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【テラスタルバレット研究①】煌めく多彩な攻撃! デッキの強み・弱み編
こんばんは! へる(@onaka_heru3_pcg)です!
今日はCL福岡でコントロールデッキと並び、台風の目となった【テラスタルバレット】の強み・弱みについて解説していきます。
※文中では以下のカードを略称で表記します。
《ポケモンex》 → 《ポケモン名のみ》
《オーガポン みどりのめん》→《草オーガポン》
《オーガポン いどのめん》→《水オーガポン》
《オーガポン いしずえのめん》→《闘オーガポン》
サンプルリスト
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今回は「ポケモンカードゲーム トレーナーズウェブサイト イベントページ チャンピオンズリーグ2025 福岡 マスターリーグ Day2」より、ベスト8に入賞された「のぶ」選手のリストを引用させていただきました。
ベスト16には「あめれ」選手と「tord reklev」選手も入賞していますが、いずれのリストも基本構造は変わりませんでした。
“多種多様なアタッカーと、それをアシストする《ヨルノズクライン》にエネ加速”というベースが共通しているようですね。
デッキの強み
■強力なアタッカーの使い分けが可能
このデッキは“バレット”の名を冠する通り、強力なワザを持つアタッカーを状況に応じて使い分けられるのが最大の特徴です。
いずれのアタッカーも、現環境の流行要素に対して有効打を持っており、幅広いデッキと渡り合えます。簡単に紹介しますね。
・《水オーガポン》
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なんといっても「げきりゅうポンプ」の破壊力が圧倒的です。進化デッキが多く、「ベンチバリア」の存在しない現環境だからこそ、劇的に刺さります。
また【タケルライコ】に関してはたねポケモンが主体のデッキですが、《ヨルノズク》ラインが採用されているので打ち所があるんですよね。
なので早めに使えればサイド2を取り進めつつ、相手の展開を阻害する動きができるわけです。
加えて「すすりなく」の妨害性能が優れています。“逃げられない”ことの強さは直近で【オーダイル】が証明していますが、このデッキでも時間稼ぎの一手として非常に有効です。
・《草オーガポン》
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「みどりのまい」と《エネルギーつけかえ》によるエネ加速システムとして利用されますが、一方でアタッカーとしても活躍します。
《リザードン》や《ゾロアーク》といった悪タイプのポケモンに対し、弱点をつけるのがいいですよね。
なので、それらのデッキに対しては前半が《水オーガポン》、後半が《草オーガポン》のような使い分けができます。
ちなみに、相手がエネルギーをあえてつけない動きをしてきたとしても問題ありません。
このデッキには《エネルギーつけかえ》や《アカマツ》が採用されているので、能動的に「まんようしぐれ」のダメージを上げられます。
・《リーリエのピッピ》
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しれっと『テラスタル』のような顔をして混じっていますが、通常のポケモンexです。
現環境で遭遇率の高い《ドラパルト》や《タケルライコ》に対し、特性「フェアリーゾーン」で弱点をつけます。
そうでなくとも《ゼロの大空洞》でフル展開すれば180ダメージ、相手のベンチが5体埋まっていれば280ダメージですから、ある程度のダメージを担保したアタッカーとして使いやすいと思います。
・《ピカチュウ》
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前述の3体では対処しきれない高耐久のポケモンexに対し、重い一撃をかまします。
現環境で見かけるデッキだと【サーフゴー】や【ブリジュラス】あたりは、このカードの有無で戦いやすさが大きく変わるでしょう。
特性の「がんばりハート」もありがたいところ。アタッカーでありながら一撃耐えるおかげで、相手に突破されるハードルを高くしています。
このデッキはポケモンex主体なので、サイドレースを先行されると逆転が難しいんですよね。そこを少しでもカバーしてくれる特性として優れています。
この他にも《ガチグマ アカツキ》がフィニッシャーとして使えますし、場合によっては《ミュウ》や《キチキギス》、《ラティアス》なんかでも攻撃したりします。
コンボ要素の強いエネ加速システムを採用しているからこそ、採用されているポケモンの大半がアタッカーになりうるのが面白いところです。
そのため、今後カードプールの拡大や環境の変化に伴い、新たなアタッカーを組み込んでカスタマイズできる可能性を秘めています。
■きらめく結晶のパワーが凄まじい
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このデッキのACE SPECは、《きらめく結晶》をおいて他にないと言えるくらいのパワーカードだと思っています。
まず単純な疑似エネ加速のカードとして優れていますが、加えて“どのタイプのエネルギーでも肩代わりしてくれる”効果がありがたいです。
このデッキは、前述の通り多種多様なアタッカーを使い分けますから、その分手札のエネルギーが噛み合わないタイミングも出てきます。
