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【ミロカロス研究①】難攻不落の水壁! デッキの強み・弱み編
こんばんは! へる(@onaka_heru3_pcg)です!
今日はCL福岡で大活躍していたコントロール(メタビート)デッキの【ミロカロス】の強み・弱みについて解説していきます。
※文中では以下のカードを略称で表記します。
《ポケモンex》 → 《ポケモン名のみ》
サンプルリスト
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今回は「ポケモンカードゲーム トレーナーズウェブサイト イベントページ チャンピオンズリーグ2025 福岡 マスターリーグ Day2」より、ベスト4に入賞された「よす」選手のリストを引用させていただきました。
このリストだと
ACE SPECは《ポケバイタルA》
《ミミッキュ》不採用
が特徴的ですが、《ヒーローマント》や《ミミッキュ》が採用されているリストの入賞も見かけましたね。
そういった意味では、デッキの方向性をどこに寄せるかがある程度選べる、カスタマイズ性のあるデッキだと感じています。
デッキの強み
■相手を詰ませる完封力
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このデッキの最大の特徴は、いわゆる詰み状態を引き起こせることでしょう。
主軸となるポケモンはいずれも“特定のポケモンからダメージを受けない”特性を持っています。
そのため、対抗手段のない相手に対して的確なポケモンを押し付けることで、サイドを一切取れない状況を作り上げることができます。
前環境の段階で《ミミッキュ》や《オーガポン いしずえのめん》といった詰みポケモンは活躍していましたが、新環境になってからはより存在感を増しています。
なぜなら《キャンセルコロン》がレギュ落ちしたことで、簡単に突破できる手段が無くなってしまったからですね。
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《キャンセルコロン》は明確な対策カードではあるものの、グッズなので《ペパー》でアクセスしやすい便利なカードでした。
おまけにアタッカーはそのまま流用できるので、あまり事故やテンポロスを意識せずに、詰みポケモンを突破しやすかったんですよね。
ところが、《キャンセルコロン》が無くなったことで、構築段階から詰みポケモンを突破する為のサブアタッカーを組み込む必要性が出てきました。
これが非常に厄介でして、
基本的にサブアタッカーはノイズとなるので、事故率が上がる(他のデッキに対して勝率低下に繋がる)
エネルギーを工面するまでに、時間や手間がかかる
サブアタッカーの準備中に相手が先に潰してくる
中途半端なアタッカーでは、突破する前に倒される
といったデメリットを内包しているんですよね。
なので以前ほど対策が簡単ではなく、しっかりと向き合ってリストを変更する必要があります。
“環境に存在しているだけで強い”カードは度々現れますが、【ミロカロス】はそれのデッキ版と言えるでしょう。
■《ミロカロス》自身の攻撃性能が高い
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詰ませる性能の厄介さに関しては前述の通りですが、デッキ名を冠する《ミロカロス》に関しては攻撃性能も優れています。
なんといっても「ヒプノスプラッシュ」 によるねむり付与が強力です。サブアタッカーで突破しようとしたとしても、ねむりが解除できなければ一方的に倒されてしまいます。
またねむり状態のポケモンは逃げることができないので、入れ替え手段を要求されるのも厄介ですね。入れ替え手段が採用されていない場合、行動が大幅に制限されます。
さらにワザのダメージは160なので、大抵のポケモンは2回の攻撃で倒されてしまうんですよね。
なので《ミロカロス》を一撃で倒すか、攻撃準備が整う前に早めに攻撃するかといった選択肢を迫られます。ここが非常に面倒くさい…
ちなみに《リキキリン》の「ダーティビーム」も160ダメージ・30狙撃と、「ヒプノスプラッシュ」ほどではないにしろ、十分なダメージを持っています。
LOデッキとは異なり、詰み状況を作りながらもしっかりとビートダウンで攻めてくるのがこのデッキの厄介なところです。ある程度準備して戦える前者相手と異なり、殴り始めの速度も重要になります。
■《ペパー》1枚から盤面の構築ができる
