかりの時や、大きくリストを変えた時に行う一人回しです。そのデッキで想定している通りの動きができるかどうか、事故らずスムーズに回せるかなどを中心に見ていきます。
この段階では仮想敵のことは考えません。あくまで自分のデッキが問題なく動くかどうかだけを考え、先攻後攻どちらも同じ回数だけやりつつ、バトル場のポケモンは相手の2ターン目から倒される想定で回していきます。
デッキの事故に関してはこの段階で改善できることが多いです。メタカードの採用などはせず、基本的なデッキリストの改善と使い慣れに努めましょう。
ちなみに、使い方が分からない場合は他の人のプレイを動画で見たり、解説記事を読んだりして大まかな指針を得ましょう。ただし固定観念に囚われてしまわないよう、参考にする人は複数いた方がいいと思います。
■段階2:シチュエーションを想定して確認する
段階1である程度回したら、次は仮想敵と戦っている想定で一人回ししていきます。
例えば【タケルライコ】が相手なら、後攻1ターン目から「きょくらいごう」でバトル場のポケモンを倒してくるとか。
あるいは【ドラパルト】が相手なら、後攻1ターン目は「むずむずかふん」でグッズロックをしつつ、2ターン目に《ドロンチ》をしっかり並べてくるとか。
重要なのは相手が最善手を取り続けてくる想定で動くことです。想定される最善手をさばき切れるならデッキ構造上有利ですし、そうでないなら手札干渉の刺さり具合や相手の事故度合いに左右されると判断できます。
ここではメタカードを採用したり、プランを切り替えて勝敗が改善するかどうかを想定しつつ、いくつか仮説を立てておくと良いでしょう。それを対人戦でぶつけてみて、効果があるかを検証していくのがオススメです。
最善手を取り続けてくる相手に勝つのは中々難しいですが、ここで妥協せずにデッキを調整しておくことで、実際の対戦になったとしてもいい勝負ができるようになっているでしょう。
■段階3:一人で二つのデッキを使って対戦する
一人回しを経てデッキが仕上がってきたら、実際に自分で仮想敵を含めて対戦させてみます。
両方を自分が扱うので手札の内容が丸見えですが、相手の手札に合わせた動きは取らないようにしましょう。ただし「こういう手札になりがちだな」と認識しておくのは重要で、実際対戦でどの選択肢を取るか迷った時、後押しする指針になってくれます。
実際にやってみると、段階2と認識の齟齬がかなりあると思います。想像よりも仮想敵が強いか、あるいはまったく最善手を取られないか。それを元にプランの想定し直しができますし、二つのデッキの練度が一気に上がるので、一人対戦はかなりオススメの練習方法です。
ただし単純に手間がかかるのが難点ですね。僕は自分の候補デッキを実物で、仮想敵は一人回しツールを使って対戦させることが多いです。シャッフルだけでも取られる時間は馬鹿にならないですし、デッキの位置に移動するのも面倒ですからね。
L字デスクを使って椅子を回転させるだけで二つのデッキを扱えるように調整してみましたが、やはり効率が悪かったのでツールに落ち着きました。
おわりに
というわけで今回は一人回しについての記事でした。いかがだったでしょうか。
僕は一人回しが大好きで、これをやっているだけで無限に時間が溶けるくらいひたすら一人回しをしているタイプです。今まで結果が出た大会も、事前にしっかり一人回しをして理解を深められていたことが多かったですね。
勿論対人戦をしないと納得の行く練習にはならないのですが、そこで良い質の練習をするためには一人回しが重要だと思っています。少なくとも「対人戦する日があるから、それまではカードを触らなくていいや〜」と思っていた大会期間は、まるで勝たなかったですね。
冒頭でも言いましたが、忙しい人には特にオススメの練習方法です。あまり一人回しをしてこなかった方は、この機会にぜひ試してみてください。
ではまた!次の記事でお会いしましょう!