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【環境分析】Fマーク総決算! CL大阪のベスト16デッキ分析

こんにちは。へる(@onaka_heru3_pcg)です。

CL大阪が終わり、新弾とスタンダードレギュレーションの更新が発表され、一応の節目を迎えたかなという時期になりましたね。

一方でこの後もしばらく同じ環境でシティリーグが続きますし、この環境で出たリストがベースとなって次の環境が作られていきますから、CL大阪の分析には意味があります。

そこで今回はCL大阪でベスト16に入賞したデッキを分析し、詳細をまとめました。

※文中では以下のカードを略称で表記します。
《ex・V・かがやくポケモン》 → 《ポケモン名のみ》

※本記事で使用している画像は
ポケモンカードゲーム公式ホームページ「トレーナーズウェブサイト」より引用させていただいております。


■ベスト16入賞デッキ集計

まずはCL大阪のマスターリーグでベスト16に入賞したデッキをチェックしていきましょう。

(以降デッキの情報に関してはポケカブックの「【CL】チャンピオンズリーグ2025大阪」ページより引用しております)

優勝【ディアルガブリジュラス】
準優勝【古代バレット】
ベスト4【ボムドラパルト】
ベスト4【ルギア】

ベスト8【パルキアソウブレイズ】
ベスト8【ルギア】
ベスト8【ブリジュラス】
ベスト8【大空洞ミライドン】

ベスト16【ボムドラパルト】
ベスト16【サーナイト】
ベスト16【パルキアソウブレイズ】
ベスト16【サーフゴードラパルト】
ベスト16【大空洞ミライドン】
ベスト16【大樹リザードン】
ベスト16【ルギア】
ベスト16【ボムドラパルト】

アーキタイプ別に統計を取るとこうなります。

【ドラパルト】4
【ルギア】3
【ブリジュラス】2
【ソウブレイズ】2
【ミライドン】2
【古代バレット】1
【サーナイト】1
【大樹リザードン】1


■集計データ所感

いずれも事前のシティリーグ結果を集計して入賞率が高かったデッキであり、顔ぶれだけ見れば予想通りのデッキが残ったという印象です。

特に【ドラパルト】は僕もCL大阪で使用していますから、自分の実力不足をハッキリと突きつけられる形になりましたね。ここが本当に悔しいので精進します。

ただ、いくつか想定外のことがありました。

  • 決勝戦が【ブリジュラス】と【古代バレット】だった

  • 想像よりも【サーナイト】がいなかった

それぞれ所感を述べていきます。


想定外①:決勝戦が【ブリジュラス】と【古代バレット】だった

まず【ブリジュラス】は【サーナイト】を、【古代バレット】は【ドラパルト】を苦手としている認識です。なので初見は(最大母数のデッキを乗り越えてここまでたどり着いたのか…)と驚愕しました。

特に【ブリジュラス】のリストは数多のシティリーグで入賞しているものとほぼ変わらないため、非常に完成度の高いリストであることが証明されています。

なので苦手といっても特定のメタカードを使うまでもなく、プランの組み立て方やプレイングでカバーできる範疇なのではないかなと思いました。


一方【古代バレット】はACE SPECに《パーフェクトミキサー》を採用しているのが特徴的でした。一般的なリストではここが《シークレットボックス》になっていることが多いですからね。

ただ《シークレットボックス》は触りづらいスタジアムやポケモンのどうぐを含め、『古代』を一気にかき集められる魅力があるものの、手札コストが若干重いケースがあります。中盤以降は手札干渉でカツカツになっていることも多く、有効に使いづらいんですよね。

序盤に引けるならいいのですが、このデッキには《ペパー》のようなピンポイントサーチが存在しないので、縦引きで引けるのを待つことになります。なので“強力だが効力にムラがある”という評価が適切かと思われます。