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このデッキの《ペパー》は本当に出力が高く、使用して「エヴォリューション」に繋ぐだけで、ある程度の盤面が完成します。
ワザを使えるようになるまでは若干時間がかかるものの、相手のデッキに対して有効な詰みポケモンを出せていれば、それくらいの時間は確保できるでしょう。
加えてサイドを取り切られなければ良いので、序盤は遠慮なくワザマシンの使用に時間を割けます。実際に回してみて、一番実感したのはここかもしれません。
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ちなみに、これらの要素を踏まえると《シャリタツ》がめちゃくちゃ優秀に感じるんですよね。
「きゃくよせ」で《ペパー》や《アカマツ》にアクセスできる
コンセプト上急いで攻撃しなくていいので、バトル場から逃げる必要がない
逃げる必要がないので、ひたすら「エヴォリューション」や「エナジーターボ」を言える係になる
ざっと挙げただけでもこれだけのメリットがあります。
序盤やりたい動きの大半に《シャリタツ》が関与できるので、最初に置けたら嬉しいポケモンだと思いました。
デッキの弱み
■意識されている時の脆さ
このデッキは対策されていないデッキに対しては無類の強さを誇りますが、対策されると一気にプレイ難度が上がるなと感じました。
例えば【タケルライコ】に対して《リキキリン》を出し、盤面に他のポケモンがいなければ、サイドはもう取られることがありません。詰んでいます。
しかしここで【タケルライコ】側が《オーガポン いしずえのめん》を対策カードとして出してきた場合、《リキキリン》だけではダメージが通るようになってしまいます。おまけにこちらからはダメージが入らなくなるというおまけ付き。
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かといって他のポケモンを出してたね切れ負けを回避しようとすると、そこを《タケルライコ》が狙ってきてサイドを取り進められる… というジレンマがあります。難しい局面ですね。
このようにデッキ自体にガードが上がってしまい、対策カードを採用されるのが前提で何試合もこなしていくと、どこかしらで噛み合わなかった時に負けてしまいます。結果勝ちきれないなんてことに。
レギュ落ち後の新環境開始直後に大量出現し、その後一気に数を減らしたのはそれが原因だと思います。実際、入賞したリストには詰みポケモンの対策がしっかり採用されていましたしね。
逆に言えば、新環境開始直後やCL福岡のように意識されていない状況なら、圧倒的に勝てるデッキだと思います。
例え《キャンセルコロン》が再録されたとして、ガードが緩むタイミングは確実に来ます。そこを狙って使用するのに最適なデッキと言えるでしょう。
■序盤の展開が《ペパー》に大きく頼っている
このデッキは最初のターンに《ペパー》を使えたかどうかで、大きく場の硬さが変わります。
というのも、《ヒンバス》をはじめとして低耐久なポケモンが多く、「エヴォリューション」を使えなければ隙が非常に大きいからですね。
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特に《スボミー》大先生と遭遇する可能性が一定以上ある環境ですから、《ペパー》が使えずにグッズロックされると、非常に苦しいことになります。ボールの枚数自体それほど多くないからこそ、触れるのが大変ですし。
またデッキ自体はかなりノイズの多い構築になっているので、
(これはどうすればいいんだろう…?)
というような手札になることもしばしばありました。エネルギーと《アカマツ》が集中した時とか。
なので後攻を取れるか、《ペパー》が使えるかはその後の展開に大きく響くと思っています。
とはいえ、詰みポケモンはいずれもたねか1進化なので、場に出せさえすれば耐性で時間が稼げることも結構あったんですよね。
ドロー・サーチサポートの枚数もしっかり採用されていますし、一度進化すれば《アカマツ》でも仕事がありますから、本当に最序盤さえ乗り切ってしまえばどうにかなる印象です。
《オンバーン》のようにワザ宣言を必要とせず、特性で耐性を持っているのはやはり優秀ですね〜。戦う側からするとやめてくれよって感じなんですが。
「基本的な回し方編」に続く。
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※本記事で使用している画像はポケモンカードゲーム公式ホームページ「トレーナーズウェブサイト」より引用させていただいております。
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