そんな時に無理やり帳尻を合わせてくれるのが《きらめく結晶》です。このカードなしに、柔軟なアタッカーの使い分けは実現できないだろうなあと痛感しています。
また、ポケモンのどうぐなので、場に残り続けるのもいいですよね。
「げきりゅうポンプ」や「トパーズボルト」はワザを使用するとエネがなくなってしまいますが、このカードはつけたままになります。
おかげで《エネルギーつけかえ》と手貼りするだけで、もう一度ワザが使えるようになるわけです。これが本当に強力です。
おまけに、ポケモンのどうぐを対処する手段が、現環境だと《ジャミングタワー》くらいしかありません。これも効力がなくなるだけなので、スタジアムを張り替えれば無意味ですしね。
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【ドラパルト】に採用されていた《きらめく結晶》は速度を補うカードとして強力だと思いましたが、このデッキは更にメリットがあるという素晴らしさ。使いやすさも相まって凄まじいパワーを感じます。
デッキの弱み
■初動の事故率が若干高い
このデッキは多くのアタッカーとコンボギミックを採用している分、ドローサポートが極限まで絞られています。
その代わりに《ヨルノズク》の強引なキーカードサーチと、《ミュウ》や《キチキギス》といった最低限の手札枚数担保で成り立っている… という感じです。
だからこそ、《ヨルノズク》に頼れない初動の事故率は、若干高めだなと感じました。
特に《スピンロトム》が出せるかどうかはその後の展開に大きく影響するんですが、意外とボールが1枚も手札にない… という状況があるんですよね。
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《ヨルノズク》に進化さえすればどうにか動き出せるのですが、それも
《ホーホー》をあらかじめ出しておく
進化する際に『テラスタル』が必要である
といった条件があるので、最低限の展開は必要なんですよ。
もちろん噛み合った時は、後攻1ターン目に「げきりゅうポンプ」をぶつけてワッショイということもあるんですが、少なくない確率で事故が起こるのは覚悟しておかないといけません。
■プレイ難度が高く、噛み合いも要求される
対応力の高いデッキではありますが、その分プレイ難度も高いです。
まず「みどりのまい」+《エネルギーつけかえ》のギミックからして、
《エネルギーつけかえ》を使いたいタイミングでアタッカーがいるか
あとはエネを移動するだけというタイミングで《エネルギーつけかえ》にアクセスできるか
アタッカーに応じたエネルギーが引けているか
というような噛み合いを求められる状況がありがちです。この辺りは前環境で【レジドラゴ】を使っていた方は慣れているかもしれませんね。
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また選択肢が豊富な分、いざという時に目当てのアタッカーが使えない可能性があるので、どのプランを選択してどうサイドを詰めていくかは臨機応変に対応する必要があります。
特に「げきりゅうポンプ」が絡む序盤は難易度が高く感じました。エネを一回吐き出してしまうので、返しに手札干渉を受けて倒されると、一気にピンチに陥ります。
かといって早々に盤面を制圧しないとジリ貧になりがちですから、無理やり攻めるのか、一旦お茶を濁すのかといった択に常に悩まされました。
パズルを遊んでいるような楽しさはあるのですが、慣れないうちは最適解を導くのに時間がかかりそうですね。
…まあ最初のターンは手札的に行けそうなら「げきりゅうポンプ」、困ったら「むずむずかふん」、最悪「すすりなく」で誤魔化して、次のターンから仕掛けるのでも十分強いとは思いますが。
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■メタカードの影響を受けやすい
たねのポケモンex主体、かつ特性を多用するデッキなので、メタカードの影響を受けやすい点には注意が必要ですね。
実際CL福岡では、【ミロカロス】に採用されていた《リキキリン》で詰む状況が起きていたと思います。
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一応《闘オーガポン》を採用すれば突破できるようになりますし、実際採用リストがシティリーグで入賞し始めています。
しかしただでさえ多くのエネルギーが採用されている中に、また異なるタイプのエネルギーを採用すると、デッキの運用難度はより上がるでしょう。(正直《ピカチュウ》の採用だけでも難しかったです…)
また今はあまり見かけませんが、《テツノイバラ》や《クレッフィ》といった特性を封じるポケモンは、出されると一気に機能停止しそうな気がします。
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リスト全体を使ってバレット戦術を実現しているデッキなので、こういったメタカードの影響は受けやすいです。
「基本的な回し方編」に続く。
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※本記事で使用している画像はポケモンカードゲーム公式ホームページ「トレーナーズウェブサイト」より引用させていただいております。
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