その点《パーフェクトミキサー》は

  • いつ使用しても「あだうちやばね」の恒久的+50ダメージとして使える

  • 《基本悪エネルギー》をトラッシュすることで、《オーリム博士の気迫》や《ダークパッチ》のアシストができる

と出力と用途に安定感があります。特に使用条件やコストがないので、引いたそばから使いやすいのもポイント。

これを以て《パーフェクトミキサー》の方が優れている!とは流石に言いませんが、CLという長期戦の環境で、安定感が支えてくれた場面は多かっただろうなとは思いますね。


想定外②:想像よりも【サーナイト】がいなかった

【サーナイト】がこれだけ少ないのは完全に予想外でした。元々僕は決勝トーナメントに上がる母数では【ドラパルト】と【サーナイト】が多いだろうと予想していました。実際【ドラパルト】は数が多かったですが、【サーナイト】は1件だけです。

いくつか仮説を立ててみます。

  1. テラスタルフェスex環境初期から注目されていた

  2. 序盤のテンポロスが響いて速度負けした

  3. 時間切れによる両負けが起こりやすかった

それぞれ詳細を書いていきます。


まず1つ目。【サーナイト】はテラスタルフェスex発売直後のシティリーグから常に入賞率トップクラスを維持し、存在感を示してきました。

その影響で【サーナイト】を意識しないデッキは存在せず、何かしらの回答を用意してCLに挑んだプレイヤーが大半だと思います。要はガードが上がって以前よりも勝ちづらくなったのかなと。

完成度の高いリストがある反面それで固定されてしまい、完全に想定外の一手を仕込まれづらかったのも影響しているかもしれません。相手からすれば《スボミー》によるグッズロックはあれど、数ターンは貰えるだろうという想定でゲームメイクしやすいですからね。


2つ目。ガードが上がっていたのは【ドラパルト】も同じだと思いますが、【ドラパルト】は《ふしぎなアメ》と《ヨノワール》の存在で、勝負を前半に一気に仕掛けることも可能です。グッズロック下でも《ワタル》で盤面形勢しやすいのもあったでしょう。

反面【サーナイト】は序盤の盤面構成が上手くいかないと失速しがちなリスクがあり、グッズロックも満足に展開できていないタイミングでは効きます。なので初動で遅れてそのまま巻き返せなかったケースが多いのかもしれません。

今回ベスト16に残った【サーナイト】のリストには《スボミー》が採用されておらず、ACE SPECも《プレシャスキャリー》、《おたすけベル》4枚採用と“絶対に後攻1ターン目でペパーを使用する”意思を感じられました。やりたいことが明確な素晴らしいリストです。


3つ目。これはデッキのコンセプト上やむを得ませんが、やはり【サーナイト】は絶対的な時間がかかります。ましてや今回は《スボミー》の搭載されたリストが大半だったでしょうし、お互いにグッズロックの撃ち合いになって待ち合う状況も多かったんじゃないかなと思っています。

決勝トーナメントの進出がかかるラインのプレイヤーは、プレイ速度に問題はないでしょう。ただ難解な盤面での相手の時間消費や、前述の状況が重なった結果、時間切れになってしまったケースはあり得ます。


この1〜3いずれかの条件に引っかかって敗北数が若干かさんだのかなと仮説を立てました。決勝トーナメント進出の条件は非常に厳しく、1敗がとにかく重くのしかかってきますしね…

なので逆に言えばベスト32、ベスト64まで範囲を広げると【サーナイト】の入賞数は一気に増えるかもしれません。明確な不利相手が少なく強力なデッキなのは間違いないので、母数に対してのアベレージが高い可能性があります。


■その他のリストで気になった点

ここからはその他のリストで気になったところを挙げていきます。

《クレッフィ》と《エヴォリューション》採用【ドラパルト】

ベスト4に入賞した【ドラパルト】は《クレッフィ》と《ワザマシン エヴォリューション》の採用が目を引きますね。前者は言わずもがな【ミライドン】を筆頭に広く強く刺さります。

後者はグッズロックしない方がいいパターンでの強い択ですね。例えば【ミライドン】が先攻1ターン目からしっかり盤面を作ってきた場合、グッズロックしてももう間に合わない…なんてことが起きます。そこで「エヴォリューション」にシフトすることで、速度負けせず次ターンの要求も下げる一手が打てます。

そもそもグッズロックできなかった場合でも使えますから、デッキ全体と噛み合ういいカードですね。


《ボウルタウン》採用【ドラパルト】

またベスト16に入賞したニシカワ ハル選手の【ドラパルト】には《ボウルタウン》が2枚採用されていました。僕が7連勝チャレンジでアライ ケイト選手とマッチングした時も《ボウルタウン》が出てきたため、リストが気になっていたんですよね。

【ドラパルト】は最初のターンに満足に展開できないままグッズロックされてしまうと、展開をグッズに頼っている都合上かなり失速してしまいます。これは【サーナイト】にも言えることですが、《ワタル》のおかげで幾分マシではあります。

そんな状況下で《ボウルタウン》はグッズ以外の手段でポケモンを展開できる要素として使え、かつ相手のスタジアムに干渉できる優秀なカードです。《ワタル》では《ドロンチ》をサーチしたいので、《ドラメシヤ》をリクルートできる手段は多いに越したことがないです。

また《スボミー》を出す手段の増加になったり、2ターン目以降でも《ヨマワル》を置く手段として使えたりと、痒いところに手が届くカードです。相手に利用されてしまうデメリットはありますが、それを考慮しても採用の価値があります。


【パルキアソウブレイズ】

ベスト8・16の【ソウブレイズ】はどちらも《パルキア》と《マシマシラ》が採用されており、現環境に合わせたチューニングがされていました。

現環境は【レジドラゴ】や【ボムパルキア】の減少により、進化デッキ内の《マナフィ》採用率が大きく低下しています。そこに対して「げっこうしゅりけん」が刺さる状況は多いでしょうし、いざとなれば《パルキア》もアタッカーにできるのもいいですよね。

《マシマシラ》は《ソウブレイズ》の要求エネが少ないところと噛み合っており、ダメカンを活用してくる【サーナイト】と【ドラパルト】両方に活躍しそうです。

その他《スボミー》で後攻1ターン目のアクションができた他、《ソウブレイズ》の青天井ワザで2進化exポケモンも突破できる等、現環境で最も恩恵を受けているデッキと言ってもいいかもしれません。


【サーフゴードラパルト】

最後にベスト16に入賞している【サーフゴードラパルト】ですが、今までに見たことがない組み合わせだったので、入賞リストの中で一番驚きました。

同じく《アカマツ》を多投しているタイプに【イバラドラパルト】がありますが、あちらは「イニシャライズ」で失速させている間に盤面を構成したり、序盤の削りやエネルギー操作によるメリットがあるので、デッキのコンセプトが全く異なるでしょう。

《サーフゴー》は「ボーナスコイン」によるドローのアドバンテージ獲得能力が凄まじく、《ドロンチ》と組み合わせて盤面構築後の手札がすごいことになりそうですね。青天井ワザの「ゴールドラッシュ」も強力で、《ドラパルト》では対処しづらい局面で攻撃の幅を広げられると思います。

ただリストを見ただけでは表面的な話しかできないので、これは一度使ってみたほうが早い気がしました。研究してみます。


■おわりに

というわけでCL大阪の分析記事でした。

本来であればベスト32・64や優先権獲得ラインまで調査したいのですが、流石にデータが不足しすぎて無理でした。残念です。

とはいえ今後もnoteで記事を出してくれるプレイヤーはいるでしょうし、シティリーグの結果に反映されてくる内容でもあります。引き続き注視していきます。

Fマークのカードが使える期間も残り僅かですが、最後まで遊び倒して送り出してあげましょう!

ではまた!次の記事でお会いしましょう!


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へる@平日ポケカ解説
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